第13回アンティーク検定講習・3級

今週末はアンティーク検定講習・3級が開催されました。早いもので年2回の講習会も13回目となります。今回は首都圏だけでなく関西、北陸、中部と各地からお集まりいただき、またオンラインですがドイツからのご参加者さんもあって、賑やかな講習会となりました。

3級は年1回の試験でも取得できますが、なかなか忙しい日々の生活の中で試験勉強のための時間を捻出して受験するのも大変、どうせ勉強するなら講習会で学びながら同時に級を取得してしまおう、と考える方もいらっしゃいます。そのための講習会ですので、基本のき、知識ゼロの入門から入れるのがこのアンティーク検定講習3級なのです。

もちろんみなさんアンティークに対する興味がある方ばかり、中にはもう何十年も前から海外のアンティーク市を巡っていたという方、すでにプロとしてディーラーをされている方、何年も周辺講座を受講していた方、建築が好きでいろいろ日本を回っているという方、みなさん好奇心たっぷりの方々で頼もしい講習会のメンバーです。

1日目

1限目:アンティークとは何か?西洋とは?装飾美術とは?

よく言われる「100年前のもの」というのは何か法律があるのか、他に古物を表す言葉に何があるか、西洋の定義は何か、装飾美術とアンティークの関係は、とまずは基本的な定義について学びます。

2限目:陶磁器

陶器と磁器の違い、西洋陶磁器のルーツ、ボーンチャイナと陶磁器の基本について学びます。

お昼は近くのワイン食堂という名のイタリアンへ。午後の講習もありますので、ワインを飲みたそうにしていた方達も、ここはちょっと我慢です!

3限目:銀器の知識と刻印の読み方

初めて実際に銀器を手に取って、ルーペを使って刻印を読んでいきます。なかなかルーペの倍率と視力が合わなくて、みなさん目が疲れてきましたね。

4限目:ガラスの世界と宝飾

ガラスとクリスタルの違い、西洋のガラスの歴史をざっと学び、そして宝飾芸術についても触れていきます。

4限目まで終わったところで、今日行った内容のところを、実際の直近の試験問題で復習をします。朝初めて問題を開けたときには全然わからなかったところも、こうして1日の講習を終えて夕方に再び目にすると、あら不思議、わかるようになるのです!

2日目

5限目:建築と家具で学ぶ様式

オンラインにて、バロックからモダニズムまで500年の建築と家具の様式を俯瞰していきます。そもそも様式とは何か、バロック、ロココ、ネオクラシック、リヴァイヴァル…様式で出てくるこれらの言葉の由来や特徴などを学びます。

6限目:外出見学

今回はこの日が建物解説日に当たっていたこともあり、フランク・ロイド・ライトとその弟子・遠藤新の設計した重要文化財「自由学園・明日館」を見学しました。館長による1時間の講座を講堂で拝聴し、そして建物を一緒に見学、最後は喫茶室で談話しながらのディプロマ授与。全員が認定証を手にし、またあらたな鑑定士の卵たちが誕生しました。

今回の参加者の方々の中には、引き続き2級を受講される方、3月の海外研修へ参加される方などもいらっしゃって、これからこの世界を奥深く入り込んでいこう!という意欲のある方々ばかり、頼もしい仲間たちでした。ご参加いただいた皆様、2日間お疲れ様でした。