ミュシャ展、フラゴナール美術館、そしてドーム・デュ・マレ

 5日目、いよいよ研修も最終日になりました。
 今日はリュクサンブール美術館のミュシャ展見学からスタートです。
 ベル・エポックを代表するポスター画家、ミュシャの展覧会は本研修のテーマにぴったりなのですが、フランス人にも大人気なため、連日長蛇の列、予約をしてある我々のグループが入館したときには、もう人息ムンムンの状態でした。
 
 


 
 その後、ちょうど近くのサン・シュルピス広場で開催されているアンティークマーケットを散策、お昼ご飯返上で、マーケットに繰り出す研修生。このマーケットは場所柄(サン・シュルピス広場は、カトリーヌ・ドヌーヴも住んでいる高級エリアなのです)やはり質の良いもの、すなわちお値段もそれなりの一級品揃いですが、研修生たちもそれなりに場数を踏んできており、交渉もお手の物。みなさん良いものを買われたり、あるいは目の保養をたっぷり楽しんだりしていました。
 

 午後はフラゴナール香水美術館にて香水や香水瓶の歴史を解説していただきました。フランスに来ると香水の匂いがあちこちでする、のは本当で、それはなぜなのか、どんな香水がどんな時代に発達したのか、香水の三要素とは?香水はどこにどうつけるのが正解?といったことを、ベテランのガイドさんにお話いただきました。
 
 


 
 夜のカクテルディナーは、ドーム・デュ・マレへ。ちょっと分かりにくい場所ゆえ迷った方もいらっしゃいましたが、「隠れ家」度のかなり高い場所です。そもそも開いている時間より開いていない時間の方が多いという、知る人ぞ知る、なレストラン。ここは元オークション会場だった場所で、18世紀末の建物、クーポールが美しい素敵な空間です。その昔、今の厨房の場所にオークショニアが控えていて…なんて解説を聞きながら、美味しいお料理をいただきました。お料理は現代風で洗練されていて、とても優雅な最後のひと時を、研修生のみなさんと一緒に。
 
 
 

 全員がディプロマを取得、楽しい5日間の研修が終了しました。
 
 


サザビーズにてプレヴュー、マルモッタン美術館、ギマール散策

 4日目。今日はパリのサザビーズにて、昨年亡くなったピエール・ベルジェ・コレクションのプレヴューに。イヴ・サン・ローランのコレクションの大々的なオークションは2009年にグラン・パレにて開催されましたが、今回ベルジェのコレクションもプレヴューは5日間、オークションは3日間に渡って開催、注目を集めているのは間違いなし。
 

 プレヴューは誰でも入れるとはいえ、美術館ではないので予約をすることは不可能、入場に長蛇の列も予想されたので、初日の朝10時、オープンと同時に入ることにしました。この時間の研修は一応「自由時間」、希望者のみ参加ということにしていましたが、向学心あふれる全員が参加。私たちが集まっていると、すでに扉の一番前にいたマダムから「私は朝3時に起きて、南仏から来たのよ」と!
 
 


 

 今回ベルジェのコレクションの見ものはジェリコのコレクション、そしてヴァニタス。プレヴュー会場は、そこんじょらの(お金のない)美術館の展示とは比べ物にならないセノグラフィーの素晴らしさに圧倒です!
 
 


 

 午後はマルモッタン美術館にて、アンピール様式の家具や室内装飾、そして印象派の作品がなぜこの美術館に集まったのか、などを学び、近くのギマール建築散策へ。
 
 
 

 今回もカステル・ベランジェの扉の前で説明を展開していたら、住民の一人と思われるマダムが「わざと」扉を開けて、閉めるのを忘れたフリをしてくれました。「入ってよろしいのですか?」「出るときに閉めてね(ウィンク)」!運が良いです!
 
 


 
 明日はいよいよ最終日です。
 
 


もう1つのアール・ヌーヴォー、ブリュッセルへ

 今回のテーマの1つ、アール・ヌーヴォーはフランスではパリとナンシーで花開きましたが、フランス国外でも同様の運動は各国で同時多発的に発生しており、とりわけ建築分野ではブリュッセルで顕著に現れていました。
 

 というわけで、Maison Hortaオルタ邸を外すわけにはいかず、建築といえばMaison Van Buurenヴァン・ビューレン邸も見たい、でもサブロン界隈のアンティークギャラリーも周りたいしジュ・ド・バルの蚤の市も…と欲張ると、とても1日では足りないのですが、研修生のみなさんは小便小僧もグランプラスも王宮も、そんな一般の観光地には興味がなく、この研修にふさわしいところにたとえ駆け足でも行きたい、という要望が強く、欲張ってすべて希望通り制覇しました。
 

 ブリュッセル在住のガイド協会に所属している日本人ガイドさんが手際よくアレンジしてくださったおかげで、美味しいムール&フリットのレストランも堪能し、楽しい1日でした。
 
 
 


 


 
 今回はタリス1等車、もれなく食事が付いてくるのですが、これがなかなか美味しいし、サービスも手際よく笑顔付き、乗車前には特別のラウンジも使えて、とても「パリ北駅発」「ブリュッセル南駅発」(どちらも治安に問題のある地区!!)とは思えない快適なエクスカーションでした!
 
 4日目に続きます。
 
 


2日目はマキシム美術館と、プティ・パレへ

 2日目。朝夕の気温はぐーんと下がりましたが、よいお天気です。

 午前はマキシム美術館をプライベート見学。(現在のシステムでは20人以上のグループでないと見学できないのを、今回学芸部長エレーヌ氏の好意により特別に解放していただきました。)1階のレストラン、2階のバー、3階の18世紀のヴェルサイユの宮廷を再現したホール、そしてその上にある、ピエール・カルダン・コレクションである、アール・ヌーヴォーの数々の家具工芸品。ロワイヤル通りを通る人はここがレストラン・マキシムだとは知っていても、まさか上階に18世紀風のホールやコレクションがあることはほとんど知られていません。
 
 フランスのクチュリエの美のセンスは当然アートにも向けられており、それゆえアート・コレクターが多いことでも有名ですが、ピエール・カルダン氏は、まだアール・ヌーヴォーが美術史から忘れ去れていて、再び注目をされる前からアール・ヌーヴォーの素晴らしい美術品を収集していて、その審美眼はさすが一流のクチュリエならでは、です。
 
 

 研修生から出た質問が盛り上がり、「フランスの歴史はディアンヌ・ド・ポワチエの時代から現大統領まで、すべてクルティザンヌによって作られている」という話に発展したところでお昼となり、グラン・パレのお隣にあるシックなレストラン、mini-palaisへ。どこかのCMではないですが、天井が高い空間での食事はやはり気持ちがよく、たっぷり2時間かけて腹ごしらえをした後は、通りを渡ってプティ・パレへ。
 
  
 

 以前の研修時に訪問した時とはすっかり展示品も入れ替わっており、今回のテーマ、ベル・エポックにふさわしい作品群を、絵画から工芸品まで、アンヌ・コリヴァノフの解説で回りました。ジョルジュ・クレランのサラ・ベルナールの肖像画はやはり素晴らしいですね!
 
 3日目に続きます。
 
 


2018秋・海外研修がスタート!

 2018年秋「パリ・ブリュッセル海外研修」がスタートしました。
 今回のテーマは『ベル・エポック』です。
 この表現は美術史用語ではなく、社会現象を指す言葉で、文字通り『美しき時代』。ヨーロッパが世界一キラキラしていた古き良き時代を、後世の人々が懐かしむ意味で、後から使われた表現です。
 
 日本では第二次世界大戦が大きく社会を揺るがした戦争でしたが、ヨーロッパでは第一次世界大戦で国土が戦場となり、19世紀的ブルジョワの没落など、社会が一変しました。19世紀末よりその第一次大戦までを『ベル・エポック』と呼び、この時代の芸術を辿ろう、というのが今回の研修のテーマです。美術史的には、印象派、象徴主義、ナビ派、ジャポニスム、アール・ヌーヴォーなどが含まれた時代ということになります。
 
 1日目・午前は、顔合わせ&ウェルカム・コーヒーで、「初めまして」の方ともみなさん意気投合したところで、ベル・エポック時代の建築、室内装飾、絵画、彫刻、ガラス、銀器、陶磁器、宝飾品についての概要講座をアンヌ・コリヴァノフより受けます。
 
 
 
 
  

 ランチはフリーですが、全員一致で、近くのアール・ヌーヴォー内装で有名なブラスリー・シャルティエにて。ここは味的には伝統的ブラスリー、いわゆる今風のレストランではないのですが(日本人の舌には合わない人もいるのでは・・・)、フランス人の前世紀のおふくろの味っぽいのが評判なのか、フランス人には大人気で、予約を取らないため、いつも列ができています。
 
 
 
 午後はオークションハウス・ドルーオーの見学、パサージュ散策(途中でA la Mère de Familleという、美味しいショコラのお店でお買い物もして)、そして、サントゥワン蚤の市の高級マーケット「ビロン」にもスタンドを持つ、アール・ヌーヴォーのガラス専門老舗ギャラリー・トルビオンにて店主より実践講義を受けました。パリのアール・ヌーヴォーの専門家たちがみな推薦するこのギャラリーの店主ブリオ氏の熱烈なサービス講義に、研修生は熱心に質問をしつつ、ミュージアムピースを実際に触らせてもらいながら、鑑定方法を学びました。
 


 


 

M. Bourriaud, Galerie Tourbillon


 

 今回の参加者はほとんどフランス語がわかる人たちなので、通訳の説明が再確認となり、非常に濃い内容の研修となっています
 
 2日目に続きます。
 
 


3月のパリ研修・最終日

 いよいよラスト・デー。今日の午前は18世紀装飾芸術の集大成とも言える美術館、ニシム・ド・カモンドを見学します。カモンド伯爵のこの館は、20世紀の建物の快適さーたとえばエレベーターがあったり、清潔なバスルームがあったり、全館暖房やインターフォンのシステムなどーと、18世紀の装飾芸術の頂点という、2つの特徴を備えた、芸術作品そのもの。カモンド伯爵が、戦死した最愛の息子・ニシムの名を残し、フランス国家と装飾美術協会にまるごと遺贈した全作品が見られる、贅沢な空間です。
 
 
 

 特別展で、スザンヌ・ラリック展も開催されていました。
 

 ヴィリエ界隈にあるマルシェをふらつきながらお昼をした後は、雰囲気がガラッと変わって、職人さんのエリア、バスティーユ界隈へ。ここで、エベニストらによる家具工房の見学とデモンストレーションの様子を見せていただきます。実際にフランスの家具職人は、どういう仕事をしているのか、アンティークの家具修復は、どんな風に行われるのか、ニスはどうやって塗るのか、アンピール様式の家具を修復するときと、ナポレオン3世時代の家具を修復するときの違いは何か、その全貌をマイスター家具職人より、日本人で国家資格を持ったお弟子さん、石塚さんの解説で学びます。
 
 
 

 

  

 研修生の中には、今回アンティーク家具を買った人もいて、そのお手入れ方法、最適な用品を教えてもらい、早速近所のお店で購入していました。
 

 さて、楽しかった研修もいよいよ終わり、ディプロマ授与とカクテルパーティ。今回はオ・プティ・リッシュという、直訳すれば「小金持ち」という名前のレストランの個室サロンにて行いました。
 
 かつて大通りにあったレストランは、「大金持ち」、そして、1本脇に入った通りにあるこのレストラン「小金持ち」には、旦那さんを送った後の御者たちが、一杯引っ掛けるのに寄ったお店だそうです。「大金持ち」の方はオスマン大改造計画とともになくなってしまったのですが、「小金持ち」は2018年の現在でも残っているというわけで、伝統的なフランス料理のお店です。
 

 

 70年代から浸透したヌーヴェル・キュイジーヌでフランス料理も変わったかと思いきや、最近ではまた伝統料理に戻りつつあるようで、この「小金持ち」も、多くのお客さんで賑わっていました。
 

 実は恒例の、といっても過言ではない問題が発生し、研修日翌日23日はAFのストが予告されてしまいました。この日、研修生のうちのお2人がこの日のフライトを予約していたのですが、うち1人は、どうしてもその日に帰国していなくてはならないという事情で、飛ぶか飛ばないかギリギリまでわからないというリスクを取るよりは、と前日にフライトを変更し、前倒しで一足早く帰国の途に。もう1人は「まあなんとかなるでしょう」と鷹揚に構えていたところ・・・まさかの欠航。「でもなんとかなると思いますし、なんとかします!これもフランス研修のよい体験ですから」と、もうフランス人並みのエスプリが身についてしまいました。
 

 次回の海外研修は、9〜10月辺りを考えています。テーマはこれから、またアンヌ・コリヴァノフをはじめ海外の講師陣と相談、開催される文化イベントを考慮しながらプログラミングする予定です。
 
 


3月のパリ研修・4日目

 今日はマレ地区で、アンヌ・コリヴァノフによるコニャック・ジェイ美術館を見学します。マレには必見とも言えるカルナヴァレ美術館があるのですが、現在修復中で閉館(いつ再オープンするのでしょう!?)、その代わりといっては何ですが、コニャック・ジェイ美術館も18世紀の家具調度品を学ぶ素材がたくさん眠っています。
 

 この美術館は建物は16世紀末の建築物で、外見の華やかさは全くありません。しかし内部は、フランス装飾工芸品の黄金時代である18世紀の家具調度品のコレクション、中でも小さな小箱類(嗅ぎタバコ入れ)、ネセセールと呼ばれる裁縫道具セット、シャトレーヌやミニアチュールなどは見ものです。
 

 見学後は、しばらくお目にかからなかった太陽の下、ヴォージュ広場まで歩いて、レストランへ。さすがにアンブロワジーとはいかず、でもとても美味しいと評判のラ・パレス・ロワイヤルで頂きました。実際とても美味しく、入ってくるお客さんとサービス係の会話から、常連さんが多いのもわかります。
 

 腹ごなしにヴィラージュ・サンポールを散歩し(てお買い物をし)、メトロに乗ってゴブラン製作所へ。
 

 ゴブラン製作所の見学は週に1回、1時間半の館内ツアーでしか訪れることができません。フランス人の一般の方達に混じっての見学です。タピもタピスリーも、実際に製作しているところを見ることができるのですが、もちろん撮影NG、絶対に何も触ってはダメ、おしゃべりも最小限に、という条件で入ります。
 


 
 それでもお喋りがしたくて堪らなくて、職人さんに喋りかけちゃう人、質問に答えちゃう職人さん、やっぱりフランス人にとって黙っていることほど辛いことはないのでしょうか?館内専門ガイドさんも、この人は循環呼吸をしているのかしら、と思うほど、とにかく言葉多く喋り続けていた1時間半でした。
 

 研修生のみなさんの中にはフランス語がわかる方もいらっしゃいますが、さすがにこのゴブラン製作所ガイドの早口大会みたいなフランス語は消化不良です。終了後は小栁先生がメモを取ってくれていたおかげで、カフェにてみなさんで復習を行うことに。
 

 


3月のパリ海外研修・3日目

 今日はアニエス・キュニーによる、ジャックマール・アンドレ美術館でスタートです。今回のテーマ、18世紀の家具工芸品と室内装飾に欠かせないのが、この邸宅美術館。最終日のニシム・ド・カモンド美術館もそうですが、第二帝政期の銀行家はいったいどれだけ金持ちだったんだ、と驚くばかりの家具調度品が展示されています。
 
 
 

 常設展示をアニエスが解説している横から、喋りたくて堪らないガードマンが入ってきては、一言二言補足説明をしてくれるという、日本ではあり得ない光景もフランスならでは。
 

 現在開催中のメアリー・カサット展も一緒に見学しました。やはり印象派の展覧会は本家本元フランスでも大人気で、この展示会場はごった返していました。
 

 今日のランチは、美術館に併設されているカフェでのサラダ、キッシュ、タルト、どれも日本の2〜2.5倍の大きさです。ティエポロのフレスコ画を見ながらの優雅なひととき。普通フランスではランチは日本時間よりも1時間ほど遅く、13時くらいからなのですが、このカフェはオープンの11時45分には列ができるほどの人気スポットです。原則予約は受け付けないのですが、実は1日1組だけはこっそり受け付けてくれるのを知っており、今回は私たちのグループがその恩恵に預かりました。
 

 午後はいよいよアニエス・キュニーの私邸を訪れます。スクエア・ドルレアンという場所は、かつてフレデリック・ショパンやジョルジュ・サンドが住んでいて、アレクサンドル・デュマなどがしょっちゅう訪れた、19世紀後半の文化知識人たちの香りムンムンな地区、ここの一角にアニエスの自宅があります。
 
 
 
 
 
 
 

 すべての様式・時代の家具や調度品で彩られている彼女の自宅の家具を、実際に触ってひっくり返して、木を触って学ばせてもらうという、プレステージな授業です。
 
 
 
 
 
 
 

 そして夕方〜夜のオプションは、前日の講義室をお借りしたセバスチャン・ムニエのギャラリーのヴェルニサージュ、そしてギュスターヴ・モロー美術館での室内楽コンサート。
 
 
 
 

 フランスの美術館では、室内楽を中心としたこじんまりしたコンサートが時折開かれており、音楽と美術のマリアージュがなんとも言えない雰囲気を醸し出してくれます。日本のように、小煩い(!)アナウンスや、本日は〜、の解説も何もなく、時間になったらミュージシャンが出てきて演奏して、お客さんは粛々と神聖な音楽を聴いて、拍手して、おしまい。そんな素朴な文化つくりの魅力はなかなか真似のできないものですね。
 


3月のパリ海外研修・2日目

 今日は丸1日、ドルーオー界隈での研修です。午前中は、セバスチャン・ムニエのタピストリーギャラリーを講義室にお借りし、まずはヴィエノワズリーでウェルカム・コーヒー。そしてアンヌ・コリヴァノフによる、ルイ14世からアール・デコまでの室内装飾の変遷について、学びます。通訳の小栁先生は、元々フランスの装飾芸術に造形の深い先生ですが、近年フランス教育功労賞を受勲された方だけあって、的確な翻訳がありがたい限り。
 

 
 
 

 近くの大衆ビストロ、シャルティエ(アール・ヌーヴォーの内装で有名です)でランチの後は、いよいよオークションハウス・ドルーオーにて、実際のオークションの様子を見学したり、翌日のオークションのためのプレヴュー会場を見学したり、フランスのオークションのしくみについて、どっぷりハマります。こんなカンタンに誰でも参加できて、落札できたらその場で支払いをして持って帰れるシステムに、みなさんアドレナリンが全開?
 
 
 
 
 
 
 

 その後はドルーオーのすぐ近くにある、18世紀家具のエキスパート、パトリシア・ルモニエのギャラリーを訪問し、ミュージアムピース級の家具についての説明をしていただきました。
 
 
 
 
 

 本日最後はパサージュ散策ですが、午後の3時、4時でも季節外れに寒い0度前後のパリ、風邪を引きかけた研修生もチラホラいましたので、散策はさらっと小半時間ほどして、2日目が終わりました。
 


3月のパリ海外研修・初日

 3月18日より、公式海外研修がスタートしています。
 

 今回のテーマは家具と室内装飾。18世紀の宮廷から現代までの家具工芸品に焦点を当て、家具の歴史、様式、木材をはじめとする家具素材の流行や変遷、室内装飾のスタイル、マーケットでの市場価格と動向・・・と、アンティーク家具に関する一通りのことを5日間で一気に学ぶプログラムです。
 

 通常の研修では、月曜スタートでまずは歴史などの講義からスタートし、徐々に実際にそれらの作品が収蔵されている場所など関連箇所を見学し、そして最後にアートマーケットの世界を学び、週末にはマーケット巡りなどもどうぞ、という流れなのですが、今回は例外的にマーケットからスタートしました。
 

 理由はというと、年に2回パリ郊外で開かれる「シャトゥのアンティーク市」の最終日が3/18であり、折角3月に研修を行うのであれば、 この歴史ある市・シャトゥに行かない手はない、と思ったからです。
 

 ところが前日3/17からパリは異例の寒波が襲い、雪が舞って来ました。シャトゥの市はイル・デ・ザンプレッショニスト(印象派の島)と呼ばれている、中洲の島にあり、風も吹き付けます。3/18の天気予報も雪、気温も0度を超えるかどうかという寒さです。こんな過酷な気候の中、屋外の市に連れ出して研修生の方達が体を壊しても大変、急遽プログラムを変更することも考えていましたが、「それなら1人ででもシャトゥに行きたい」という参加者もいらして、予定通り決行することにしました。この日を逃すと、確かにマーケット巡りの日がありません。マーケットを見て学ぶ、というのはとても大事な「目利きへの道」なのです。
 

 シャトゥ在住40年近くになる日本人の方が、カイロを持って私たちを待ってくださり、みなさん「寒い・寒い」と言いながらも、最集合の時点では両手にあれこれ抱えて帰ってきました。
 

 

 その後はヨーロッパ最大の蚤の市、サントゥワン(日本の通称名では「クリニャンクール」)へ。午後になっても気温は下がらず、寒いままです。いくつかのマーケットで、それぞれの店主によるスタンドを解説していただいた後は自由解散、屋根のあるマーケットもありますが、それにしても真冬並みです。雪はいよいよ本降りとなり、主催者は知り合いの暖房の効いたスタンドの中で避難させてもらいながら、ご近所ディーラーさんたちとマーケット情報交換をしていました。
 

 その間にみなさんしっかり買い物をされていたようで、「家具を買って、日本への配送手続きをしちゃいました」なんてアッパレな方も!今回の研修生は、どうやら思った以上に勇敢でタフです。
 

 寒〜いながらも、楽しいマーケット散策の初日が終了しました。