日別アーカイブ: 2016年6月15日

2016パリ・アンティーク海外研修=1日目=

=1日目=
 
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 いよいよパリ・アンティーク海外研修です。
フランスは研修前の1ヶ月間ほど春とは思えない酷いお天気で、太陽が全く出ていないという滅入る気候の中、数日前からの洪水でセーヌ川の水位が上昇、ルーブル美術館やオルセー美術館は急遽閉館し、地下にある所蔵作品を避難させる準備を始めました。
 

 そんな中で開幕(?)した、研修初日、まずは顔合わせ&ウェルカム・コーヒーです。この日はどうやら1ヶ月ぶりに朝から太陽が出ているではありませんか!
 

 当協会の海外研修は、現地での研修のみをオーガナイズしており、旅行部分(フライトやホテル)は各自で手配をすることになっています。したがって、初日の集合場所も住所のみの通知、果たしてみなさん集まれるのかとナビゲーターもやや不安ではありましたが、さすが研修生のみなさん、全員時間前にアポイント場所に集合です。
 

 ウェルカム・コーヒーは、現地オーガナイザー講師のアンヌ・コリヴァノフが、ご自宅からコーヒーマシーンと20世紀初頭のマイセンのコーヒーカップで、ヴィエノワズリと共に迎えてくれました。
 

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 通訳のYさんも加わり、午前中はフランスのテーブル・アートの歴史を、中世から20世紀まで一気に学びます。フランス料理といえば、テーブルウェアが華やかなことでも有名ですが、果たして昔からそうだったのか、今のようなスタイルになったのはどういう経緯でいつから起こったのか、かつての貴族やブルジョアの食卓はどうだったのか・・・謎が解き明かされます。
 

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 濃厚な授業が終わり、ランチタイム。フランス人のランチは13時からが多いので、12時前ですと、どこも空いていて、サービスノロノロのこの国でも比較的スピーディに済みますね。
 

 午後は、オークションハウス・オテル・ドルーオーを見学。このオークションハウスは19世紀半ばの創業で、公的なオークションハウス、誰でも入場し、オークションに参加することができます。この日は16のルームのうち、ほとんどが翌日のオークションのための下見会場となっていて、家具や工芸品、ジュエリーなどを実際に「触って」見ることが可能。美術品を直に手にとって触ってひっくり返して鑑賞できるのは、オークション下見会ならではです。さらにオークションを行っているルームも見学、みなさん間違って頭を掻いたりしないよう、やや慎重に、オークショニアの動きを観察します。
  
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 その後の自由時間では、オテル・ドルーオーの周りに点在する他のオークションルームやギャラリーなどを自由に散策、疲れたらカフェで小休止です。
 
 夕刻より、保険会社で盗品の評価額を鑑定していた経験をもつDさんも加わって、ドルーオー界隈の高級家具ギャラリーや、パッサージュを見学、オークションハウスの周りにオークション会社や美術工芸品の鑑定事務所が軒を連ねているのも合理的、この辺りではQADという看板があちこちで見られます。QAD=Quartier Art Drouot(ドルーオー・アート・エリア)と名付けられたこの界隈を歩くだけで、アートに囲まれた雰囲気を味わえます。
 

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 ドルーオー界隈散策の終点は、アンヌもお気に入りのお菓子屋さん、A LA MERE DE FAMILLE(ア・ラ・メール・ド・ファミーユ)で。ここのアイスクリームもチョコレートも絶品。
 

(翌日に続きます)