最終日はシャンティイにて

いよいよ研修最終日。今日はシャンティイへの日帰り旅行です。
折しも10月18〜20日の間はシャンティイ内で「植木市」が開催とあって、朝からものすごい人で賑わっていました。
ミニコンサートなども随時行われています。

シャンティイには何があるのか?お城があります。そのお城はいつ誰によって建てられたのか・・・よく見ると建築様式が異なる部分で成り立っています。
城内のコンデ美術館、まずはそんな解説から入り、レセプション会場での正餐に使用していたテーブルウェアなども見ながら・・・

メイン目的であるシャンティイ窯の部屋へ。
フランス陶磁の美は18世紀の軟質磁器にあり、と言う人が多いのも宜なるかな、昨日のセーヴルの軟質磁器も然り、今日はそのセーヴルよりも早く軟質磁器の窯を開いたシャンティイ窯。

柿右衛門を愛したコンデ公が庇護したシャンティイ窯の軟質磁器についての解説を聴きながら、作品を堪能した後は、城内レストランにてランチ、総評、ディプロマ授与式です。全員にディプロマが授与されました。

午後は厩舎や馬具美術館を訪れたり(シャンティイには有名は競馬場があります)、広大なル・ノートル設計の庭を散策したり、シャンティイ城の居室部分を見学したりしながらシャンティイ領地を堪能し、夕刻の電車でパリに戻りました。

ご参加いただいた研修生のみなさま、5日間お疲れ様でした!


典雅のセーヴル!

研修4日目。今日はいよいよフランスが世界に誇るセーヴル焼きのセーヴル訪問です。
セーヴルはパリの郊外、メトロで行くことも出来ますが、ミニバスを配車し、ちょっと優雅に参りました。

午前はセーヴル製陶所の工房をガイディング見学、もちろんプライベートで訪れることはできません。成形技法、焼成の技法、装飾技法、研磨技法などを実際に製陶所に潜入して、見学します。今回のガイドは、なんと日本で巡回した「フランス宮廷の磁器 セーヴル、創造の300年」展を企画したセーヴル陶磁都市解説員モアンヌ前田恵美子氏。シュヴァリエを叙勲されている文化人にして専門家、これ以上のガイドはありません。期待を裏切らず、非常に丁寧で詳細な解説をしていただきました。

かつての王立磁器工房は、現在ではフランス国営の製陶所。200人ほどのスタッフはゆえに全員国家公務員、今でも18世紀の製法を忠実に再現し、作り続けられています。おそらく恐ろしいコストのかかる製法、民間ならとっくに「効率や生産性」を問われて、廃窯となっていたかもしれません。国営だからこそできる、フランスの誇るべき芸術です。

といっても無尽蔵に贅沢をしているわけでもなく、たとえば金彩を施したものは、壊れても金だけは回収し、次の作品へ使われます。工房には「金専用のゴミ箱」まで設置されており、金粉1粒でも持ち帰ることは出来ません。

頭の中がパンクした後は、すぐ近くに出来た坂茂設計のミュージックホール、ラ・セーヌ・ミュジカルへ。元々ルノーの工場跡地がしばらく放置されており、ようやく再開発が始められたところに、このミュージックホールが完成し、景観を一新しました!

この建物内のレストランにてランチをいただき、屋上まで上がって再開発地区を眺めた後は、カロリーを消費すべくぶら歩きしながらセーヴルに戻ります。

午後はセーヴルの美術館側の中でもヴァンセンヌとセーヴルの18世紀のコレクションを中心にアンヌ・コリヴァノフによるガイディング見学、とどっぷりセーヴル磁器の世界に浸った1日でした。


7人の陶磁絵付け師が誕生!

研修3日目。
今日の午前中はフリーです。有志のみでサン=シュルピス広場で開かれているアンティーク・フォワールへ。

このサン=シュルピスのフォワールは、場所柄もあり品物の質の高さで有名です。青空市であってもテントが設置され、ほとんどのものはショーケースに展示されており、一流のアンティーク品。お値段もそれなりですが、最近ではカード端末機を備え付けてある店も多くなりました。
11時のオープンと同時に入り、まだスタンドが開店準備をしている中、早速物色し始める参加者たち。やはり今回はテーマがテーマだけに陶磁器に目が行きやすく、「あ、ランブルカン文様」「あ、セーヴル、この時代は軟質磁器だ」と、もうみなさんかなりの目利きに。

午後は、ジアンの絵付け体験です。
陶磁器の絵付け、顔料がどうの、文様がどうの、やれこれはプリントだ、これは手描きだ、と座学でいろいろ学びましたが、実際に手描きで絵付けをしたことがある人はほとんどいません。というわけで、今日は陶磁器の絵付けというものを実際に体験してみます。

日本語が上手でジアンで研修をしていたソレンヌ・コラによるジアン工房の説明をまずは伺います。
ジアンは19世紀になってイギリス人がフランスに開いた窯で、ルーアンのような錫白釉陶器ではなく、ファイアンス・フィーヌと呼ばれる精陶器。白い土を使い、なんと少量ながらも磁器に使用されるカオリンが含まれています。多くのファイアンス・フィーヌの窯が20世紀も終わりになって次々と閉窯していく中、ジアンは今でも素晴らしいテーブルウェアや鑑賞陶器を製作し続けています。

いよいよ絵付け体験。実はこのアトリエ、自由に絵付けをするのではなく、あらかじめ輪郭が白磁にプリントされている、「塗り絵」でした。
すべての白磁に同じ輪郭が描かれているのですが、使用する色や筆によって、全く違った作品に出来上がります。

みなさん初めてながらも素晴らしい出来栄え、「モネ風」あり「ゴッホ風」あり「水墨画風」あり。

今回のアトリエは元々焼成しない前提で行っているため、顔料にはグアッシュを使用しています。
実際には顔料はブルーならコバルト、黄色ならアンチモア、などと自然の原料を使用し、かつ焼成温度によって色が変わってきますが、今回はこのまま顔料を安定させてお持ち帰り。


研修2日目、ルーアンへのエクスカーション

研修2日目、今日は日帰りルーアンへの旅です。
フランス陶磁の世界でルーアンは非常に重要な製陶地であり、陶磁博物館は外せませんが、他にもモネが連作を描いたルーアン大聖堂、ステンドグラスで有名なジャンヌ=ダルク教会、大時計台・・・ノルマンディの建築も含め、見どころたくさんの魅力溢れる街です。

案内役は昨日の講義の講師、アリーヌ・ジョスラン=コナン。今日のルーアンへの遠足のために、昨日もかなりの時間をルーアン・ファイアンスの説明に割いてくださいました。

今日は全員参加ではなく有志のみの参加としたところ、男性陣は不参加となり、結果「女子会」に。陶磁博物館は午後しか開館しないため、午前は『ブラアリーヌ』。興味深い建築の前で立ち止まっては写真を撮り、面白そうなお店があれば入り、と楽しく散策、圧巻のルーアン大聖堂を見学した後は、ルーアンの古陶磁を扱うギャラリーのプライベート見学。父親の代からルーアン古陶磁を扱う高級ギャラリーのクリスティーヌ・メタが、惜しげも無く作品を触らせてくださいました。

当協会でいつも意識して行っていること、それは「市場の価値を知る」ことです。美術的価値を学ぶと同時に、さてそれはいくらなの?という市場価値を語ることは、日本では研究者はまずしないし、純粋な工芸品に対してお金のことを語るのはよくないこと、というイメージがあります。

ところがヨーロッパの専門家は最終的に評価額を査定するわけで、査定ができて初めて鑑定士と呼ばれます。クリスティーヌ・メタも古陶磁のオークションでは鑑定を担っている専門家。染付のルーアンの大皿2枚を比較して、それぞれの値段と、その値段の違いはどこから来るのか、を非常に詳しく説明してくださいます。

ランチは、ルーアンに唯一存在する5星ホテル内ブラスリーでの美食。ルネサンス時代からある屋敷が紆余曲折を経て、今世紀初頭には某銀行となっていましたが、それが数年前より5星ホテルにリニューアル。外部は「ルネサンスの建物」、内部は「モダンスタイル」の客室やレストラン、SPAとコントラストが見事なホテル。バーの床からは地下のプールが見えるというデザインです!

食後はマルシェで売っていたハート形のチーズ、ヌシャテルをみんなで買い込んだり、ジャンヌ=ダルクの涙のチョコレートと称されるアーモンドチョコレートを買いにショコラティエへ寄ったりしつつ、ようやくメイン見学地の陶磁博物館へ。

ファイアンスの作り方から、ベルナール・パリシーの世界を経て、いよいよルーアン・ファイアンスの部屋へ。真似っこしていた中国磁器やデルフトも同時に展示されており、よく見ないと(よく見ても)どちらがどちらかわからないものも。

ゆるく予定を立てたエクスカーション、途中のショコラティエやらチーズ屋さんやらのショッピングで現行品のルーアン陶磁器のショップへは寄れずでしたが、とても楽しく充実した遠足でした。


2019年秋・公式海外研修がスタート

2019年秋・公式海外研修がスタートしました。

当協会の研修は毎回テーマが定められ、そのテーマを深めるための集中研修となり、「短期留学」の形式を帯びています。講師も解説者もすべて現地の専門家をつけており、美術館鑑賞であってもいわゆる一般の旅行ガイドの解説とは意を異にします。そのため全く基礎知識がないまま参加するとついていけないのではないか、と心配される方もいらっしゃいますが、初日の講義では基礎から通訳付きで概要を学ぶことで、どなたでも参加することは可能です。

唯一の条件は「1人で海外旅行ができること」。海外旅行を一緒にしましょう、というスタンスではないため、自身で旅行の手続きをし、集合日時に集合場所へ集まる、という形式で行っています。

その条件、通常であればフライトとホテルを旅行会社なり航空会社なりで予約して、とそれほどハードルも高くないのですが、今回はスタート日の2〜3日前にかつてない大規模な台風が日本へ上陸。案じていた通り予約していたフライトが欠航になって、変更手続きを余儀なくされた参加者も何人かいらしゃいましたが、みなさんの「意地でも参加するぞ!」の熱意が伝わったのか、全員無事に初日を迎えることができました。

今回のテーマは「テーブルを彩るフランス陶磁の世界」。
第1日目の今日は、午前中にフランス陶磁国家認定鑑定士のアリーヌ・ジョスラン=コナンによる講義、主にルーアンの陶器を中心に、グラン・フーやプティ・フーの焼成と釉薬、絵付けの違い、時代ごとの特徴、市場価格などを学びます。

午後はブラタモリならぬ『ブラアンヌ』、アンヌ・コリヴァノフによるドルーオー会館オークション見学、Carré Rive Gaucheでの陶磁専門ギャラリーやパレ・ロワイヤルに新しく出来たセーヴルのショールームなどを訪ね、初日から充実した研修となりました。


第4回アンティーク検定講習・2級

9月の土日4日間に渡って行われました、第4回アンティーク検定講習・2級が昨日終了しました。

2級を試験で挑戦した方はおわかりかと思うのですが、3級と2級には大きなレベルの差があります。2級を試験で合格するには、4科目(西洋美術史、西洋装飾美術工芸史、外国語、現代時事アンティーク)ですべて基準点をクリアする必要があり、1科目でも落とした場合は、次年度に1回のみ、既に合格した科目の免除が与えられていますが、そこで逃してしまうとまたゼロから受け直しとなります。

ちなみに第8回アンティーク検定試験(2019年・6月実施)の合格率は30%でした。

そこで、そんな難しい試験を受けて不合格になって落ち込むよりは、講習でみっちり4日間集中講座を受けて気持ちよく2級を修了しよう、というニーズもそれなりにあり、今回も7名の方が講習に臨みました。全員全講座を受講し出席率100%、最後に2級のディプロマを手にすることができました。

3級の講習を半年前に受けた方、1年前に受けた方、今回同時に受けた方、さまざまでしたが、みなさん既に3級の知識は有していますので、2級はさらに奥深く踏み込みます。

西洋美術史はに関しては、中世からキュビスムあたりまでの流れを深く切り込み、同時に装飾様式との関連を学びます。また特別な装飾様式であるアール・ヌーヴォー、アール・デコを始め、歴史主義とは、折衷主義とは、といった言葉を大きな建築から小さなジュエリーに至るまで、深めていきます。

そして2級を受験する人はまずほとんどの人が過去問を見て「手も足もでない」と怯える現代時事アンティーク。ちなみに2019年の合格基準では、他の科目が30点満点中20点で合格なのに対して、現代時事は18点と、合格基準を下げていますが、それでもなかなか合格に至らない、受験者泣かせの科目です。この現代時事アンティークのところを、体験談をも含めて興味の間口を広げようと、上野の森美術館学芸課長の坂元暁美先生に解説していただきます。受講生側からの質問も活発に出て、「現代アートとテーマパークはどう違うのか?」「なんでもかんでもアートと呼ぶ現代の風潮は如何なものか」といった有意義な議論にも発展しました。

また2級では実際にモノを見て触っての「鑑定」を行います。陶磁器、銀器、ガラスのそれぞれについて、いきなり自分の目の前に「鑑定物」が置かれ、それらについてdescription(記述)をします。ただ講義を聞くという受動的なスタイルに慣れていると、この能動的な作業に思った以上に「書けない」「わからない」ということが認識できるのですが、そもそも鑑定は記憶から情報を取り出すのではなく、何をどう調べればよいか、さえわかっていればできる作業です。そのノウハウについて学びます。

外国語(英語)も、語学としての英語を学ぶのではなく、特殊なオークション用語や、3次元のもののサイズを表現するのにどの順番で表現するのか、美術館の銘板に書いてあるこの用語の意味はどういうことに使うのか、といった、海外文献を読んだり美術館を訪問したりするのに役立つ英語を学びます。

版画や写真といった紙モノの世界についても、実際に「写真」と「インクジェットプリンターの写真という名の印刷物」との違い、一見全くわからないのですがルーペでドットが見えるかどうか、などを体験します。

課外授業は、当協会監修者である岡部昌幸先生による、ブラタモリならぬブラオカベ!今回は会期終了直前の「1933年の室内装飾展」(東京都庭園美術館)を隅から隅まで見学、庭をも含めてたっぷり2時間歩き回された後も、白金台界隈めぐりが続き、最終目的地ショコラティエではみなさん「甘いホットチョコレートのドリンクに、スイーツとしてのチョコレート」をほうばって疲労回復。

4日間で12単位という実にハードな集中講習をすべて終え、カクテル&ディプロマ授与では全員が笑顔で終えることができました。受講生のみなさん、出講いただいた先生方、お疲れ様でした。

次回第5回アンティーク検定講習・2級は2020年1〜2月に実施する予定です。


お屋敷シリーズ、旧古河虎之助邸を訪ねる

9月のサロンは、お屋敷訪問シリーズ第二弾、昨年9月に行われた第一弾の鳩山会館に続き、今回は旧古河虎之助邸を訪ねる会でした。

お屋敷訪問シリーズを催行するのは季節のよい5月、9月、10月などで、雨さえ降らなければ・・・と思っていたのに明け方はまさかの雨・・・でしたが、ランチの時間には小雨となり、どうやら止む様子。まずはプレレクチャーを、アンティークの調度品が可愛く飾られている隠れ家カフェにて、フルコースランチをいただきながら。

明治から戦前までの日本の社会階層や住居はどんな状況だったのか、なぜこの期間に洋館が建設されたのか、施主はどんな人たちだったのか、どのくらいの女中や下働きの人たちが必要とされていたのか、建築スタイルとしては何様式が多かったのか、持ち家率ってどのくらいだったのか…住まいにまつわる話題は誰にとっても身近なだけに盛り上がったところで、前菜がサービスされました。

特別にお願いして作っていただいたお料理は、どれも丁寧に料理された感がたっぷりの、ヘルシーで美味しいものでした。全員しっかり完食!

ランチを終えて外に出たら雨は止み、それほど気温も高くなく、ちょうどよい庭園散策日和となりました。

そしていよいよ館内ツアー。館内は事前予約制で、館内学芸員によるガイドでのみ見学ができます。この会はほぼ協会サロンの参加者で、ゆっくりと隅々まで鑑賞することができました。

明治〜昭和初期に建設された多くの邸が和洋館並列形式なのに対し、ここは洋館単独として設計され、内部に和館が取り入れられているという、一見外観からはわからない造りとなっています。

学芸員さんによれば、コンドルが設計した「洋館の中に和館を取り入れる」スタイルは4館しか設計しておらず、この旧古河邸が現存している唯一のものだそうです(他の3館は消失)。

洋と和を両方取り入れるのに、よく「折衷」という言葉を使いますが、ここは「折衷ではなく、調和と共存」。和館が存在している様子は外観からは一切わからない、また屋敷から眺めた庭はあくまでもイングリッシュ・ガーデンのみが目に入り、その向こうの低地にある日本庭園は、まさかあるとは気づかない、そんな計算された設計で、言われてみると美しく調和しているのですね。

戦後の財閥解体によりまずは国に接収され、次に進駐軍による接収の後、「30年間、お化け屋敷のように荒れ放題だった、動物も住みついていた」状態の館を数年かけて修復工事、平成元年にようやくほぼ元の状態に復元し美術館としての開館となりましたが、荒れ放題からの修復の大変さ、困難さを経験してきただけに、現在ではスリッパに履き替え、ガイドツアーのみの見学となっています。

30年の空白期間ゆえか当時の様子でわからないことは残っており、たとえば館内見どころの1つである大理石を使用して作られた五右衛門風呂のような丸い浴槽にどうやってお湯を張っていたのかについても、諸説あるようです。

館内内部には冷房施設はなく、扇風機や冷風機のみでした。真夏でなくて、雨上がりの今日でよかったわね、と結果オーライ!まだバラの季節前だけあって、庭の訪問者があまりいないのも、かえって当時の邸の住人になれたような気分を味わうことができました。

好評のお屋敷訪問シリーズ、今度はどこを訪ねましょうか・・・。


ニュースレターを登録されている方々へ

本協会では、毎月1回月初にニュースレターを配信しておりました。ところが従来の送信方法ですと、一部のキャリアメール(携帯メール)の受信者へメールが送れない、送信元である本協会のアドレスがニュースレター配信で一度に大量のメールを送信することでスパムと判断され、以降迷惑メールに振り分けられる、などなど様々な障害を引き起こすケースが多発しており、現在新しい送信システムを検討・構築しております。

従いまして、9月のニュースレターの配信が遅れますことをご了承くださいませ。

9月のニュースレターにつきましては、配信までの間、こちらでご紹介させていただきます。

9月のニュースレターをお届けいたします。

* 2019年10-12月期 アンティーク講座

10-12月期のアンティーク講座のプログラムをupしております。
お申し込みは各スクールにて受け付けております。
尚、アンスティチュ・フランセ東京につきましては定員、締め切りがございますのでご注意ください。

< アンスティチュ・フランセ東京 >

10月24日(木)
17世紀~20世紀におけるフランスのモード史 ~バロックモードからパコ・ラバンヌまで~

10月31日(木)
フランスのレース、ブティの世界 ~シャンティイ・レースや南仏ブティの愉しみ方~

11月14日(木)
フランスのアンティーク・ジュエリーの歴史 ~宮廷の「宝石」からコスチュームジュエリーまで~

11月28日(木)
フランスにおける香りの歴史とアンティーク香水瓶、嗅ぎタバコ入れ、ヴィネグレット

12月12日(木)
パリ万博から眺める、装飾美術工芸の世界

< よみうりカルチャー恵比寿センター >

10月4日(金)
ヨーロッパの茶文化とサロン

11月1日(金)
美しい名作椅子たち

12月6日(金)
ヨーロッパの宮殿と装飾 Part2

< 目黒学園カルチャースクール >

10月7日(月)
ヨーロッパの茶文化とサロン

11月18日(月)
美しい名作椅子たち

12月2日(月)
ヨーロッパの宮殿と装飾 Part2 

2019年10-12月期 アンティーク講座

* AEAOサロン倶楽部

ワンショットで集い、学び、楽しめるサロン形式の講座です。
毎月1日に翌月のサロンの申し込みをスタートしています。

9月:
9/16(月・祝)「コンドルが建てたお屋敷へ行こう!」*残席1

10月:
10/27(日)「チェコの可愛いデザインを求めて ~ミュシャ、チェコ・キュビスムからチェコ・アニメまで~」

以降は今後のサロンの開催予定です。詳細が決まり次第HPにてupいたします。お申し込みは前月の1日より行います。

11月(日程未定):
「さようなら原美術館 ~1930年代の洋風邸宅~」

12月(日程未定):
「『リヒテンシュタイン公爵家の至宝展』を知り尽くす!」

12月20日(金)or 21日(土)
「オークションへ行ってみよう!」(*内覧会またはオークション)

1月(日程未定):
「サラ・ベルナール最後の巡回地、松濤にてベル・エポックを偲ぶ」

AEAOサロン倶楽部

* 第5回アンティーク検定講習

講習を受講することにより3級および2級を取得できる、第5回アンティーク検定講習は2020年1月~2月に開催予定です。会場の確保ができ次第、ご案内いたします。

~~~~~~~~~~~~~~


第4回アンティーク検定講習・3級

まだまだ残暑が厳しい東京ですが、8/31-9/1と2日間に渡って第4回アンティーク検定講習が行われました。
 
年に1度の検定試験の日程が合わない方、試験で緊張するより、講習でリラックスしながら学んでいきたい方、確実にディプロマを取りたい方、せっかくなので基礎から学んでみたい方、他の講習参加者とも懇親を深めたい方・・・みなさん受講理由はさまざまです。
 
今回の受講生は7名、うち2名は外国籍の方でした。でもお二人とも日本語での講習は全く問題ないばかりかかなり専門性の高い知識を有しています。日本人受講生も負けてはおらず、古物商を営んでいる方、膨大なカップ&ソーサーのコレクションをされている方、美術検定の最上級資格を持っている方、みなさんモチベーションの高い方達ばかり。
 
第1日目は、「アンティーク」の定義、その意味、類似した言葉の使い方、そして西洋美術史を基本とし、家具様式や服飾・宝飾様式などを学びました。
 

2日目は陶磁器とガラスについて。その種類、歴史、見分け方、特徴、評価額をざっとパノラマ的に。
 
そして見学は「みんなのミュシャ」展。日本でなぜ何度も手を替え品を替えミュシャ展が開催されるのか、ミュシャ財団の所蔵品にどのようなものがあるのか、ミュシャから影響を受けた日本の漫画家たちの作品までもを含めた「みんなの」ミュシャ。会場は会期終了間近との日曜午後とあってかなり混んでいましたが、充実した展覧会だったと思います。
 

 

2日間の集中講習の最後は、カフェ・ドゥ・マゴでアフタヌーン・ティと共にいよいよディプロマ授与。全員全単位を取得、無事ディプロムが授与されました。
 

受講生のみなさま、2日間お疲れ様でした。
 
次回の第5回アンティーク検定講習は、2020年1月を予定しています。
 


パピエ・マシェ、漆に憧れて生まれたヨーロッパの工芸品

8月のAEAOサロン倶楽部は、「パピエ・マシェの世界」でした。日本ヴォーグ社発行『手づくり手帖』Vol.20(早春号)に詳しい記事が掲載されていますが、本誌の創刊編集長にして当記事の執筆者でもあり、また素晴らしいパピエ・マシェのコレクションを所有されている小山ひろ子先生による直々の渾身のレクチャーをご披露いただきました。
 
 

アンティーク界の人以外は耳慣れない言葉かもしれません、「パピエ・マシェ」とはフランス語の文字通り、マシェ(咀嚼された)のパピエ(紙)、英語ではペーパー・マッシュと言います。マッシュポテトでおなじみの「マッシュ」。

果たしてこの技法がなぜある時期、爆発的にヨーロッパ、とりわけイギリスで流行り始めたのか、そのルーツは何だったのか、どんなものが作られたのか、どうしてこの素材に魅せられたのか、やがて下火になっていく原因は何だったのか・・・1時間ではとても消化しきれないヴォリューミーな内容をテンポよくリズミカルに説明してくださる小山先生。
 
このサロンのためにご自宅より重い秘蔵品を私たちのためにお持ちいただき、博物館級の作品を惜しげもなく触らせていただきました。見事な針道具セットは、たとえお裁縫をやらなくても側にあるだけで優雅な気分になれる逸品ですし、また愛らしい小物のボタンやメガネケースなども見せていただきました。
 
レクチャーで印象に残ったのは、英国訪問中、デザイナーのアレキサンダー・マックイーンが買う予定になっていたパピエ・マシェのチェストを小山先生がアンティークショップのガラス越しに目をつけて、売主のディーラーとお話されたというお話。将来の持ち主になる予定だったマックイーンは購入前に自殺してしまったそうで、そのショップに展示されていたのだそうです。お値段はというと、一流のデザイナーが購入予定のものとあってかなりの高額、流石に代わりに買って日本に持ち帰るわけにはいかなかったとか(笑)。お金があっても美の目利きにはなれませんが、いいものはやはり高いのですね、現代においても。