エクサン・プロヴァンスを後にし、今夜からはニースに滞在をするのですが、途中でヴァロリス村へ寄ります。この地では宮廷御用達の窯となったムスティエなどとは異なり昔から雑器としての生活陶器を製作していましたが、ピカソがたまたま訪れた際に陶芸にハマり、以降7年にわたって住み着いて陶芸活動に励んだことでヴァロリス焼きそのものもピカソと共に有名になった地です。



そのピカソ美術館をお昼休み前までに訪れます。ピカソが70歳の時に村の人たちからお祝いをしてもらったお返しにシャペルの壁に制作した「戦争と平和」はやはり圧巻、みなさん中に入るとしばし言葉を失い、沈黙。あの「ゲルニカ」ほど有名ではないものの、ピカソの戦争に対する嫌悪と虚しさ、そして平和の尊さ、大切さが伝わってきます。



ピカソ美術館を後にし、ヴァロリスの街のメインストリート(と言っても月曜日でシーズンオフゆえ、閑散としています)沿いのお店を冷やかしながら、ピカソのマドゥーラの窯のアトリエ外観見学へ。この窯が唯一ピカソの作品のリプロダクションの販売をしているのですが、現在は内部がリニューアル中。


ランチは雰囲気をガラッと変えようということで、海沿いのヨットの波止場に面したレストランへ。おそらく夏なら賑わっているというよりごった返していそうなところでしょうが、この季節は人もまばら、太陽と青空を独り占めしているような豊かな気分です。



テラスの席を用意していただいたので、庇をつけてもらって海風と太陽を楽しみながらのランチはヴァカンス風にムール&フリット、フィッシュ&チップス、イカリングフライ、プロヴァンス風サラダ、ボンゴレのリングイーネなどをみなさんでシェアして(フランスで料理をシェアするのは普通はしません…フランス料理はロシア式サービスと言って、前菜の時間、メイン料理の時間、と時間差で頂くのが基本で一人一品のメインを取らないのはご法度、でも今回のような雰囲気のレストランなら無礼講でもいいかと踏んでお伺いしたところ「お好きにしていいわよ」と!)、こういうB級グルメもいいのよねということでたっぷりいただいてニースのホテルへ。今回のホテルは旧グランドホテル、今はアストンホテルという名の4星ホテル、そして待望のバスタブ付きです!



ホテルの立地条件は申し分なく、毎日なんらかの市の立つサレヤ広場にも近いのですが、月曜日はアンティーク市の日です。チェックイン後荷物だけ中に入れて早速アンティーク市へと急ぎ、流れ解散となりました。この日はニースも20℃近くに気温が上がり、半袖短パンの人が街中を闊歩しています。夏時間になって一気に夏モードになってきました。




