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第9回アンティーク検定試験はオンラインで!

コロナウイルス感染拡大の影響はあらゆるところで広がっています。
本協会も3月の海外研修を延期として以来、すべての活動が休止に追い込まれておりますが、7/5にすでに会場も予約済みの年に1度の第9回アンティーク検定試験をどうするか、随分といろいろ議論を重ねてまいりました。そして結論として、今回初のオンライン試験を実施することと致しました。
 
他の検定試験の動向も注視していましたが、3月以降多くの検定試験が中止、延期となっています。検定試験は会場に多くの受験者が集まり、また一定時間部屋の中は密室となります。窓を開けて行えば外の音も聞こえて集中力も散漫してしまう…決してこの時期優先して行うことではない、そう考えた多くの検定試験主催団体は中止や延期を発表しています。
 
アンティーク検定を予定していた会場も、東京都内の大学の教室です。大学の授業ですら行われていない中で今回の検定試験を実施するのは無謀だと判断し、会場試験を見送ることといたしました。
 
時期を延期することも検討しましたが、ポストコロナはある日を境にウイルスが絶滅して危機がゼロになる、というものでもなく、当面は「新しい生活用様式」でウイルスと共存していかなくてはならないようで、そのタイミングも難しそうです。
 
アンティーク検定は講習で取得することもできますが、年に1度の試験を目指している方も多く、また1級は試験でしか取得できません。丸々1年延期してしまうと予定が狂ってしまう受験者もいらっしゃることでしょう。
 
そこで、今回初のオンライン試験を実施することとなりました。すでに小学校でもスタートしているオンライン授業、日本も他国に比べて若干遅れているようではありますが、徐々に教育機関ではオンライン化に移行していますので、普及するのも時間の問題でしょう。
 
試験をオンライン化するには多くの課題があり、また受験者側でも不安な点などあるかと思います。試験問題が送られてこない、突然ネットが繋がらなくなってしまった、変なところを押したら解答を送信してしまった…このような不測の事態への対応策も事前に考えておかなくてはなりません。
 
でも何が起きるかわからないのは世の常、確か2年前のアンティーク検定の日も、西日本の豪雨で試験のために上京できなかった受験生がいらっしゃいました(翌年、振替受験となりました)。会場試験でも台風やら豪雨やら、不測の事態の可能性はゼロではありません。そう考えるとオンライン試験も同じです。
 
逆に良い面を考えれば、これまで東京のみで開催されていた試験が地方に居ながらでも受験できます。交通費もかかりません。当日受験票をうっかり忘れて守衛さんに会場に入れてもらえず試験を受けられなかった、ということもなくなります。また緊張に弱い方などは、ご自宅でリラックスした環境で試験が受けられます。そう、良い面だってあるのです。
 
オンライン試験に関するFAQもこれからupしていきます。
今年はオンライン試験元年ということで、受験者のみなさまも是非トライしていただければと思います。


第5回アンティーク検定講習・2級

4日間に渡って行われました第5回アンティーク検定講習・2級が終了しました。
 
すでに上位級を取得しているにも関わらずこの講習を何度も受けられている方もいて、懇親会では「この世界におけるアンテナの張り方がわかった」「なにをどう紐解いていけばよいかの入り口がわかった」という感想もいただき、評価をいただいてはおりますが、今後も新しい挑戦、新しい取り組みに向けてより有意義な講習を目指していきたいと思っています。
 
2級の講習は西洋美術史、西洋装飾美術工芸史といった座学の講習に加え、実際にいきなり陶磁器やガラスを目の前に置かれて「はい、鑑定」とdescriptionを書く練習、銀器を手にとって刻印を読み取りながら年代や生産地を解明していく練習、さらには英語のオークションカタログの読み方や写真と写真製版の違いを学んだり、現代アートマーケットについての事情を学んだり、建築物を見学したり、と実践も伴う講習で、よりアクティブな参加型となっています。


 
今回の見学は、日本の洋館建築に焦点を当てて行いました。フランク・ロイド・ライト建築では日本に4館しか現存しないうちの1つ、豊島区にある自由学園明日館、そしていよいよ今年2020年には金沢に移転してしまう、北の丸公園に面した東京国立近代美術館・工芸館の旧近衛師団司令部庁舎を訪れました。日本の明治建築とヨーロッパにおける歴史主義建築の関連や、建築と家具が如何に密接に繋がっているか、また家具の中でも特に椅子に建築の特徴が表れやすいのか、などについて知ることができました。


 
ディプロマ授与と懇親会は、パレスホテルのラウンジ・プリヴェにてアラン・デュカスのアフタヌーン・ティ。フランス式なのか、キュウリのサンドイッチもスコーンもなく、その代わりサーモンのガトー レモンクリーム キャヴィア やらオリーヴとバジルのケーキやらを、何度でも飲み変えができる各種お紅茶とともに楽しみ、日が暮れた旧江戸城を見下ろしながらのひと時でした。


 
ご参加いただきました皆様、お疲れ様でした。
 
次回第6回のアンティーク検定講習は、9月〜10月ごろに実施の予定です。
 


第5回アンティーク検定講習・3級

新年早々の3連休ですが、1/11-12の2日間、アンティーク検定講習・3級が開催されました。今回も西は奈良県からこの講習のために上京しご参加いただいた方もいて、また職歴も年齢もさまざまな方達が、ただ「アンティークが好き」「西洋装飾を勉強したい」という共通点の元に集まった講習会でした。
 
初日のウェルカムコーヒーで初めて顔合わせをし、自己紹介。近い将来アンティークディーラーになりたい、アンティーク雑貨店を開いてみたい、ヨーロッパの美術館や古城を訪れるのに、ベースとなる西洋美術・装飾の知識を身に付けたい、アンティークジュエリーに惹かれて、その背景を知りたくなった・・・いろいろな理由と目的で偶然集まった方達です。
 
2日間と短期間ではありますが、3級は装飾様式の歴史、西洋家具、銀器、陶磁器、ガラスと一通りの基礎を学び、実際にモノを鑑定する際の指標も覚えます。
 

 
試験ではなく講習で級を取得する場合、「参加すれば級が取れる」というメリットはありますが、講習に参加する方達は、おそらく試験を受けても合格するであろう能力のある方達がほとんどです。みなさん「1人で本を読んで勉強するより、同じような趣味の仲間と知り合って、みんなで勉強して内容も納得した上で取得したい」という趣旨で、あえて貴重な時間と費用をかけて参加される方がほとんど。講習でレクチャーを受けた後に、実際の「アンティーク検定試験」の問題を解いてみるのですが、みなさんモチベーションが高いためか知識の定着も素早く、実際45分の授業を受けただけで、その分野の問題はほぼ完璧にできてしまいました。
 
今回の課外授業は渋谷区立松濤美術館で開催中の「サラ・ベルナールの世界展」。1世紀前の一女優の展覧会がなぜ?そもそもサラ・ベルナールって誰?参加者の間でも、女性陣はほぼ知っていて、男性陣は「うーん?」と知名度がイマイチでした。この展覧会を3級の課外授業に取り上げたのには理由があります。
 
アンティークとは装飾美術であり、装飾美術を牽引していたのは、かつてはその国の王様、だからこそ「ルイ15世様式」「ナポレオン様式」「ヴィクトリアン」などと呼ばれていたのですが、その王様がいなくなってしまったとき、一体誰が流行の発信源だったのか?文化、風俗を牽引していたのは誰だったのか?というと、その1人が今回のサラ・ベルナールだったりするわけです。
 

 
本展覧会の監修者でもあり、アンティーク検定の総監修者でもある岡部昌幸先生に展覧会の苦労話や設営上の工夫、所蔵元の違いなどの裏話的なお話も含めた解説をしていただいた後は、みなさんで昨年12月にオープンしたばかりのラデュレ松濤へ。


 
シャンパーニュ・夜パフェセットと共にディプロマ授与式を行い、2日間の濃い講習会が終了、参加者全員がディプロマを手にし、鑑定士の卵があらたに生まれました!