投稿者「antique-kentei」のアーカイブ

5月5日(日・祝)に、1日だけのポップアップを開催!

10連休のご予定はいかがお過ごしでしょうか。

さて、元号が変わり連休も終盤となる5/5(日・祝)に、1日だけのポップアップストア「旗の台アンティークフェア」を開催することになりました。本協会協力のもと、現在行っております読書会「美しいフランステーブルウェアの教科書」に登場する陶磁器、銀器、ガラスのアンティークの数々のアイテム、リネン、アンティーク・ジュエリー、オールド・ノリタケetc.、を大放出いたします。

日にち:2019年5月5日
時間:11:00-17:00(状況により延長あり)
場所:café Le Vent (カフェ・ルヴァン)東京都品川区旗の台5-7-6 (東急線旗の台駅徒歩2分)
TEL:03-6807-8125

当日はお茶・お菓子をご用意し、みなさまのお越しをお待ちしております。尚、会場はcaféですが、当日喫茶の営業はございませんのでご注意ください。


 


 

 
 


2019年春・海外研修最終日

研修5日目、最終日です。今日はシャトゥ蚤の市の散策でスタート。昨年は雪が降ったこの市ですが、今年はやや曇りがかってはいるものの、十分外歩きが楽しめる気候です。

1週間前のパリは荒れに荒れたジレ・ジョンヌの過激デモ、収束しないこの運動で今日は厳戒態勢が敷かれ、シャンゼリゼなどは軍隊が出ていて通行禁止、私たちのリムジンカーはオペラ界隈からうまく通行止め道路を迂回してパリを脱出、予定通り30分後にシャトゥ骨董市へ到着しました。

なぜここに年に2回骨董市が開かれるようになったのか?実は中世からの歴史があったのです。そんなレクチャーを簡単にした後は、自由散策。みなさんそれぞれのお買い物を楽しんだ後は、すぐ向かい側の中州へ移動します。

19世紀後半に粋な遊び場所として流行したシャトゥの中洲は印象派の画家たちがしょっちゅう遊びに来て写生をしていたことから「印象派の島」と名付けられていますが、20世紀前半には一旦クローズし、やがて廃墟化したこのレストランをシャトゥ市が買い取り改修をしてあらたに過去の様相を取り戻したのは1990年代のこと。

ランチを兼ねてのディプロマ授与と講評を、この由緒あるメゾン・フルネーズで行った後、せっかくなので併設されている美術館も見学して、無事デモも通り過ぎたパリへリムジンで戻ることができて、ラッキーでした。

最後の夜は有志の研修生のみなさんと打ち上げを楽しみ、楽しい研修が終了しました。
その後は日本へ帰国する方、少し残る方、他の地域へ旅する方、それぞれの旅が続くようです。
 

 


2019年春の海外研修・4日目

研修4日目。 お天気に恵まれ、グランドホテルのあるスタニスラス広場も朝から青空で輝いています。
 


  
今日は基本「自由日」です。2日間終日みなさんで電車やバスで一緒に動き、やや疲れが溜まっているであろう4日目は、ドーム・ブティックの見学とお昼のエクセルシオールでのランチ以外は敢えて自由に過ごしてください、というスタンスにしました。ナンシーはそれなりの規模の街ですから、十分に個人で楽しむことができます。
  
朝10時からオープンのナンシー市立美術館でドームコレクションを見たり、ショッピングに出かけたり、お散歩をしたり、自由に過ごした後はすぐお隣のドーム・ブティックにてプライベート見学&ミニレクチャー。ドーム誕生の歴史から現在のパート・ド・クリスタルが生まれるまでのドームの変遷を聞いた後、国家遺産にも指定されているアール・ヌーヴォー内装で有名なエクセルシオールにてランチ。
 

 
その後はナンシー派美術館見学組、ドーム工場に設置されているアウトレットでのショッピング組、街中をゆっくり散策組に分かれて、それぞれのナンシーの午後を楽しみました。


 
コーデイネーターのダニエルよりナンシー名物ベルガモットのキャンディをお土産にいただいてナンシー駅で別れた後、TGVにてパリへ。1時間40分であっという間にパリ東駅に到着しました。
 
ここでお一人最終日を待たずに帰国される研修生と別れを告げて、それぞれパリのホテルへと向かいました。
 
 


2019年春の海外研修・3日目

研修3日目。今日は欲張り日です。いいホテルに滞在したときは、できるだけチェックアウトギリギリまで優雅な気分を味わっていたいもの。せっかくのシャトーホテルですが、その後のスケジュールのために朝9時半には出発、まずはサン=ルイ=レ=ビッチュにあるクリスタル美術館 La Grande Place を見学します。


 
ビッチュという地名が先にあり、16世紀から存在していたこのガラス工房がルイ15世より聖王ルイ9世にちなんだSaint-Louisの名前をいただいたことで、サン=ルイ王立ガラス製造所となったのが18世紀後半のこと。革命後は株式会社になり、現在ではエルメスの傘下に入っているものの、ずっと現在まで続いているこのサン=ルイこそが、バカラに先駆けてフランスで初めてクリスタルの開発に成功した老舗メゾン。
 
美術館は非常にオリジナルなセノグラフィー、表参道ヒルズのように回廊を上がってテーマ毎の作品を見ていきます。もともとの工房をそのまま美術館にしているので、ちょっと寒いです。最初にガラスとクリスタルの違いを重さ、音、屈折率などで実験させるコーナーがあり、サン=ルイがフランス初のクリスタル製造所だという事実が誇りだとわかります。


 
隣接されている製造所は普段は実際に見学が可能なのですが、今回は残念なことに4月中旬まで工事のためクローズ、それでも「ここから先進入禁止」の場所から覗き込むと、職人さんたちがガラス種を吹いている様子が竿とともに遠くから見えたりして、覗き見成功!
 
ブティックでは直販売のためか、一般よりは安い価格でのサン=ルイのガラス、ミュージアムグッズが販売されており、ここでお買い物をしたのち、途中の街サルブールでランチ。
 
ちょっとしたハプニングがあり、このレストランの住所がバスのGPSにもコーディネーターの車のGPSにも反映されません。それほど大きくもないサルブールの街に入っても全く探せずレストランに電話をして現在地を言うと、Ibisのホテルの近くだ、と。15分ほど迷った挙句にたどり着くと、そこはIbisホテルそのもの!なぜIbisのホテルの名前を出さないかというと、そこはやはりイメージの問題で(Ibisは昔からフランス全土にあるいわゆる安ホテルチェーン、しかし最近では変わってきていて、赤Ibis、緑Ibisなど格付けもされており、さらにIbis Styleというシックなところも出てきてはいる)、それなりのガストロノミックなレストランとしては、やはり出したくないよう。
 
後からシェフが挨拶に来て、自分の同僚は今東京ステーションホテル内のレストランのシェフをやっているのだ、と日本に好意を持ってくれたのか、ディジェスティフ(食後酒)をあれこれサービスで出してくれました。
 
たっぷりフルコースを味わった後は、バカラ村へ。現地のバカラ美術館を見学するのに、コーディネーターは当初とても躊躇していましたが(パリのバカラ美術館の華麗さに比べてあまりの質素さにがっかりするのではないか、と)、不安は杞憂に。というのもここも数年前にリニューアルされて、とても明るく綺麗な展示に様変わりしただけでなく、なかなか見られないバカラ製品の家具も展示されていたのです。


 
またバカラ村の教会は、バカラのクリスタル・ステンドグラスで装飾されており、クリスタルのステンドグラスというのは世界中でここにしかないのです。ちょっと急ぎ足でしたが教会、ブティックと駆け回り、ナンシーのGrand Hôtel de la Reineへ到着しました。


 


2019年春の海外研修・2日目

研修2日目、今日から2泊3日のアルザス&ロレーヌへの旅がスタートしました。
 
パリからTGVでストラスブールヘ行き、乗り換えてローカル電車でウィンゲン=シュール=モデールへ。滞在するシャトーホテルから迎えの車でシャトー・オッホベルグに半日かけて辿り着きました。


 

 

 
1室1室違うシックなシャトーホテルは2015年にオープンしたばかりで、ラリックの匂いぷんぷんの内装に、ガストロノミックなレストランが売りの4星シャトー。ここでランチを頂きながらホテルの方に伺ったところ、シャトーは長い間子供達のコロニーバカンスに使われるくらいで放置されていたのを、ラリック美術館の開館(2011年)以降、活性化しようとシャトーホテルに様変わりしたようです。そしてさらに近くにVilla Laliqueというスイートルームが数室あるだけの超高級5星ホテルがあり、ここは近くにあった3星レストランのシェフが、レストランを閉めてあらたにガストロノミーの食事を提供するスイートルーム専用ヴィラとしてオープンしたということでした。
 
コーディネーターの車で見学に行こうとしたら、門が閉まっており「火水休業」。値段表を見ると、1泊1000ユーロなんて部屋まで!
 
軽くランチを取った後は、目の前のラリック美術館を見学、オープンしたばかりのこの場所は、ラリックがガラス工房をパリ郊外から移したまさにその場所なのです。テーマ別に展示されている数々の作品、ラリックのジュエリー時代からラリック死後のラリック・フランス社に至るまでの100年の歴史が一堂に会しています。


 
ガラス製造の過程がモールドと共に展示され、またその製造工程のビデオも興味深く、最後のブティックにたどり着いたのが閉館10分前、そろそろレジを閉めるそぶりを見せられたのを無視して、リングを購入してしまうアンヌ。
 
夜はまたシャトーホテルでフルコースをたっぷり食べて飲んで、夜が更けていきます。
 
 


2019年春の海外研修・1日目

2019年春の海外研修がスタートしました!
 
今回のテーマは「フランスの華麗なるクリタルの世界」
参加者のみなさんは、アンティークスペシャリストから海外研修のリピーターまで、みなさんそれなりに装飾美術の世界を日頃研究されていらっしゃる方ばかりで、参加の熱意がプンプン漂ってきます。
 

  

 
午前は17世紀から20世紀までのガラスの歴史についての講義、完璧な通訳をされる小栁由紀子先生のおけがで、ヴェネチアのガラス、ボヘミアのガラス、そしてイギリスのクリスタルガラスの発明を経てフランスのガラスが隆盛を誇る19世紀、とガラスの理解が深まりました。
 
集中講義の後はメゾン・バカラへ移動し、お昼はレストラン『クリスタル・ルーム』内のプライベートルームにてランチ・レクチャー。すでに午前の講義で出てきた『アルクール』シリーズのグラスがセッティングされています。プライベートルームに飾られている石膏の型は、まさにバカラの歴代のグラスをはじめとするガラスウェアのフォルムでした。
 

 
たっぷり食事をいただいた後は、そのままバカラ美術館を見学。バカラの歴代の有名人注文主(ジョゼフィン・ベーカー、ダリ、コクトーetc)のそれぞれのグラスウェアから始まり、万博出品作品から現代アーティストとのコラボレーション、ジュエリーにいたるまでそれほど広くはない空間ですが雰囲気と共にゆったり見学をします。
 

 
バカラ美術館もブティックも、来るたびに展示品が入れ替わっており、毎回新しい発見がありますね。
 


竹久夢二学会大会

本検定監修者の岡部昌幸先生は、各学会でも活躍されていらっしゃいますが、今回は中でも深く関わられている竹久夢二学会の大会につき、ご紹介いたします。

どなたでもご参加可能ですので、お時間ご都合のつく方は、どうぞおいで下さい。

日  時 : 2019年3月30日(土)
会  場 : 拓殖大学文京キャンパス国際教育会館(F館)3階 301教室 ※正門右奥古い校舎
(東京都文京区大塚1-7-1 地下鉄丸ノ内線茗荷谷駅下車徒歩5分)

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14:00-14:10 挨拶  竹久夢二学会顧問  小嶋光信(夢二郷土美術館館長)
14:10-15:40 学会賞受賞記念講演
        下山 進 (吉備国際大学名誉教授、デンマテリアル株式会社・色材科学研究所非破壊分析研究室取締役技術顧問)
        「夢二《西海岸の裸婦》の科学調査」
        大原 秀行(吉備国際大学副学長、絵画修復家)
        「夢二「西海岸の裸婦」の修復について」               」
15:50-16:20   研究・活動報告
        小嶋ひろみ(夢二郷土美術館館長代理)
        「夢二《西海岸の裸婦》修復による美術史的成果から生誕135年展に向けて」
16:20-17:00   研究発表
        畑江麻里(足立区立郷土博物館専門員)
        「竹久夢二の「美人画」の線 ― 現代浮世絵彫師の作品の分析から ― 」
17:10-19:00 懇親会(303教室) ※参加費無料

竹久夢二学会事務局 〒703-8256 岡山県岡山市中区浜2丁目1-32
夢二郷土美術館気付 電話(086)271-1000 fax(086)271-1730


アートフェア東京2019

アートフェア東京が閉幕しました。日本がGDP第3位の国でありながらアート市場に関しては非常にプアな状態にあるのは有名で、アンティーク検定試験でも現代時事アンティークでしばしば問題になるくらいの事象ですが、今年2019年のアートフェア東京は、入場者数は過去最高を記録(6万人超え)したそうです。入場料は年々値上がり(それでも各国のアートフェアに比べると格段に安い)、今年は5000円。入場料の不要なエリアも一部ありますが、そこだけが混んでいるわけではなく、メイン会場もとても混んでいました。

マーストリヒトのTEFAF、バーゼルだけでなく香港、マイアミでも開催されるアート・バーゼル、パリのFIAC、ロンドンのFREIZE、多くの世界的なアートフェアがありますが、アート市場の一つとして東京がもっと注目されてもよいのに、まだまだ日本がそれほど相手にされていないのは事実、出展ギャラリーを見てもほとんどが日本勢で、海外ギャラリーも日本人が海外で展開しているギャラリーだったりして、ピュアな海外ギャラリーで出展しているケースは数えるほどです。

最近ではアート・バーゼルが新たなアートフェアARRT SGをシンガポールで開催することが発表となり、また日本のオークション会社も香港でセールを開催するなど、アジアの中でも日本よりは他国が優勢となっている背景には、やはり日本人の中にはアートを所有する人が少ない、からでしょうか。

アンティーク・装飾美術を愛好する私たちにとっては、現代美術が中心なアートフェアにはあまり興味を示さない人も多いでしょうが、中には伝統的な工芸品やアンティークを扱っている出展者も存在します。

その中で、とてもレアなセーヴルの軟質磁器の美しい品が展示されていました。

西洋骨董陶磁のロムドシンさんのスタンドにて。

次回の「アートフェア東京2020」は、2020年3月19日から22日の予定だそうです。


ラリック・エレガンス

AEAOサロン倶楽部・3月の会は、練馬区立美術館で開催中の『ラリック・エレガンス』展の見学会でした。この後、3月後半の海外研修で訪れるラリック美術館のプレ講座としてもグッド・タイミングの展覧会です。
 

ランチ・レクチャーの会場は、美術館の近くにある洋食レストラン。当初よりも人数が集まってしまったため最適なところが探せず、それでも予め「端っこのなるべく静かな席で」とお願いしておりましたが、子連れ客などに囲まれてしまったため、岡部昌幸先生のとっておきのお話がみなさんに行き通らず、ストレスがたまるレクチャーとなってしまいました。申し訳ございません。
 
敗者復活で、レストランのロビー(というより待合席)のようなところを陣取り、再度レクチャー。参加者からの質問の流れもあり、ラリックは人としては悪い人だった、でもそういう悪い人を支えよう、信じようという人がいたからこそすべての芸術家の作品は残るのだ、という哲学にまで発展し、ありきたりの作家としての系譜や作品の特徴に留まらないところが、岡部先生のレクチャーの醍醐味なのです。ちなみに悪い人、というのは大抵女性関係が絡んでいるものであり、女性を泣かせた、資産家の女性を利用した、というのもお決まりパターンですね。
 
ラリックがイギリスに滞在していたことから、当時のアーツ・アンド・クラフツの影響を受けたに違いなく、アーツ・アンド・クラフツからアール・ヌーヴォーへの流れ、そしてアール・デコへの転換期の前兆としてアール・ヌーヴォーが事実上終焉するのが1906~07年辺り、というお話が出ましたが、その時期に香水瓶ラベルを発表したのは、たまたま運が時代に味方した、という結果論ではなく、工業デザイナーとして先を見ていたマーケティングの勝利だったのでは?となったところで、いよいよ展覧会会場へ。
 
この日は折しもロビーでのコンサートが開催されていて、展示場内にも音が響き渡っていましたが、そのおかげか、輪になって解説をするとすぐに監視員に注意される、といういつものお叱りも緩和されていて、ゆっくりとガイディングを聴きながら鑑賞することができました。
 
鑑賞会後はアフターでのお茶会も行い、お天気には恵まれた練馬の美術館鑑賞会となりました。
 


フランステーブルウェアの教科書 読書会第3回

毎回早いうちに満席御礼となってしまう、フランステーブルウェアの教科書の読書会、第3回が行われました。前回の「LES ASSIETTES (陶磁器の皿)」に続き、今回は「PLATS ET SERVICES SPÉCIFIQUES (大皿と特別な用途の器)」の章を一緒に読み進めていきました。
 

耳慣れないカタカナ、ポタオイユ、エキュエル、食品を表す言葉ではない食器としてのテリーヌ、そしてちょっとは想像がつくスーピエール、ソーシエール、レギュミエ・・・それぞれどんな歴史でどんな用途で使っていて、今はどう使っているのか、そんなことを学びます。
 

フランスの蚤の市に行くと目を引く派手派手バルボティーヌ、アスパラガスや牡蠣が如何に食卓で華やかさを醸し出していたのかもわかります。
 

そして卵、チーズのための食器。今の卵とは大きさが違ってもっと小ぶりだった19世紀、卵を食べるために登場したコクティエやウフリエ、今はそんな優雅な朝食をなかなか取れない私たちですが、当時のブルジョワの朝(ほとんど昼)のベッドの中での気だるさが想像できるようです。
 

コンポティエ、プレザントワール、コルベイユ・・・他にも立体的な食器がたくさん登場する同章、写真や画像を見ているとワクワクしますが、狭い居住空間の現代、あまり使う人もいない上、フランスから持ち帰るのも大変そうなフォルムなので、お皿に比べるとコレクションしている方はあまりいないのも宜なるかな、ですね。

KELLYという東海地方で発売されている雑誌にも、当書籍が紹介されていました。嬉しいですね。
 

 

次回の読書会は、4月20日です。お申し込みはお早めに!