新アンティーク検定講習・2級

リニューアル後のアンティーク検定講習・2級が行われました。従来の4日間に代わって2日間の座学講習にオンデマンド講習を加え、講習の質は従来のままで効率を上げ、より負担の少ない講習となっています。

今回のご参加者は3週間前に3級の講習を受講した方々。3級と2級を同時期に受講するのが最も理解度が高くなりおススメなのですが、どうしても日程が合わないという方もいらっしゃって、残念!

2級講習はアンティーク・ジュエリーの歴史と鑑定でスタート。ちょうど昨日始まったアカデメイア「スペシャリストが語るアンティーク・ジュエリーの魅力 〜歴史と鑑別〜」でも登壇いただいた青山櫻先生による」ジュリー講座です。初期ジョージアンからコスチューム・ジュエリーまでの歴史を、ドラマや映画を例に出しながらお話いただき、その都度出てくるジュエリーを実際に手にして見ていただきました。

アンティーク・ジュエリー好きにとってはたまらない機会とあってみなさんじっくりと観察、時間はあっという間に過ぎ、ランチタイムへ。

ランチはこの会場を利用する際はいつも行っている、行きつけのインド店へ。勝手に「インド・バロック」と呼んでいるのですが、内装がキラキラ・マハラジャ。家具調度品もカトラリーも素敵なのに加えてお料理も美味しいとあって、過去どの回でも「あのお店が美味しかった」「また行きたい」と評判なのです!こちらでは純銀製のティーポットセットなどもショーケースに飾ってあります。

ランチ後に、青山先生十八番の「ジュエリーを年代別に並べる鑑定レッスン」。モーニング・ジュエリーが出てきたのはいつ?カメオは?クローズドセッティングのジュエリーの年代は?ローズカットは?と習ったばかりの知識を駆使しての鑑定レッスンは、なんとか合格点をいただけたようです。今回もお店からたくさんのアンティーク・ジュエリーをお持ちいただき、ありがとうございました。

続いて外国語(英語)でのアンティーク装飾用語、家具に使われる装飾文様などをより深く学んでいきます。だんだんと集中力も苦しくなってきたころでしょうか、考えてみると大人になってから、朝から一日中勉強することってなかなかないですよね、中高生時代は1日6時限の授業があったというのに!

頑張って脳みそをフル回転して、なんとか初日の講習が終了しました。そして次回の講習までの3週間の間に3講座のオンデマンド学習があります。頑張って知識を維持し、次回の講習でまた元気にお会いしましょう。

「スペシャリストが語るアンティーク・ジュエリーの魅力」講座がスタート!

今月より、アンティーク・ジュエリーの新アカデメイアがスタートしました。当協会の認定スペシャリスト(アンティーク検定1級を取得後、アンティーク・スペシャリスト講習会を受講している方々)の中にジュエリー専門家がお二人いらっしゃるのですが、この度そのお二人にジュエリーを歴史と鑑別の両視点から交互に紐解いていただくという講座です。

第1回は、横浜にてアンティークショップを経営し、アンティーク・ジュエリーの欧州からの仕入れや販売を通して豊富な知識をお持ちの青山先生による「失われたルーヴルの宝石」と題し、2025年10月にルーヴル美術館で盗まれた宝石を1つ1つ解説していただきます。

現在も高校生のデモが発端となり、フランス全土が暴動に巻き込まれているフランスですが、その首都パリのルーヴル美術館、アポロンのギャラリーに窓から侵入されてたった7分で宝石をごそっと略奪されたその宝石たち、実はフランスの歴史の象徴でもあるのです。

当協会のコロナ明け最初の海外研修のオプションで、このルーヴルのアポロン・ギャラリーを訪れました。その時はまさかこの宝石が3年後に盗まれて、この部屋から宝石の展示がなくなるなんて思ってもいなかったのです。

ショッキングなこの画像は、略奪犯がうっかり「落として」回収せずに逃亡したため、このような無惨な形となってしまったウジェニー皇后の王冠です。幸い修復可能だということで、現在ルーヴル美術館とカルティエやショーメなどの名門ジュエラーの協力で修復プロジェクトが進められています。

1855年、宝石商アレクサンドル・ガブリエル・ルモニエにより制作されたこの王冠は、第1回パリ万博のための作品、このパリ万博はナポレオン3世とウジェニー皇后のお披露目を兼ねたイベントでした。彼らは戴冠式を行なっていないため、戴冠式用の王冠ではないものの、第二帝政の象徴とされた歴史的な宝飾品です。

他にも興味深いジュエリーとしては、聖遺物容器型のブローチでしょうか。これもウジェニー皇后のものでした。王室御用達の宝飾店バプストによって王冠と同じ年の1855年に制作されたものです。この中に、ルイ14世に由来する伝説的なマザラン・ダイヤモンドが含まれていると言われています。マザラン・ダイヤモンドについては翌月またダイヤモンドのところで詳しくお話ししていただきましょう。

さて、このような歴史の象徴とされたジュエリーですが、フランスという国は常にこうして素晴らしい芸術品を制作しては破壊し、を繰り返しているところです。現在のヴェルサイユ宮殿も中に入るとゴージャスな家具調度品にうっとりしますが、これらは革命時にすべて略奪され破壊され、空っぽになった後にまたフランス国家が同時代の同類のものを探し出して買い戻したもので埋められているのです。もうフランスという国のDNAになっているのでしょうか、いずれにしても宝石の行方は気になるところですね。もしかしたらもう秘密裏に見つかってどこかで保護されているのかもしれません。

来月は鑑別の専門家・目黒先生よりダイヤモンド、サファイアをニュートラルに、科学的視点から見る講座が行われます。乞うご期待!

宮中晩餐会を知ろう!

AEAOサロン倶楽部にて、霞会館記念学習院ミュージアムで開催中の「ようこそ!華麗なる宮中晩餐会の世界へ」展を見学する会を行いました。

宮中晩餐会と言えば明治以降ずっとフランス料理が供されています、というわけでまずはフランス料理、それもフルコース(魚、肉ともいただくコース)でのミニレクチャー&懇親会です。かなり本格的なフレンチを、閑静な住宅地にある隠れ家的なお店でいただきました。

ランチですし2時間で余裕かな、と思っていましたが、評判の店だけあって店内は満席でサービスはフランス並みのゆったりさ。途中で「すみません、1時半に出たいので」とちょっと急いでいただいて、後半は肉料理の余韻も冷めぬままにデザートとコーヒーへ突入、でもどれもとても丁寧に作られていて満足度の高いクオリティでした。みなさん「絶対またここに来る!」と強い推し!

なぜ急いでいたかというと、2時より彬子女王殿下も登壇されるミュージアム講座「現在へ続く宮中晩餐会」を受講するためです。フルコースのフレンチのカロリーを消化すべく10分ほどの距離を速足で歩き、学習院創立百周年記念会館へと向かいます。私たちが到着した時間では1階はすでに満席、2階で拝聴することになりました。荷物チェックを受けて、2階の正面席を確保したところで時間です。

講演会は彬子女王殿下の「宮中晩餐会とドレスコード」でスタート、司会の方も仰っていた通り「この中で唯一宮中晩餐会にご出席されたご経験から」のお話は貴重です。続いてかつて当協会のサロンでもプライベート・ガイドでお世話になったボンボニエールの研究家・長佐古美奈子学芸員の「宮中晩餐会を歴史的に読み解く」を聴かせていただきました。明治天皇が初めて外国のお客様をもてなした宮中晩餐会において後ほど英国からクレームとなったことから、国際プロトコルを学び西洋化を取り入れていく歴史を服装と食事の両面から詳しく学びました。

ここで休憩となり、ミュージアムへ見学に行く組と、引き続き講演会を拝聴する組に分かれます。講演会は館長と東京都埋蔵文化財センターの長佐古真也氏との対談「やきものから見た近代―白と金の織りなす世界」、西洋における正餐食器の意匠、宮中晩餐会の洋食器の意匠のルーツなどのご説明をいただきました。例えばセーヴルのアンピール様式の意匠が日本の洋食器にどう表現されているか、比べてみると実に面白いことがいろいろ分かりますね。

通常は17時閉館のミュージアムも、今日だけは18時までに延長開館で、講演会終了後にミュージアムへ。写真が撮れるのはこの一角だけですが、白と金、格調高さや品位を感じるディナーセット。

館内は彬子女王のイブニング・ドレス、ボンボニエールの数々、有栖川宮家・高松宮家正餐用洋食器の数々が、所狭しと展示されていました。イブニング・ドレスは会期中何度か展示替えがあるようですので、何回か訪れたいものです。

もう日の暮れも早くなり、ミュージアムを出たころは夕方に。あらためて前川國男のコンクリート建築である外観を眺めます。ここはかつて大学図書館だった建物です。現ミュージアムがリニューアルオープンする前は、この木造建築が学習院大学史料館として使われていましたね。

ご参加いただいたみなさま、丸一日お疲れ様でした!

第18回アンティーク検定講習・3級

今日はリニューアル後初のアンティーク検定講習でした。3級は従来2日間の講習でしたが、この度事前オンデマンド授業動画を導入し、1日のみの出席で取得できるようになっています。従来のシステムでは、遠方からの受講者によっては前夜から東京に2泊する必要があったのですが、このところホテルのダイナミック・プライシングで宿泊代も高騰しています。新システムではできるだけ負担も少なく、より効率的に取得できるようになっていますので、これを機に頑張ってみよう!と思った方もいらっしゃったようです。

事前オンデマンド授業動画にて「アンティークとは何か」の概論を視聴した受講者のみなさんが朝10時に集合、講師2名と共に今日は夜6時まで一緒にアンティークの世界を体系的に学んでいきます。

自己紹介と、アンティークの世界へ興味を持ったエピソードなどをそれぞれ話したのち、アンティークを語る上での軸となる装飾様式について、建築・家具の例でバロックからモダニズムまで俯瞰した後に、モード・ジュエリーの世界で同じように歴史を辿ったところでお昼に。近くのイタリアンにてランチに出かけます。山盛りのサラダにもちもちパスタがたっぷり。

午後は、当協会認定スペシャリストである白木真知子先生のレクチャーで、銀器と陶磁器を、実際のものに触れての鑑定を含めながら、過去問などもチェックしつつ紐解いていきます。鑑定では初めて刻印を読むのにルーペを使う方もいらっしゃいましたが、読み方を学ぶとみなさん読めるようになるんですね。今回のお土産鑑定品はアール・デコ時代のフランスはリヨンの銀器メーカーのモカ・スプーン。先端部分が塗金されていて、可愛いデザインです。

ガラスの分野が時間切れになってしまったため、これは後ほどオンデマンド授業動画にて復習していただくことになり、会場の明け渡し時間2分前にギリギリ講習が終了!そしてディプロマ授与懇親会は近くのカフェにて、疲労した脳に糖分補給を兼ねてお茶&ケーキをいただきました。みなさん「楽しかった、でも脳が飽和状態になった!」と脳をフル回転させた一日でした。

受講いただいたみなさま、本当にお疲れ様でした。3級は初心者のための入門ですが、2級はもっと深く広くアンティークの世界に触れていきますので、より楽しめること請け合いです。ぜひ続けてくださいね!

秋の遠足は牛久シャトーへ

今日は牛久シャトーへの遠足でした。

東京はもう30日以上毎日雨、しかも台風が上陸とあってどうなるか冷や冷やしていたのですが、幸い今日は朝から晴れ、そして茨城県牛久市も晴天です!

常磐線からの徒歩組と現地へ直接車で向かう組が落ち合い、レストランの予約時間まで、先にシャトーを見学することにしました。

実業家の神谷傳兵衛が1903年(明治36年)に開設した日本初の本格的なワイン醸造場で、2020年に「日本遺産(Japan Heritage)」に認定されています。

赤レンガ造りの「事務室(本館)」「醗酵室」「貯蔵庫」の3棟は、明治中期の貴重な近代化遺産として国指定重要文化財に指定されています。本館は残念ながらアクセスできませんが、醗酵室は見学可能、1階は巨大なワイン樽が並び、2階の展示室では当時使われていた醸造用の機械や歴史資料が展示、そして地下は…こんな感じ。

貯蔵庫が現在のレストラン(牛久シャトーレストラン)となっています。ランチはもちろんこのレストランにて、フレンチのコースを。天井の高い素敵な空間でいただくフレンチ、とても美味しかったです。

ショップでもついついあれこれ買い込んでしまいましたよ!