日別アーカイブ: 2024年3月22日

2024年公式海外研修:フランスの工芸を巡って~リモージュ&オービュッソンとパリ~Day 5

今日はベルナルド財団の見学と、フリータイム。オプションで、一昨日訪れて休館だったリモージュ市美術館をリベンジする組と、ゆっくりチェックアウト組に分かれました。リベンジ組は旧市街を散策しながら開館時間9時半に美術館に到着。ツアー本体のバスにピックアップしてもらう10時15分まで45分しかないのですが、リモージュのもう一つの伝統工芸、エマイユ(エナメル・七宝)を見ないでは帰れないでしょうということで、エマイユ展示階へ直行。

地方美術館の一部門ですから、2~3部屋がその展示に充てられているのかと思いきや、ワンフロアそのものがエマイユ三昧、それもものすごい数の所蔵品がクロノロジックに展示されています。

至宝の芸術鑑賞を制限時間内で、というアドレナリンを抑えるのに苦労するジレンマと戦った45分はあっという間に。

添乗員との連携プレーでバスにピッタリにピックアップしていただき、本丸のベルナルド財団へ。日本でも路面店のあるリモージュの老舗メーカー・ベルナルドの本拠地にして、ミュージアム、アトリエ、そしてアウトレット・ショップを併設している財団で学芸員によるガイド付きの見学を行います。

ベルナルド社は1863年の創立以来同族企業で経営を続け現在は5代目が社長、そして息子さんの6代目も既にスタンバっているという老舗のメーカーです。

アドリアン・デュブーシェ博物館、カソー窯を見学しているので、ここでの説明ももはやみなさんにとって、復習。「磁器をつくる原料は何かわかりますか?」「はーい、カオリンと長石と石英でーす」と模範解答ができてしまう、さすが私たち!

ここではどのようにしてそれらの原料からベルナルドの製品が出来上がるかを工程ごとに実践、またビデオを見ながら回ります。

通常1時間~1時間半の見学ツアーですが、逐次通訳をしているためどうしても時間が足りなくなり、最後は駆け足となってしまいましたがそれでもお楽しみのアウトレット・ショップでのショッピングも終え、ホテルまで戻り、残されたのはほんの少しのフリータイム。ランチのサンドイッチをほおばる方、最後のリモージュのお土産買いに走る方、みなさんそれぞれ最後のリモージュの街での滞在を楽しみ、さて、また在来線に乗ってパリへ戻ります。

帰りの列車はコンパートメントではなく普通のオープン・カーで荷物置き場もありました。それでも我らがスーパー添乗員のAsamiさんが途中駅に停車するたびに荷物の盗難防止を兼ねてチェックしてくださって、安心倍増です。頭が下がります。

3時間半かけてパリへ到着、かつての渋谷駅の工事現場のようなオーステルリッツ駅からセーヌを渡ってリヨン駅に隣接したホテルへバスで移動し、さていよいよディプロマ授与式ディナーはこのリヨン駅構内にある『ル・トラン・ブルー』へ。

1901年創業のこの老舗ブラスリー、「装飾が素敵なレストラン」特集などでは必ず登場する、それはそれは豪華絢爛な内装で知られていますが、駅構内のブラスリーであり、ミシュラン星付きのグルメ・レストランという訳ではありません。味はまあそれなり、でもとにかく美しい空間だから、という気持ちで選んだのですがお料理がなんと美味しくなっていて、Anne先生も「ん?こんなに美味しかったっけ?ここ、シェフは誰?」と料理そのものに興味を持ち始めています。

私たちのコースメニューは「PLMコース」、これはParis-Lyon-Méditerranée(パリ・リヨン・地中海)の頭文字で、かつてのブルートレインの経路ですね。

ここの名物と言われているBaba Bouchon(コルク型のババオラム)、こんなサイズで来ましたよ!

しっかりディナーを頂いたところで、お一人ずつにディプロマ授与です。そして記念写真。

出口でも。

Anne先生とはここでお別れです。
残すところあと1日ですが、明日は蚤の市・ブロカント散策の愉しみが待っています。