月別アーカイブ: 2025年9月

アカデメイア「華やかなアフタヌーン・ティーの誕生〜ヴィクトリアン〜」

7月からスタートしました「紅茶とアフタヌーン・ティーにまつわる英国の歴史とアンティーク」、座学講座はいよいよ最終回になりました。前回のジョージアンから引き続き今回はヴィクトリアン、そしてエドゥワーディアンの治世下における英国の紅茶の世界を青山櫻先生に解説いただきます。

ジョージアンの時代、あまり王権が強くなかったのはドイツ出身の王様が英語がうまく喋れなかったから、なんてエピソードもありますが、政治的にも「君臨すれども統治せず」でしばらくやってきたイギリスも、ヴィクトリア女王の治世になると「君臨し、拡大し、そして文化面で大いに影響を与える」ことになります。

紅茶の世界では、「午後の紅茶」のアイコンでおなじみの第7代ベッドフォード公爵夫人アンナ・マリアが始めたとされるアフタヌーン・ティーのお話を通して、茶器だけでなくファッションやマナー、イギリス独特の所作(片手文化)、館の部屋の名前や役割などあらゆる方向から英国文化をご紹介いただきました。

アフタヌーン・ティーによく使われる道具についても、なぜスプーンの底が平なのか、なぜこのフルセットにはフォークがないのの秘密を解き明かし、クロテッドクリームと共にスコーンに塗るジャムは〇〇系であって、××系はNG、といったニッチな情報まで!

全3回を通して俯瞰できた紅茶とアフタヌーン・ティーにまつわる英国の歴史とアンティークですが、いよいよ来月は実地研修です。もちろんアフタヌーン・ティーをいただきながら、仕上げのマナーを学びます。もうそろそろ気候的にも温かい紅茶は美味しくいただける季節になりましたね!


デ・ラランデ邸

AEAOサロン倶楽部・9月の会は武蔵小金井の江戸東京たてもの園にて!!

明治から昭和初期にかけて建てられた名建築のパノラマ・ミュージアムともいうべき、江戸東京たてもの園を訪れました。夏の終わり…のはずが、今日も朝からしっかり猛暑で、しかも東京も午後は雷雨の可能性ありとの予報でしたが、雷雨の予想は幸い外れ、終日散策を愉しむことができました。

まずは武蔵小金井駅に11時に集合です。ほとんどの人が初めて訪れる地、中にはお隣の駅と間違えて慌てて駆け付けた方もいましたが、しっかり歩くための栄養補給からスタート、駅から5分の地にある和花さんにて季節の和食をいただきました。

通りからは中の様子が分からないのですが、木と基調とする落ち着いた空間で、半個室のように仕切られていてゆったりスペース。コースのお料理はすべて旬の素材、栗ご飯の栗が美味しすぎて、ご飯もみなさん完食。ミニデザートにコーヒーも付きます。

たっぷり栄養補給が済んだところで駅に戻り、バスにて小金井公園へ。江戸東京たてもの園は広大な敷地の都立小金井公園内にあります。

1993年に開館した当時は12棟だったこの敷地も、今や30棟の歴史的建造物が移築。昨年国内研修旅行で行った明治村のコンパクト版といったところでしょうか。

ビジターセンターでチケットを買い、まずは西ゾーンへ。このゾーンは大正末期から昭和初期の特別な住宅が保存されています。モダニズム建築家の前川國男邸、田園調布の家(大川邸)、小出邸、デ・ラランデ邸…当時はちょっと洒落た特別感のある建築が点在しています。

当時のままの保存ですので、冷房がありません!中も外も同じ温湿度、35℃近い今日の気温では若干厳しく、西ゾーンを一通り見た後でのデ・ラランデ邸に併設されているカフェ(このゾーンだけ冷房あり!)に入った頃には全員が暑さで疲労困憊していました。

カフェのフレッシュなドリンクで身体にこもった熱を取り除き、水分補給と体力補給をした後は、高橋是清邸へ。二・二六事件で陸軍将校によって自宅寝室で襲われて暗殺された政治家の大邸宅です。ガイドさんに「どの部屋で殺されたんですか?」と聞くも、お答えいただけませんでした(笑)。

そして東ゾーンへ。こちらは江戸末期から昭和にかけての街並みが再現されていて、当時の文具屋さん、化粧品店、小物問屋、銭湯などが立ち並んでいます。こちらはまとまって建てられているので、それほど歩かなくても全貌を見学できます。

かつての銭湯、男湯には富士山が描かれているのに女湯にはない、やはり昔は(も?)男女差別があったのね、などとあれこれコメントしながらヴァーチャル街の散策を。最後に万世橋交番の中を覗くと、なんと畳に布団まであって、お巡りさんここで仮眠を取りながらの夜勤だったのでしょうか。

ほぼ全ての棟を訪ね、最後にビジターセンターのミュージアムショップを冷やかし、お暇しました。帰りは少し空の色が変わり風も出てきて、これから予報通り雷雨になるのかな、でもまだ暑いね、と小金井公園の元来た道を戻り、帰途に着きました。

ご参加のみなさま、おつかれさまでした。今日は1万歩歩いて健康的な夏の終わりの遠足でしたね!


研修旅行説明会はベトナム・フレンチの素敵なお店で

今日は、今年12月に予定しています「東洋のプチ・パリ 〜べトナムで愉しむフレンチ・コロニアル建築とアンティーク・マーケット〜」の海外研修説明会をユーラシア旅行社さん主催で行いました。場所は丸ビル内のレストラン「カサブランカシルク」内個室、東京駅ビューのスポットです。

11時半より30分ほどは、アペリティフをいただきながら「フレンチ・コロニアル建築」に関してのセミナー。フランス領インドシナの成り立ちと共に、ベトナムにおけるフランスの様式建築やモダニズム建築について、訪問予定地を写真で追いながらご紹介、またベトナムの陶磁器「バッチャン焼き」「ソンベ焼き」、そしてベトナムのグルメについてのお話もいたしました。

旅の満足度のバロメーターは天候と食べ物とはよく言われますが、宿泊も大切な要素。今回はすべて5星ラグジュアリーホテルで、パリのクリヨンやロンドンのクラリッジス級のホテルもベトナムだからこそ実現できるのです。なんと今や世界で「安い旅行先」として挙がっているのが、ウズベキスタン、ベトナム、そして日本だとか!

書籍『ベトナムに誕生したパリ 建築のハノイ』(文 大田省一 写真 増田彰久)などをご紹介しながら、洗練されたベトナム・フレンチのランチコースをいただきます。フランス料理のようにコース形式のサービスです。

日本でいただく、エレガンスなベトナム料理ですからどれも美味しいのですが、旅行会社さんの説明では本場ベトナムでも食事でお腹を壊したり体調不良になったりする人は極めて少ないとのこと。旅行中はつい欲張って普段以上の量を食べてしまうのに加えて、どうしても油を摂りすぎるのが旅先での注意点ですが、ベトナムのお料理は野菜が多いことで繊維質が十分含まれているのか、日本人の胃に合うのでしょうね。

今回のコースもどれも美味しく堪能しました。説明会にご参加いただいたみなさま、有難うございました。

ご興味を持たれている方、是非ご一緒いたしましょう。お問い合わせ、お申込みはこちらよりお願いいたします。

東洋のプチ・パリ 7日間 ~ベトナムで愉しむフレンチ・コロニアル建築とアンティーク・マーケット~