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アートフェア東京2019

アートフェア東京が閉幕しました。日本がGDP第3位の国でありながらアート市場に関しては非常にプアな状態にあるのは有名で、アンティーク検定試験でも現代時事アンティークでしばしば問題になるくらいの事象ですが、今年2019年のアートフェア東京は、入場者数は過去最高を記録(6万人超え)したそうです。入場料は年々値上がり(それでも各国のアートフェアに比べると格段に安い)、今年は5000円。入場料の不要なエリアも一部ありますが、そこだけが混んでいるわけではなく、メイン会場もとても混んでいました。

マーストリヒトのTEFAF、バーゼルだけでなく香港、マイアミでも開催されるアート・バーゼル、パリのFIAC、ロンドンのFREIZE、多くの世界的なアートフェアがありますが、アート市場の一つとして東京がもっと注目されてもよいのに、まだまだ日本がそれほど相手にされていないのは事実、出展ギャラリーを見てもほとんどが日本勢で、海外ギャラリーも日本人が海外で展開しているギャラリーだったりして、ピュアな海外ギャラリーで出展しているケースは数えるほどです。

最近ではアート・バーゼルが新たなアートフェアARRT SGをシンガポールで開催することが発表となり、また日本のオークション会社も香港でセールを開催するなど、アジアの中でも日本よりは他国が優勢となっている背景には、やはり日本人の中にはアートを所有する人が少ない、からでしょうか。

アンティーク・装飾美術を愛好する私たちにとっては、現代美術が中心なアートフェアにはあまり興味を示さない人も多いでしょうが、中には伝統的な工芸品やアンティークを扱っている出展者も存在します。

その中で、とてもレアなセーヴルの軟質磁器の美しい品が展示されていました。

西洋骨董陶磁のロムドシンさんのスタンドにて。

次回の「アートフェア東京2020」は、2020年3月19日から22日の予定だそうです。