新シリーズの読書会・マンガでわかる「西洋絵画」の見かた 聖書編、いよいよスタート!

コロナ禍で思うように集まれない中、こんな機会を利用してオンラインで西洋美術史を通史で学ぼう!という試みの読書会「ぜんぶわかる西洋美術史と、さらにわかる絵画で読み解く装飾品」が2020年~2021年にかけて全15回で行われました。このときは多くの方が、時には海外からも参加していただき、オンラインでこその高画質デジタルで作品を観ながらの有意義な1年半に渡る読書会でした。

その後も引き続き絵画や装飾品についてのオンライン講座を細分化したシリーズで行っていますが、この7月より新シリーズの読書会がスタートしました。日本人にとってはどうしても敷居の高そうなキリスト教主題の絵画、何度解説を聞いてもしっくりこない…そんなみなさんの悩みをわかりやすく解決すべく、取り上げる書籍も『マンガでわかる「西洋絵画」の見かた 聖書編』、マンガやイラストがふんだんに盛り込まれていて、とても楽しい教材です。

(池上英洋監修 誠文堂新光社)

ナビゲーターは前回同様、当協会スペシャリストで西洋美術史研究者でもある中山久美子先生。ご自身もカトリックの洗礼を受けられている信者でもあり、聖書の主題やストーリーがどのように絵画に描かれているのかについて、やさしくわかりやすく導いてくださいます。

さてその第1回は、イントロダクション。きほんのき、で「聖書」って何?から始まり(これ、あらためて「聖書とは何か、完結に200字で説明せよ、と問われてスラスラ答えられる日本人がどれだけいるのか…みなさんも自分の頭の中でまとめてみてください、ね、意外とまごつくでしょ!)、次にヨーロッパ文化とキリスト教の関係性の流れ、そしてキリスト教が絵画にどのように描かれていくのかの変遷を、時代を追って初期キリスト教美術から20世紀まで一気に駆け巡りました。

紹介される絵画はどれも一度は見たことがある、画集に載っている、という有名どころばかり。でもこうしてあらためて聖母マリアやキリスト、聖人たちの描かれ方に注目しながら見ていこうとすると、聖書のストーリーを分かっていないと100%楽しめない、「聖ナントカは何をした人なの?」「なぜこの人が出てくるときは一緒にこのオブジェが描かれるの?」という疑問にブチ当たります。

この読書会では、そんな日本人のアレルギーとも言うべきキリスト教絵画を主題や聖人の役割などを、1つ1つ紐解きながら読み解いていく読書会です。

今回はイントロダクション、そして次回は「画家とキリスト教」の関係について。まずは大きな枠組みをざっくり理解した上で、第3回より旧約聖書の世界に入っていきます。

コロナの行動制限もなくなり自由に外に出られるようになった今、一部に「オンライン疲れ」もあるようですが、ご都合のつかない方はオンデマンドでもご視聴いただけます。引き続きお申し込みをお待ちしています。

読書会・マンガでわかる「西洋絵画」の見かた 聖書編