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2023年度、8名のアンティーク・スペシャリストが公式認定!

アンティーク検定試験の1級取得者のうち、公式にアンティーク・スペシャリストに認定されるには年1回開催される講習会に参加することになっています。アンティーク検定の各級の資格は永久に有効ですが、最上位であるアンティーク・スペシャリストは「アクティブな」資格であり、現在でもアンティークの研究を続けている方々をスペシャリストと公式に認定しています。

昨年、一昨年はまだコロナ禍でもあり、本講習会の時期はタイミング的に講習会会場も緊急事態宣言で前日に休館になったり、県外への移動を控えるような圧力がかかっていたりで会食を行えるような状況ではなかったのですが、そもそもアンティーク・スペシャリスト講習会は、和やかにみなさんで会食&懇親をしつつ、発表を通してそれぞれのスペシャリストが思っていること、感じていること、新しく発見したことなどを意見交換しつつ、更なる好奇心を高めていきましょう、という会です。

装飾美術工芸の世界は範囲も広く、誰もがすべての分野に精通しているわけではありません。家具に興味がある人、銀器に興味がある人、版画が好きで集めている人…様々です。お互いの興味のある分野のことを紹介し合いながら、未だ知らない世界についても知識を分け合っていければ、という趣旨で行っています。

今年はようやく会食も可能な雰囲気になりましたので、まずは会食&懇親会から。ホテル・メトロポリタンの25階にあるダイニング・バー Ovest の個室にて、今月のテーマである「メキシコ」風ランチコースをいただきました。メキシコ料理のフレンチコース風でしょうか、アペタイザーまたはスープ、タコスまたはパスタ、お肉かお魚、デザートの4コースで美味しく頂きました。フランス料理ではあまり使わない香辛料がアクセントとして、料理の味をエキゾティックながらも上品に引き出しています。

ランチ後は場所を東京芸術劇場へ移動し、講習会です。まずは監修者の岡部昌幸先生のお話。最近リニューアルされたご実家を、アンティークを取り入れたインテリアにする決心をされたということで、アメリカのご友人から頂いたティファニーのランプや1940年代のアンティークのキャビネットをご披露いただき、それらにまつわるお話、また先生自ら手掛けていらっしゃる展覧会やプロジェクトのお話もいただきました。

続いて小山ひろ子先生による、「絵画の中の手芸・アンティーク・レース」のお話。永年手芸出版社の編集のお仕事をされていた先生は、お仕事の傍ら個人でアンティーク・レースの研究や蒐集を行っていたのですが、その資料的コレクションをお持ちいただき、ヨーロピアン・レースの歴史をフェルメールの「レースを編む女」の絵画から紐解いてご説明いただきました。10時間ほどの濃く深いレクチャーを20分に縮めた内容で、消化不良を起こした参加者続出・・・これは是非、アカデメイアでシリーズものとしてお送りしたいと思います。

そしてラストは中山久美子先生の最新コレクション「ちりめん本」について。中山先生はかつて版画やポスターのコレクションを多く持つ川崎市市民ミュージアムで学芸員をされていた方ですが、このちりめん本も木版印刷です。和紙に印刷し、ちりめん状に加工して和綴じした絵本のことを「ちりめん本」と呼び、明治中ごろから昭和10年ごろまで作られていたもののようです。外国人の日本土産として人気が出たことで、外国人向けを意識した内容になっているとのことで、今回は中山先生が手に入れられた4冊をお持ちいただいたのですが、どれもこれも「可愛い」「愛らしい」という声が上がるものばかり。果たしてこれは西洋アンティークの仲間入りをしても良いものなのだろうか?という疑問と共にご発表をいただきました。

本講習会は何かの答え合わせをするような研究発表会ではなく、答えのない問題について、色々考えを述べたり、疑問や思いを提起したりする場なのですが、発表者&参加者のみなさん全員で実りのある意見交換会となりました。

予定時間を若干オーバーしましたが、監修者よりスペシャリストの方々へ認定証が交付され、2023年度のアンティーク・スペシャリスト講習会は終了しました。


アンティーク・スペシャリスト発表会 ~続き~

<後半の部>

永瀬 明

テーマ:ジャン・コクトーゆかりのサン・ブレーズ礼拝堂

概要:以前訪れたサン・ブレーズ礼拝堂についての感想

パリから50kmほど離れたフォンテーヌブローの近くにあるミリー=ラ=フォレという小さな町を紹介、ジャン・コクトーは1947年、パリの喧騒から逃れて恋人のジャン・マレーと共にこの地に住み始めます。その後のコクトーの新しい恋人デルミもこの地を頻繁に訪れ、コクトー没後は彼の作品群を保存し現在ではジャン・コクトーの家となっていますが、その町にある、元ハンセン病院の付属であったサン・ブレーズ・デ・サンプル礼拝堂を訪問されたときのレポートを、多くの写真やご自身のコレクションとしてご購入されたオリジナル・ポスターなどを持参して、臨場感あふれるご説明をしていただきました。コクトーがデザインしたステンドグラスの光の効果に関する考察なども注目に値し、またコレクションのポスターについて、監修者よりその保存状態の良さが評価されました。

目黒 佐枝

テーマ:ナポレオンのダイヤモンド ~マリ-・ルイーズに贈ったネックレス~

概要:カットからアンティークと分かるポイントと科学的検査で知るダイヤのタイプ別選別

本場アメリカで宝石学協会G.I.A G.Gの資格をもち、ハイ・ジュエリーブランドであるヴァン・クリーフ・アーペルやシャネルなどの宝石部門での勤務経験のある目黒氏による、ダイヤモンドの選別についてプロの世界のお話をいただきました。ダイヤモンドから読めるアンティークの希少性、科学的エビデンスに基づいたダイヤモンドの産地や時代の推定の方法について、アメリカ・スミソニアン美術館に展示されているマリー・ルイーズのネックレスを例に、ダイヤのカットと原石の関係、また現代の技術である紫外線・赤外線を使用して鑑別したタイプ別のお話、さらには産地についての歴史まで遡り、インド産のタイプIIAであると推定されるに至る、その導き方を分析されました。

現在は精密にカットをされて綺麗に輝く宝石を望む人が多いということで、その点アンティーク・ジュエリーのカットは少々の野暮ったさが否めないものの、アンティーク好きは原石の形が感じられるカットを好む傾向にあるといい、目黒氏のアンティーク・ジュエリーを見る時に原石の形を感じながらその素朴な「たまらなくいい」と思えるアンティーク・ジュエリーへの愛が感じられるご発表でした。

小山 ひろ子

テーマ:手仕事から紐解く人間の文化史

概要:過去の手仕事、針仕事を見ると、その時代の様式や政治などが見えてくる。

長年手芸関係の出版に関わってきた小山氏による数多のコレクションの中から、この1年で手に入れた稀覯本(ウィリアム・モリス関連書籍『News from nowhere or an eoch of rest』、『The story of the glittering plain or the Land of Living men』、『Decorative NEEDLEWORK』、ウォルター・クレインの挿絵、シャルダンなどの手芸書、『エリザベス女王の祈祷書』、『メアリ・スチュワートの時祷書』のファクシミリ版など)、アンティークレース、シルバー・フィリギリの針道具などを紹介いただきました。主催されたアンティーク・レース関連セミナーや企画を手がけた雑誌や書籍を通して、手芸道具から見える人間の文化史について「装飾」に焦点を当て、今後の研究への豊富を語られ、監修者より、刺繍の部分は未開拓分野だけに是非研究を進めてほしいとの助言がありました。

石田 亮子

テーマ:お茶時間を彩るシルバーカトラリーの魅力

概要:ティーパーティーには欠かせない魅力的なシルバーカトラリーとの出会いを通して、古き時代のお茶時間の考察

中国茶マイスターの資格を持つ石田氏による、「古くて美しいものを現代の暮らしにどう活かすか」について、1)英国式ティーパーティでのシルバーカトラリー、2)装飾の魅力、3)現代のテーブルコーディネート、の3点より考察されました。中国茶ではあまり使われない銀器に関して、陶磁器の紅茶セットと銀食器がなぜ合うのか、アフタヌーン・ティーが生まれた理由、「マダムの生活発表会」の場としての銀器の扱い方、コレクションしたくなる理由は何か、生活様式の変化とともに日常の生活へどう古いものを活かして取り入れていくか・・・実際に氏のコレクションを披露されながら、これらを1つ1つ、現代の「おもてなし」の意味を踏まえながらのお話をいただきました。


アンティーク・スペシャリストの発表

本来ならスペシャリスト全員が一同に会する機会があればよかったのですが、東京都も「リバウンド警戒期間」ということでまだまだ密になる講習会や懇親を兼ねた会食は難しいと判断し、午前と午後に分けて、オンライン参加者をも含めたハイブリッドで行いました。

発表の骨子については、下記のような内容でした。

<午前の部>(発表順)

青山 櫻

テーマ:アンティークの世界とマナーの相関関係

概要:マナーに関する書籍『気品のレッスン』を上梓、マナー講座を主催し、かつての宮廷マナーを再考察

マナーの啓蒙、普及をも生業の1つとされているアンティークショップ経営者、青山氏による海外でのマナー講習会の体験を踏まえての、テーブルマナーの各国での違い、階級、時代による違いなどについて話されました。イギリス式とフランス式の席次の違いと、それらが必ずしもその国でのみ使われていたわけではないことをドラマ『ダウントン・アビー』のシーンなどを例に挙げながら、またご自身の海外マナー研修での実地体験の様子なども紹介されながらの解説でした。

松橋 真紀子

テーマ:フォンテーヌブロー宮殿で160年眠っていた日本美術

概要:フランス第二帝政、その時代背景を中心にアートについて考察したこと

昨年6月にフランスのフォンテーヌブロー宮殿で「第10回美術史フェスティバル」が開催されましたが、その準備中に宮殿の中から日本の古い美術品が30点ほど見つかりました。急遽日仏両国の研究者が調査したところ、徳川幕府からフランス皇帝に贈られた日本の美術品だったということが判明しました。話題となったこのニュースを通し、これらの献上品についてその経緯や背景に関する綿密な年表を作成され、果たしてこれらの品々がジャポニスムやアール・ヌーヴォーへの影響となったのか、深い考察をされました。

中山 久美子

テーマ:フロウ・ブルーのカップ&ソーサーについて

概要:ブルーのにじみ加減に惹かれて購入した、イギリス製のカップ&ソーサーについて調べたこと

近年ご自身のコレクション用にご購入されたという、フロウ・ブルーのカップ&ソーサーを会場にお持ちいただき、フロウ・ブルーがイギリスのスタッフォードシャーで生まれた背景、19世紀~20世紀の陶磁器界におけるフロウ・ブルーの位置付け、装飾の特徴を詳しく解説されました。また、ウイロウ・パターン、アイアン・ストーンについても触れられ、ボーン・チャイナ一色ではなかったイギリス陶磁の一面について、お話いただきました。

関根 靖子

テーマ:館林美術館とフランソワ・ポンポンの彫刻

概要:館林美術館が所蔵するフランソワ・ポンポンの彫刻作品の紹介と、「彫刻」というジャンルが持つ特徴についての考察

群馬県館林市にお住まいの関根氏にとって地元の美術館、館林美術館が所蔵しているフランソワ・ポンポンの彫刻について、なぜ館林市が購入したのか、どのような展示がどういう意味を込めてされているのか、ポンポンのアトリエを再現した別館の様子などを紹介され、さらには踏み込んで「死後鋳造作品」に関する考察をされました。鋳造で製作される立体作品を「オリジナル」と呼ぶのか「リプロダクション」と呼ぶのか、近年になってフランスの法制化となった以前に購入していたものについて、作家の意思に反しているもの、作家が死後鋳造を認めているものなどを例に挙げ、「オリジナル」という言葉のもつ意味について考えるきっかけを示唆されました。

本協会代表:河合 恵美

テーマ:フリーポート(保税倉庫)に眠る美術品

概要:ドイツのドキュメント番組 “Freeport – The beauty of tax free storage”を視聴して感じた、現代アートコレクターのゆがみ

近年絵画オークション史上最高値がついた、レオナルド・ダ・ヴィンチの作とされる『サルヴァトール・ムンディ』の作品をその後に観たものはおらず、フリーポート(保税倉庫)に置かれているのではないかとの仮説を元に、投機家による資産の美術品化が美術品の価格を高騰させ、税金逃れともされるフリーポートに所蔵される、というドキュメンタリーを視聴。名作が一般の人々の目に触れられない事態となっている不幸な事実に目を向け、しかしながら美術品が公共のものであるという概念は19世紀以降に誕生した考えであり、それまでは宮廷内で王侯貴族しか触れられなかった事実と共に、現代の美術品のあり方についての様々な考えを示唆しました。

<午後の部>へ続きます。


2022年度・アンティーク・スペシャリストの会 〜デジタル・コンテンツ成果物への第一歩〜 

4月17日にアンティーク・スペシャリスト講習会が開催されました。

「アンティーク・スペシャリスト」とは、アンティーク検定1級を取得している人の中でも「常にアクティブに」西洋装飾美術の研究をされている人へ認定される最上位の資格です。

世の中には一度取得したら一生通用する資格と、常に更新する必要のある資格があります。例えば語学の資格でも、一度取得するとその肩書きが永久に履歴書に書けるものと、資格の有効期限があるものがあり、企業が語学に堪能な即戦力となる社員を募集しようと考えれば、当然後者の資格を求めます。より実態に合っているからです。

日本人の多くが取得している国家資格といえば運転免許証。これは更新制で有効期限はありますが、現実的には更新料を納めるだけで運転技能はチェックされないことから実態とかけ離れた資格であり、そのため現在高齢者の免許所持者が事故を起こしやすく問題視されていますね。更新の度に技能試験を実施すればより実態に伴った資格になるのでしょうが、母数が多い資格だけになかなか実施は難しそうです。

さて、当アンティーク検定ではこの最上位のアンティーク・スペシャリストの資格をどのように認定するか、色々と試行錯誤してきました。コロナ前までは、『AEAOサロン倶楽部』という活動を月1回定期的に開催、毎回テーマを変えての勉強会や見学などを幅広く行ってきており、誰でも参加は可能ですが1級合格後にこのサロンへ所定回数参加した方達を、恒常的に研究を続けているという位置づけでアンティーク・スペシャリストと認定していました。ところがコロナになり集まりそのものや会食の制限でAEAOサロン倶楽部の開催ができない時期が続いたことから、昨年より年1回アンティーク・スペシャリスト講習会を開催し、講習会に参加した1級取得者をその年度のアンティーク・スペシャリストと認定する新しい方式へ変更いたしました。

今年2022年度は、アンティーク・スペシャリスト講習会の2回目です。本来なら希望参加者が一同に集まり意見交換や懇親を目的とした会食ができれば理想的ですが、今回もまだまだコロナの影響が懸念される中です。残念ながら理想の形での開催とはいきませんでしたが、午前・午後の二部制とし、参加される方にそれぞれ簡単な発表を行っていただくことで、みなさんで意見交換をする場としての講習会の形といたしました。

このような形式にしたのには、理由があります。

西洋装飾美術・アンティークの世界はまだまだ学問として体系的に確立していない分野でもあり、学びたい、深めたいと思っている人たちにとっても手頃な書物や指南書のようなものが少ないのが現実です。当協会ではこれまでAEAOサロン倶楽部以外にもアカデメイア、読書会、オンライン海外講習など多くの講座を開催し、独自コンテンツを生み出してきましたが、毎回毎回フローとして完結してしまい、それらを成果物=ストックとして残すような活動をしてきませんでした。せっかく多くの時間をかけて準備をした方も、そして受講者もやがてその内容を月日とともに風化させてしまうのがもったいなく、何らかの形にして保存しておく=ストックしておく、ことができないかと考えるようになりました。

その最も古典的な方法は成果物を書籍化することですが、昨今書籍として出版するのはとても大変なことです。しかしながら現在ではデジタル出版も進んでおり、手始めにデジタルによる会報誌を発行していくことで礎を築くことができれば、という監修者の助言もあり、それではスペシャリストの方々の発表を皮切りに何らかの形でまとめていく方向で、と指針が決まりました。

ただ、このような形式にすることで今年度のアンティーク・スペシャリストの数は減るだろうと予想していました。誰かのお話を気楽に聴くだけで更新できるわけではないので、それなら参加を取り止めようと考えるのも当然のことです。とはいえこの資格は「アクティブな」資格ですので、実態の伴わない幽霊スペシャリストを増やしたいわけではありません。真のアクティブなスペシャリストを認定・育成していくために敢えてハードルを少し上げてみたところ、実にスペシャリスト=専門家、の名にふさわしい、えり抜きの精鋭スペシャリストだけが集結いたしました。

長くなりますので、各スペシャリストの発表の内容はこの後のblogにてそれぞれ紹介したいと思います。


第1回アンティーク・スペシャリスト講習会

4月25日に、第1回アンティーク・スペシャリスト講習会がオンラインにて開催されました。
一般に習い事というのは資格を取得した後、資格をゴールと考えて止めてしまうケースがありますが、本来は「生きた資格」であるべきだと考えており、アンティーク検定で1級を合格後も常に知識をアップデートされている方々を「アンティーク・スペシャリスト」と認定し、活躍いただける場を提供したり応援したりしていくための最上級の資格です。

従来の規定では、1級取得後に海外研修に参加したり、協会主催のAEAOサロンに一定回数ご参加いただいたりすることで、常に知識をアップデートしているということで「アンティーク・スペシャリスト」としてきましたが、その認定期間や方法がわかりにくいことに加え、昨年よりコロナ禍にて海外研修もAEAOサロン倶楽部も中止・延期が相次いでおり、アンティーク・スペシャリストの資格の維持方法も難しくなってきました。

そこで監修者とも相談し、年に1回1級取得者を対象とした講習会・懇親会を開催し、広くみなさんで知識や情報を共有する勉強会のような場を設け、その会に参加した人をアンティーク・スペシャリストと認定していけばよいのではないか、ということになり、今年よりこのような講習会を開催する運びとなりました。

残念ながら初回の今年は、大勢で集まって懇親・会食というのは最もやってはいけないこと、とされており、そのため懇親会食会は中止です。会場での講習もソーシャル・ディスタンスを取って定員の半数の人数で2回に分けて行い、アクリル・パーテーションに消毒液、と準備をしてきていたのですが、どんどん感染状況が悪化していき・・・地方からのご参加者も、会場参加をオンラインに切り替えるなどの対策を取っていただいたのですが、なんと開催日の4/25より緊急事態宣言が発令、会場である東京芸術劇場が全館休館と決定したのが2日前。そのため図らずも急遽オンラインでの開催になりました。ちなみに今回は3回目のリスケで、2月も3月も緊急事態宣言下につき開催を見送ってきたのです。

緊急事態宣言で予定が変更となってしまった方もいらして、また講師側でも若干のスケジュール変更が起こってしまったためリアルで参加できなかった方も出てしまったのですが、後ほどオンデマンドで講習を受けていただくことといたしました。

全員が1級取得者で豊富な知識が身についているメンバーだけあり、講習内容は非常にレベルの高いものになったと思っています。
特に第1部の「額縁の変遷と展示の法則」というテーマは、他では聞けない、本にも書いていない内容とあって、質問が相次いで出ました。スペシャリストともなれば、美術鑑賞も作品そのものだけでなく、周辺のアクセサリーにも目がいってしまうようになりますね。

2021年のアンティーク・スペシャリストして第1回の講習参加者16名の方々を、協会より公式に認定させていただくことになりました。
スペシャリストの皆様の活躍を、協会でも全面的に応援していきたいと思います。