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第9回アンティーク検定試験が行われました

7/5(日)に第9回アンティーク検定試験が行われました。今回はコロナ禍の中、会場試験ではなく初のオンライン試験となりました。

オンラインということで躊躇した方もいらっしゃった一方、主に地方在住者にとってはわざわざ東京まで行かなくても自宅で受験できるというメリットもあったのでしょうか、最終的に受験志願者数は過去最高となりました。この数には、今年に限り大学生・大学院生の受験料の無料措置による恩恵もあったかと思いますが、これまでは大学生の受験者は数校で見られましたが、今年は二桁に上る数のさまざまな大学の学生がトライする結果となりました。

オンラインと紙ではどのくらい受験時の思考に差が出るのか、といったことは多くの研究機関がまさに研究段階にあるようですが、ざっと結果を見た限りでは、合格基準点に達する比率などは通常年とあまり変わらないようでした。論述のみの1級で大きな差が出るかとも思いましたが、逆にこちらでは普段紙に文章を書く習慣が薄れているためか、パソコン入力により誤字なども減り、結果としてはプラスに働いたように思えます。

いずれにしても、受験者側も初めての試みで過去に例のない中、今回出願し受験されたモチベーション、向学心を高く評価したいと思います。

結果につきましては8月以降、順次お送りしていきます。
本試験は学校の成績のような相対評価ではなく、絶対評価です。今回の試験で多くの受験者が合格していることを祈っています。

また来年2021年はアンティーク検定試験・第10回を迎え、検定のあり方を大きく見直すプロジェクトが進行中です。そもそもこの試験は、知識を詰め込んで記憶することを目的にしてはいません。そうはいっても正しい知識がないままモノを見ることもできませんので、3級・2級は主に正しい知識をインプットして、西洋装飾美術の世界を体系的に理解するという基本を身につけ、1級ではすでに得た知識をどうアウトプットしてモノを見ていくか、というベクトルでモノの見方を身につけていく方針に変わりはありません。

どのような形式になるかは外部の有識者などの意見も取り入れ、来年早々には発表したいと思っています。また本検定試験の合格者に対し、認定をより公式なものにするためのステップも進行中です。

尚、2級までは試験ではなく講習でも取得できます。第6回アンティーク検定講習は、緊急事態宣言などが発令されていない限り、今秋人数を制限した上で実施の予定です。詳細は近々発表いたします。


第9回アンティーク検定試験はオンラインで!

コロナウイルス感染拡大の影響はあらゆるところで広がっています。
本協会も3月の海外研修を延期として以来、すべての活動が休止に追い込まれておりますが、7/5にすでに会場も予約済みの年に1度の第9回アンティーク検定試験をどうするか、随分といろいろ議論を重ねてまいりました。そして結論として、今回初のオンライン試験を実施することと致しました。
 
他の検定試験の動向も注視していましたが、3月以降多くの検定試験が中止、延期となっています。検定試験は会場に多くの受験者が集まり、また一定時間部屋の中は密室となります。窓を開けて行えば外の音も聞こえて集中力も散漫してしまう…決してこの時期優先して行うことではない、そう考えた多くの検定試験主催団体は中止や延期を発表しています。
 
アンティーク検定を予定していた会場も、東京都内の大学の教室です。大学の授業ですら行われていない中で今回の検定試験を実施するのは無謀だと判断し、会場試験を見送ることといたしました。
 
時期を延期することも検討しましたが、ポストコロナはある日を境にウイルスが絶滅して危機がゼロになる、というものでもなく、当面は「新しい生活用様式」でウイルスと共存していかなくてはならないようで、そのタイミングも難しそうです。
 
アンティーク検定は講習で取得することもできますが、年に1度の試験を目指している方も多く、また1級は試験でしか取得できません。丸々1年延期してしまうと予定が狂ってしまう受験者もいらっしゃることでしょう。
 
そこで、今回初のオンライン試験を実施することとなりました。すでに小学校でもスタートしているオンライン授業、日本も他国に比べて若干遅れているようではありますが、徐々に教育機関ではオンライン化に移行していますので、普及するのも時間の問題でしょう。
 
試験をオンライン化するには多くの課題があり、また受験者側でも不安な点などあるかと思います。試験問題が送られてこない、突然ネットが繋がらなくなってしまった、変なところを押したら解答を送信してしまった…このような不測の事態への対応策も事前に考えておかなくてはなりません。
 
でも何が起きるかわからないのは世の常、確か2年前のアンティーク検定の日も、西日本の豪雨で試験のために上京できなかった受験生がいらっしゃいました(翌年、振替受験となりました)。会場試験でも台風やら豪雨やら、不測の事態の可能性はゼロではありません。そう考えるとオンライン試験も同じです。
 
逆に良い面を考えれば、これまで東京のみで開催されていた試験が地方に居ながらでも受験できます。交通費もかかりません。当日受験票をうっかり忘れて守衛さんに会場に入れてもらえず試験を受けられなかった、ということもなくなります。また緊張に弱い方などは、ご自宅でリラックスした環境で試験が受けられます。そう、良い面だってあるのです。
 
オンライン試験に関するFAQもこれからupしていきます。
今年はオンライン試験元年ということで、受験者のみなさまも是非トライしていただければと思います。


第5回アンティーク検定講習・2級

4日間に渡って行われました第5回アンティーク検定講習・2級が終了しました。
 
すでに上位級を取得しているにも関わらずこの講習を何度も受けられている方もいて、懇親会では「この世界におけるアンテナの張り方がわかった」「なにをどう紐解いていけばよいかの入り口がわかった」という感想もいただき、評価をいただいてはおりますが、今後も新しい挑戦、新しい取り組みに向けてより有意義な講習を目指していきたいと思っています。
 
2級の講習は西洋美術史、西洋装飾美術工芸史といった座学の講習に加え、実際にいきなり陶磁器やガラスを目の前に置かれて「はい、鑑定」とdescriptionを書く練習、銀器を手にとって刻印を読み取りながら年代や生産地を解明していく練習、さらには英語のオークションカタログの読み方や写真と写真製版の違いを学んだり、現代アートマーケットについての事情を学んだり、建築物を見学したり、と実践も伴う講習で、よりアクティブな参加型となっています。


 
今回の見学は、日本の洋館建築に焦点を当てて行いました。フランク・ロイド・ライト建築では日本に4館しか現存しないうちの1つ、豊島区にある自由学園明日館、そしていよいよ今年2020年には金沢に移転してしまう、北の丸公園に面した東京国立近代美術館・工芸館の旧近衛師団司令部庁舎を訪れました。日本の明治建築とヨーロッパにおける歴史主義建築の関連や、建築と家具が如何に密接に繋がっているか、また家具の中でも特に椅子に建築の特徴が表れやすいのか、などについて知ることができました。


 
ディプロマ授与と懇親会は、パレスホテルのラウンジ・プリヴェにてアラン・デュカスのアフタヌーン・ティ。フランス式なのか、キュウリのサンドイッチもスコーンもなく、その代わりサーモンのガトー レモンクリーム キャヴィア やらオリーヴとバジルのケーキやらを、何度でも飲み変えができる各種お紅茶とともに楽しみ、日が暮れた旧江戸城を見下ろしながらのひと時でした。


 
ご参加いただきました皆様、お疲れ様でした。
 
次回第6回のアンティーク検定講習は、9月〜10月ごろに実施の予定です。