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江戸東京博物館リニューアル記念特別展へ

AEAOサロン倶楽部7月の会にて、2022年より老朽化で休館していた江戸東京博物館のリニューアルオープン特別展「洋館 明治の夢と挑戦」展へ行ってきました。

結構新しい美術館、のように思っていましたが1993年開館ですから、30年近く経てば老朽化も致し方なし、ですね。かつての薄い記憶しかないのですが、リニューアルされた館はインバウンドを意識してか、鳥居をモチーフとした24本の連続するモニュメンタルなオブジェなどがあらたに出来ていました。

昨年のAEAOサロン倶楽部で江戸東京たてもの園を訪れたのですが、あちらは組織的には、この江戸東京博物館の別館なのです。

本館のリニューアルオープン特別展「洋館 明治の夢と挑戦」展は、明治時代の建築史が凝縮されており、擬洋風建築からコンドルらお雇い外国人による建築物、そしていよいよ工部大学卒の日本人エリート建築家である片山東熊、辰野金吾らの時代へと進んでいくその過程を錦絵やドローイング、写真、絵葉書等の資料だけでなく、現物の建築材の一部、そして室内装飾を飾った豪奢な家具などの展示がされています。

現存していて、実際に訪れることのできる迎賓館・赤坂離宮や旧岩崎邸などもありますが、残っていないかつての延遼館や鹿鳴館、明治宮殿はどんな建物でどんな内装だったのだろうと想像しながら、明治の夢の洋館の世界に没入することができます。

こちらの展覧会はインバウンド的ではなかったのか、鑑賞者はほぼ日本人、それも今回は予め暑さを避けて閉館間際の時間からとしたためかチケット売り場も展覧会場も空いていて、ゆっくり楽しむことができました。

鑑賞後は、近くのヴェトナム・レストランへ。昨年の海外研修旅行でも訪れたベトナムの街ホイアンですが、その名前のレストランにてコース料理をいただきながらの懇親会。暑い夏にエスニック、それも野菜が多くて辛くないというベトナム料理はぴったりでした!

8月のAEAOサロン倶楽部はお休みですが、また9月より様々なところへお出かけしていきたいと思います。ご参加お待ちしています。

心惹かれるチャイナドレス展へ

6月、すでに2回目のAEAOサロン倶楽部では前回のイスラム美術に続き、1930年代の上海モダンガールの象徴、チャイナドレスの展覧会へ足を運びました。

東京の文京区後楽に日中友好会館という、戦前に旧満州国日本留学生寮だった建物があります。その中に1988年にオープンしたのが日中友好会館美術館、中国の伝統工芸から現代アートまで様々な展覧会を開催しているのですが、今回の特別企画展『心惹かれるチャイナドレス展』は、19世紀末から1940年代までのファッションを、特に国際モダン都市・上海を中心に西洋モードから影響を受けて移行していく過程がうかがえる展示です。

この会館内にも美味しそうな中華レストランがあるのですが、今回の懇親会ランチは飯田橋・神楽坂エリアで見つけた、フレンチのようなシックなチャイニーズ、結華楼さんの個室にて。ふかひれのスープ、北京ダック、抹茶小籠包、エビのオーロラソース、トマト冷麺などしっかりコース料理でいただきました。トマト冷麺など、ほぼイタリアンのプリモ・ピアットに出てくるカッペリーニ・ポモドーロのようなお味。

あいにくの雨でしたが、神楽坂通りから歩いて日中友好会館美術館へ。飯田橋から行くとあの不便な陸橋でしか行けない立地にあるのが玉に瑕ですが、そこまで知名度があるとは思えない美術館なのに、展覧会場は結構な人でにぎわっています。そろそろ会期終了間際であるのと、メディアの評判も上々なのか、雨の中の平日午後にして多くの鑑賞者であふれていました。

私たちが「チャイナドレス」と呼んでいるものは、1930年代の上海で誕生したもの。そのルーツとなるものが清王朝・満州民族の旗袍(チーパオ)と言う伝統ファッションであり、やがて上下セパレートのものからワンピース型のドレスへと変遷していく過程で女性の地位向上や美意識の変化が生まれ、そこに国際様式、アール・デコが入り込み立体裁断が生まれ、また新たな素材革命が起き…とたった40年くらいの間に大きく変わったチャイナファッションの歴史をじっくりと深掘りすることができました。

纏足の靴や手刺繍の小物類の展示もあり、そう広くない会場がぎっしり20世紀初頭のチャイナドレスコレクションで彩られていて、とても充実した展覧会でした。

飯田橋駅まで戻り、ちょっと疲れたのでお茶でも、ということでGODIVAカフェへ。上質なチョコレートが雨のうっとうしさを癒してくれますね。

夏のAEAOサロン倶楽部、絶賛プログラム思案中です。もう少々お待ちくださいね。

東京ジャーミー、東洋一美しいモスクに身を置いて

AEAOサロン倶楽部「イスラム美術と東洋一美しいモスク」にて、代々木上原にある東京ジャーミーの見学ツアーに参加しました。ジャーミー(Camii)とは、人の集まる場所を意味するアラビア語が起源の「大規模なモスク」を意味するトルコ語だそうです。

イスラム美術は現在私たちが学んでいる西洋アンティークのルーツともなっている多くの要素を含んでいます。ヴェネチアのガラスもイスラムから入ってきましたし、カリグラフィー、幾何学模様、植物模様…多くの装飾の共通項目があります。今や渡航制限もあり、イマーム・モスクやピンクモスクを見になかなか行けないご時世ですが、東京には実は東洋一美しいとされるモスクがあるのです!

日曜日のお昼、まずは懇親会と称してイタリアンのランチをいただきます。ここ代々木上原はグルメなお店の激戦区、民家のようなところにも知る人ぞ知る名店が隠れていてお店選びも迷ったのですが、今日はランチ後そのまま通り沿いに歩いて東京ジャーミーに辿り着ける立地にあるお店、La Stella Polareを選んでみました。北極星という意味のイタリア語ですね。5階のフロアからすでにミナレット(尖塔)が見えています。

冷製スープ、前菜、パスタにフォカッチャ、ドルチェとフルコースながらも上品な量でどれも美味しくいただいた後、東京ジャーミーへと向かいます。

14時半からのガイドツアーをめがけて早めにやって来たのですが、時間になるとどんどん人が膨れ上がってきました。

この地にモスクが建てられたのははるか昔、ロシア革命時にまで遡ります。当時ロシアに住んでいたトルコ系イスラム教徒がシベリアを経て日本へ移住、この辺りに住み着いて礼拝堂を建設したのが1938年、その初代礼拝堂が老朽化のため1986年に解体されます。その同じ場所に再建されたのが現在のこのモスク、躯体は鹿島建設ですが、大理石やセラミックの資材はトルコから輸入、工芸職人、技術者もトルコから来日して2000年に完成したのが、この東洋一美しいとされるオスマン様式のモスクだということでした。

その装飾の特徴(チューリップやカーネーションの由来、コーランの一節であるカリグラフィー)や、扉の向いている方角(メッカ)、1日5回のお祈りは何を意味するのか、コーランの役目は何か…そんなイスラム教の初歩的な解説を1時間たっぷりかけてユーモアを交えて語っていただいた後、いよいよ礼拝堂へ上がります。外観をより近づいて見られる位置から、「鳥の宮殿」と呼ばれる人口の巣箱の彫刻なども鑑賞できました。お隣のトルコ文化センターの建築についてのレクチャーなども受けたところで、いよいよ聖堂内へ、靴を脱いでスカーフをかぶって入ります。もう入った瞬間に美しいステンドグラスとドームの幾何学模様が目に飛び込んできます。どこを見ても美しい、鮮やかな、それでいて静謐な装飾。

ちょうどお祈りの時間が始まりました。なぜ横に一列に並ぶのか、女性と男性で場所が違う理由、今はどんな内容なのか、なぜここで一部の人たちは帰るのか…ただモスク内に入っても絶対にわからないであろう細かなしぐさの意味などもガイドの方が解説してくださいます。そして、女性だけが上がれる女性専用の礼拝場所へも急こう配な螺旋階段を上って行ってみました。女性専用のこの場所のほうがより天井のドームやステンドグラスに近く、シャンデリアも至近距離で見ることができます。

充実した見学ツアーでしたが、ちょうど早稲田大学の調査研究グループの学生さんが一緒で、私たちの仲間の一人・中山久美子先生がインタビューされることに!彼女も早稲田大学大学院の卒業生なので、偶然とはいえ最適解な人物を選んでいるところもアラーの神の力!?

そして最後に館内にあるハラールマーケットへ!トルコのバザールでよく目にしたようなお土産から、バクラヴァなどのアラブ菓子、チーズケーキ、くるみケーキ、その他乾物でなかなか普通に売っていないような食品や香辛料などあって大盛況、もちろん私たちもあれこれ買いましたとも!

また近くに来たらぜひ訪れてみたい場所が1つ増えました。ご参加いただいたみなさまもお疲れ様でした。

アンティーク家具ディーラーと修復家によるギャラリートークと邸宅でのおもてなし

今日のAEAOサロン倶楽部は、水郷潮来への遠足でした。この地にアンティーク・ショールームを開いているHope Antiquesのオーナー、永峯さんによるおもてなしサロンです。

通勤ラッシュも一段落した朝10時、東京駅より高速バスに乗車、80分で1駅目の水郷潮来バスターミナルへ到着します。こちらにお迎えにいただき、Hope Antiques邸へ。

この館はオーナー自らが設計に参画し、細部までこだわり抜いて建てた屋敷とあって、扉が開いた瞬間にみなさん歓声!そう、ヨーロッパのどこかのお城に迷い込んだのかしらと思わせる内部装飾です。玄関入ってすぐの幅広のコンソールテーブルは元々フランスのお城にあったものだそう。

到着早々舞い上がってあちこち写真を撮りたくなる屋敷でソワソワしてしまいますが、プログラムでは家具レクチャーからスタート。レクチャールームにて、みなさん自己紹介をし合った後、永峯さんの感性にピッタリ来たというルイ15世様式家具について、協会代表よりフランスの家具様式を俯瞰しながら学びます。この時代は貴族の私的な社交の場であるサロン文化の黄金期、家具も優雅、繊細、女性的、軽やかなものへと移っていきます。

フランスのロココ家具には面白い名前が付いています。「王妃の椅子」「公爵夫人」「一日の幸せ」…家具になぜこのような名称がついているのか、当時の宮廷生活と絡み合わせて紐解いていきます。

18世紀半ばの貴族生活を垣間見た後は、オーナーによるおもてなしランチ。レストランではない、ご自宅でのおもてなしは取り立ての旬の筍料理を中心に、お刺身を除いてはすべて手作りで食材もお庭で採れたものが多く、どれもこれも美味しい!グルメなご参加者の舌をもすっかり満足させたようです。

美味しいお食事とお喋りに花が咲いたところで、午後のレクチャーは、アンティーク家具にはなくてはならない修復家、向島さん(EIMOKU代表)による修復レクチャーです。

実例としてよくある依頼の代表格、椅子の張り替えについて、具体的な修復方法を教えていただきました。EIMOKUさんならではの、「木と対話する」という哲学について語っていただき、それがアンティーク家具修復にどのようにつながるのか、実に深いお話でした。100年前の職人さんが右利きだったか左利きだったかまで骨組みをバラしていくと分かるのだそうです。

「神の手」向島さんのお話を聞いた後は、Hope Antiquesの店内ツアー、日本ではまず見ることのできないサイズのアーモワールも、この邸宅なら最初からここにあったかのよう。建築と室内装飾、家具のバランスの大切さが良くわかりますね。

美しい家具に囲まれ、あれもこれもと目移りしながらオーナーの永峯さんや修復家の向島さんの丁寧な解説を聞いた後は、ティータイム。さきほど頂いたランチから時間も経っていなくてお腹いっぱいなのですが、愛らしい和菓子は別腹!?

このまま地震で帰れなくなってここに泊まりたい!なんて不謹慎なことまで思いつくくらい居心地のよい邸宅ですが、そろそろお暇する時間に。最後にみなさんで記念写真を撮ったところで永峯さんよりなんと水郷潮来の名産という佃煮を全員にお土産に頂いてしまいました。

何から何までのおもてなしに一同感激、水郷潮来バスターミナルまで送迎いただき、東京駅への高速バス(この時間帯はガラガラ)で帰途に着きました。

Hope Antiquesオーナーの永峯さん、EIMOKU代表の向島さん、この度は本当に有難うございました。また今回のこのイベントのために愛知県からご参加された方もいて、初めての方々ともお会いできて楽しく充実した(そして美味しい!)一日でした。

東京ステーションホテルとシンワオークション

4月はお出かけイベントが盛りだくさんです。今日はAEAOサロン倶楽部にて、東京ステーションホテルでランチをし、シンワオークションの西洋美術オークション下見会を見学するという会でした。

待ち合わせは東京駅丸の内南口、皇居(東御苑)へ向かう場合はここから西へ歩きますが、このドームはやはり圧巻ですね。今回は名古屋からご参加いただいた方もいましたが、「新幹線ですぐなんですよ」と。

この東京駅南口から外に出ることなく東京ステーションホテルへ入れるのですが、わたしたちはわざわざ外に出て、Small Luxury Hotels (SLH) of the Worldと書かれている正面フロントより入ります。そう、東京ステーションホテルは厳しい審査を経て認定されるラグジュアリーなブティックホテルが加盟する会員ホテルで、2025年には「SLHスピリットアワード」を受賞しているのです。

重要文化財であり、1915年開業当時の姿へと化粧直しをした東京ステーションホテル、辰野金吾建築好きにはたまらない空間ですね。

1Fのロビー・ラウンジは、ネオクラシック調のデザインの優雅な空間で、こちらでもお昼に軽食をいただけるのですが、今回は敢えてこのアイコニックな空間をパスし、ガストロノミー的に評判のよいイタリアンのエノテカノリーオを予約しました。

いただいたメニュー・アッサージオはフレンチでいうムニュ・デギュスタシオンでしょうか、色々な種類を少量ずつということですが、前菜、パスタ、メイン、ドルチェとどれもそれなりにボリューミーで、しかも急かされずたっぷり2時間かけてのサービス。この時期にしか食べられないしらすとアサオのスパゲティや、デザートのバジリコのジェラートが入ったブリュレなど、どれもサプライズがありながらも美味しく、みなさんでペロリといただきました。

その後は2Fにある虎屋さんのショップへ。この東京ステーションホテルとパリのTORAYAでしか食べられない限定アールグレイ饅頭などお買い物をし、2Fの展示パネルで東京ステーションホテルの歴史を辿りながら一周、上から眺める東京駅南口も風情がありますね。このゾーンは写真撮影禁止です。

折角なら、とすぐ隣にあるKITTEの屋上庭園にも行こうとしたところ、本日は強風のため閉園となっていて残念でした。

シンワオークションの下見会、昨年秋にも同AEAOサロン倶楽部にて伺っていますが、ここ丸の内仲通りに移転してから入りやすくなったように思います。今日が下見会の最終日、今回の西洋美術オークションはBag/Jewelry & Watchesとの同時開催で、西洋美術工芸以外にもついついジュエリーの方も真剣にウォッチングしてしまいます。

みなさん予めデジタルカタログでチェックしていたようで、お目当てのものを確認したり、知識として知っていてもなかなか見たことのない現物を見てそのサイズ感に驚いたり、この機会に会員登録をして事前入札をしたり…とそれぞれ下見会を愉しみました。

下見会でチェックしたものが実際にいくらで落札されるのか、その落札結果を後で照らし合わせて色々考えをめぐらせるのもとても面白いものです。エスティメートから大きく外れて落札されたり、思ったより安く落とせたり、値段は生もの、というのがオークションの醍醐味です。米イラン戦争で昨今株価が乱高下していますが、投資をしている方とちょっと似ているアドレナリンが出るのがオークションの世界、さて4月11日のオークションの結果はどうなりますでしょうか、ドキドキ!