2025年最初のAEAOサロン倶楽部は、「草間さんから元気をもらおう!」と題して2017年に新宿区弁天町にオープンした草間彌生美術館を訪れる会でした。
まずはいつものように美味しいものを頂くことで元気になるお食事処に集合、今回は当協会としては珍しいのですが、神楽坂のメインストリートである早稲田通り(この辺りは神楽坂通りとも呼ばれているようです)から1本中に入った隠れ家的レトロモダンな日本邸宅の『和らく』さんにて。


公式ページには《牛込神楽坂の路地裏に佇む昭和の会員制クラブを改装した一軒家にて、フレンチ出身のシェフと和食の料理人が手仕込む旬の和洋コラボ料理と日本酒を気軽に楽しめる和食店》とあります。私たちの会にピッタリなイメージを感じて予約をしたのですが、今回も嬉しい「大当たり」でした。店内はすべて畳で靴を脱ぐのですが、階段も廊下も畳、やさしい雰囲気です。「おばあちゃんの家に来たみたいで懐かしいわね」としんみり昭和を愉しむ私たち。
お料理は贅沢にも個室にて、白木箱に盛り込んだ旬の彩味を楽しむお弁当を頂きました。どのお料理も目にも舌にも美味しく、普段はなかなか一人前を食べきれない年齢となってしまった方も全員が完食、デザートのプリンまでトロトロの美味しさでした。
このお店のある白銀町から美術館のある弁天町まで少し距離を歩くのですが、散策が楽しいお店があちこちに点在している界隈です。まずはヴィンテージの可愛らしい雑貨のお店に入り、そして赤城神社に寄ってお参りをし、人気のパン屋さん、お菓子屋さん、隈研吾建築の元ラカグの建物で現在はAKOMEYA TOKYOが営業をしているスペースなどを冷やかしながら、弁天町へ。

草間彌生美術館は日時指定の完全予約・定員制です。窓口でチケットは購入できず、また入場時間の30分前までしか予約できないシステムのため、当日混み合うこともなくスムーズに入場できます。

今回の展覧会は「私は死を乗り越えて生きてゆきたい」、戦争の影響を受けた1940~50年代の絵画から現代までの多様な作品の展示を通して草間さんの死生観に触れていきます。
この館では1階から順に上がって鑑賞していくのですが、3階までは写真撮影不可のため写真は撮れませんでしたが、入口すぐのインスタレーション『生命』にまずは圧倒されてしまいます。


4階にはビデオプロジェクション、草間さんが「自殺未遂常習犯の歌」を歌っている様子が映されています。十八番のミラールームで、永遠に続くかと思われる空間、誰もが異次元の世界に迷い込んだような気分になりますね。




そして屋上には大きな南瓜が!2024年の制作、新作でした。今日は天井から青空が、ガラス窓からは太陽の光が入り込んでいて心地よい空間。天候によっては閉鎖されるスペースということですので、これもみなさんの日頃の行いがよいのか(!)、今日は雲一つない青空の下に南瓜がどーん、と居座っていて、新宿の街が見下ろせて、何とも言えない空間です。
最後に1階に降りてお手洗いに行ったところ…お手洗いまでミラールームになっていて、なんだか落ち着かない空間でどこまでも草間彌生の世界が散りばめられていたのでした。
鑑賞者の多くは外国人で、みなさんミュージアムショップで草間ドット缶のゴーフルやシガールを沢山買い込んでいました。草間彌生は世界に誇る日本のアーティストですから、よいお土産ですよね、そういえば私たちもロンドンのV&Aでウィリアム・モリスのクッキー缶を沢山買い込んだことを思い出しました。
「死を乗り越えて生きてゆきたい」展で草間さんから元気をもらった1月の最終日でした。今年も色々乗り越えて生きていきましょう!!