日別アーカイブ: 2017年3月15日

パリ&ナンシー海外研修がスタート!

 本日より、パリ&ナンシー海外研修がスタートしました。初日の今日は、アール・ヌーヴォー&アール・デコの専門鑑定家コム・レミー氏による概論の講義、そしてプティ・パレでの実地研修です。

 

  
 1900年前後はアール・ヌーヴォー、なんでもかんでもクネクネのヌードル様式、左右非対称、女性と自然のモチーフかと思いきや、それは一つの現象に過ぎず、やはり公式な装飾様式はクラシック・スタイル、ネオクラシシスムやロココを取り入れた折衷主義と呼ばれるものも存在していて、一部でブームとなっていたアール・ヌーヴォーと対立していたのです。
 

 たとえば1900年の万博のために建てられたグラン・パレにプティ・パレ、この建築とギマールの建築に相容れる要素はありません。
 

 アール・ヌーヴォーのルーツは何だったのか、なぜ突然に沸き起こってあっという間に廃れたのか、1910年代にはアール・デコの兆しが現れているが、アール・ヌーヴォーをどのように否定して対立していたのか、そんなお話で濃厚な講義でした。
 

 

 

 アール・ヌーヴォー内装のビストロ、CHARTIERでランチの後は、プティ・パレへ。
 お天気にも思いっきり恵まれ、中庭の桜は満開です。
 

 ガレのガラス作品、家具、バカラの万博入賞作品、ギマールの家具、ルソーのブラックモン・シリーズ・・・実際に作品を目の当たりにすることで、午前中の講義を消化することができました。