月別アーカイブ: 2014年12月

第1回「アンティーク検定」

 11/30(日)、第1回アンティーク検定『アンティーク・コレクター2級』の検定試験が実施されました。会場は東京・上智大学四ッ谷キャンパス。遠方から新幹線で上京して受験された方もいて、受験者のモチベーションの高さが伺えました。
 
 『アンティーク・コレクター』2級は4科目。西洋美術史、西洋装飾美術工芸史、外国語(英語またはフランス語の選択)、現代時事アンティークから構成され、80分のハードな試験です。

 

第1回アンティーク検定 『アンティーク・コレクター2級』

第1回アンティーク検定
『アンティーク・コレクター2級』

   
 中でもとりわけ難しく、従って正答率が低かったのが現代時事アンティークでした。アンティークに興味がある方が受験しているわけですが、個別の分野に関する作品の由来や歴史に詳しくても、現代事情などはなかなか把握していなかったり、数字に弱かったり、そんな苦手意識が伺える結果となりました。

  
 しかし、アンティークのガレやドームは、彼らの時代にはコンテンポラリーの工芸品だったのです。印象派の絵画は、19世紀末には現代アートだったのです。アンティーク、というのは相対的な時代性であって、同時代のものとどこかで断絶しているわけではありません。

  
 この問題の出題委員は、「普通に美術雑誌やライフスタイル誌などぺらぺらめくっていれば書いてある事象で、決して重箱の隅をつついたような問題ではない」と言っていますが、インプットすべき情報が氾濫している現代において、特別なアンテナを張り巡らしていないとなかなか入って来ないのも事実です。今流行の「matomeサイト」で誰かが作ってくれれば便利なのですが・・・。

  
 検定試験は、すべての採点が終わり、受験者の皆様へは通知を発送する準備をしています。

  
 今回、残念ながら不合格となってしまった方も、次回は是非この「特別なアンテナ」を張って、再チャレンジして頂きたいと思います。