日別アーカイブ: 2016年8月29日

AEAOサロン倶楽部、8月「椅子の歴史」終了

 月1回のAEAOサロン倶楽部、8月は「椅子の歴史」をテーマに行いました。
 
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 この日は、このところ連続して発生している台風の影響なのでしょうか、小雨がパラつくお天気でしたが、北は北海道から南は四国まで、遠路はるばるいらした参加者の方も交えて、温かい集いの場・CO-MINKA国彩館にて楽しいひと時を過ごしました。
 

 参加者の中には、椅子がマイブームで、今まさに椅子探しをしている、という方もいて、アンティークの椅子の見分け方、様式の違い、材質の歴史などを一緒に学びました。
 

 日本は椅子の歴史が浅いせいか、椅子もテーブルやチェストと同じように、ただの家具のひとつ、と考えられがちですが、実はとても大切なアイテム。1日のうち、1/3の時間を占めるベッドと同じくらい、1/3の時間は椅子に座る、という人も多いのではないかと思いますが、座り心地の良さ、デザインや室内インテリアとの調和、とても大切な要素が含まれています。
 

 このような本が、ありました。
 
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 椅子だけでなく、家具全般の歴史は、イギリス、そしてフランスが19世紀までは牽引していましたが、20世紀に入ると、バウハウスの影響を引き継いだ北欧勢に軍配が上がります。
 

 冬が長く、夜の時間が長い国々の人達が発案した椅子は、一見奇抜に見えるものでも、しっかりと人体工学に基づいた設計がされています。それもそのはず、これらの国での椅子デザイナーは、ただの家具職人ではなく、建築家でもあるからです。
 

 ハンス・ウェグナー
 アルネ・ヤコブセン
 ボーエ・モーエンセン
 フィン・ユール
 コーア・クリント
 etc…
 

 デザイナーの名前はともかく、彼らの椅子に一度や二度は座った経験があるでしょう。その時代のオリジナルのものはお値段もしますが、それらのヴィンテージ、そしてリプロダクションになると、洋服1枚よりはるかに安い価格で手に入るものも、あります。
 

 このところ座ると体調が悪くて、とか、腰痛が、といった現象に悩まされている方、一度普段座っている椅子を見直してみるのも、一案ですね。