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ロートレックの版画ポスターの世界 ベル・エポックのパリへワープ!

 AEAOサロン倶楽部11月の会は、恵比寿にある備屋珈琲店の貴賓室にて行いました。厳選した生豆を備長炭を用いた技術で焙煎した香り高いコーヒーがアンティーク・カップでいただける、素敵なお店ですが、予約開始と同時に埋まってしまう貴賓室という名のおしゃれな個室、ラッキーにも今回、本サロンで予約をすることができました。
 

 現在三菱一号館美術館で開催中の、「パリ❤️グラフィック展ーロートレックとアートになった版画・ポスター展ー」のプレ講座としてのレクチャーを担当していただいたのは、19世紀フランス美術の専門家であり、当協会のアンティーク・スペシャリストでもある中山久美子先生。
 


  
 中山先生のお話は、版画の技法に始まり、ヨーロッパにおける版画の役割を歴史的に解説いただき、さらにリトグラフが発明されてから、写真の登場と版画のアート化に至るまでの経緯を詳しくわかりやすくご説明いただきました。アフィショマニーと呼ばれるポスターマニアの世界を、当時のポスターの画像を見ながら聞いていると、本当に19世紀末のパリへワープしたような気分になります。
 

 ポスターの3巨匠と言われたシェレ、ロートレック、ミュシャについても、それぞれのポスターの特色や代表的ポスターについて、画像を見ながら学びました。
 


 
 ポスターが、もはや情報の手段としてではなく、ポスターそのものがアートとなったこの時代は、ポスターの黄金時代、そしてパリが最も華やかでバブルで享楽的だった時代とも一致します。ベル・エポックという言葉は、そんな華やかだった時代を、懐古する呼び方です。
 

 お話の後は、ティー&スイーツタイムですが、飲み物はみなさん全員コーヒーを注文、やはり専門店のコーヒーは一味も二味も違いますね。
 

 お茶&談話をしながら、それでは当時のポスターは、昨今いくらくらいで買えるのだろうか・・・そんなお話を、パリで行われたポスターのオークションカタログを見ながら、落札額をみなさんで当てっこ。需要と供給で決まる美術品の価格ですが、複製芸術の場合、どのような点が値段に反映するのか、人気のあるポスターは?そんなお話で盛り上がります。
 

 最後にベル・エポック時代のポスターのリプロダクション品を少々ご紹介。そもそもが複製芸術ですから、複製芸術のオリジナルのリプロダクション(???)も、なかなか可愛いものがあります。絵画、たとえばモナリザのポストカードやポスターは、いかにも安っぽいお土産な匂いがしますが、ロートレックのポスターのリプロダクションのポスターは、額装するとそれなりに素敵ではないですか!?