読書会:マンガでわかる「西洋絵画」の見かた 聖書編・第3回「旧約聖書の世界」

今月のアカデメイアにて、ようやく旧約聖書の世界に入りました。「ようやく」と書いたのは、既に第1回、第2回とウォーミングアップでキリスト教絵画に関する概説を終えているのですが、まだ聖書のお話には入っていなかったのです。いよいよ旧約聖書をテーマにした絵画を学びます。

聖書というと堅苦しく考えがちですが、まあ民話なんですね、基本的にはユダヤ民族の歴史の記録であり、口承されてきたものなので、作者はなし(不詳)。そういえば聖書って最も発行部数の多い=売れている本ですが、誰にも印税が払われないのですね!?

そのユダヤ民族の歴史の記録=旧約聖書ですが、唯一神であり、ありとあらゆる出来事は神との関係で語られる形をとっています。中山先生によると「現代の目からは荒唐無稽と見做される出来事も記されている」とのことですが、世の中の伝承ってすべてそうですよね。現代科学を知る身で読んでいくと、寿命が1000年くらいの人が出てきたり、女性が100歳くらいで子供を産んでいたりと、なかなかシュールです。また選民意識や男尊女卑も思いっきり表れているのでツッコミたくなるポイント満載だったりしますが、そこはまあ時代の価値観ということで傍に置いておきましょうか。

今日は旧約聖書のあらすじと系図を説明していただき、天地創造からヨセフまでを、登場人物と行い、職業とそのキャラ、よく出てくる「原罪」「ノアの方舟」「バベルの塔」などの聖書における元々の意味、などを絵画と共に見ていきました。

これまで当たり前のように見ていた有名絵画も、こうして聖書のストーリーを理解した上であらためて鑑賞すると、面白さが倍増します。

次回も引き続き旧約聖書の続きです。まだまだあの有名な「ダヴィデ」とか「ユディト」とかが残っていますからね!中山先生、来月もよろしくお願いいたします。