AEAOサロン倶楽部」カテゴリーアーカイブ

フランステーブルウェアの教科書・第1回読書会

3連休の最終日は、AEAOサロン倶楽部での読書会第1回でした。
「フランステーブルウェアの教科書」(2018年12月 パイインターナショナル社より発売)を章ごとに読み解いていきながら、あれやこれや集まって話をする会の第一弾です。

読書会、初回はご祝儀会なのか、1ヶ月も前から申し込み予約が相次ぎ、満席でキャンセル待ちの方が多く出てしまいました。会場の定員人数が限られていてどうしても増やせないことから、キャンセル待ちの参加希望者の方、この度は申し訳ございませんでした。


 

定員ぎっしりで集まった会、まずは「フランステーブルウェアの〜」ということで、フランスの歴史の復習を。ルイ14世以降はなんとなくわかるのですが、「ではルイ14世の前は?」「ルイ13世」「ルイ13世の前は?」「ルイ12世」「ブーッ!!」ということで、ブルボン朝は誰からスタートしたのか、その前の王朝はなんだったっけ?と、ルネサンス以降のフランスの王様の顔ぶれから入ります。

そして初回の章、「テーブルの装い方」。いわゆるテーブルコーディネート、テーブルデコレーションと言われるものですが、いつからどのような形で発展してきたのか、昔からフランス料理は今のように一品一品気取って食べていたのか、テーブルの上に置かれているオーナメントはどんな意味があったのか、食器はかつてどんなものを使っていたのか、テーブルクロスとかナプキンはどうなっていたのか、カトラリーの並べ方は?グラスは?そんな謎解きをしつつ、カタカナの、聞き慣れない言葉、「アナップ」、「トランショワール」、「エキュエル」、「ネフ」、「ドルマン」・・・などについて想像していきます。

あまりに時代が遡りすぎると想像力も映画の世界になってしまいますが、19世紀、20世紀くらいになると、「ああ、あれか」と想像がつきやすくなる、テーブルウェアの世界。来月より、陶磁器、銀器、ガラス、といよいよアイテム別に突っ込んでいきたいと思います。

美しいフランステーブルウェアの教科書と、12月のサロン

 ブログをしばらくサボってしまいました。というのも、新著「美しいフランステーブルウェアの教科書」(発売:パイインターナショナル)に向けて、11月は最後の追い込みに必死だったのですが、ようやく本書が今月上旬、発売されたのです。
 

「美しいフランステーブルウェアの教科書」
 
 
 
 
 そして今日は、出版記念を兼ねた12月のAEAOサロン倶楽部を、銀座シェ・トモの個室をお借りして行いました。個室のキャパシティが限られているため、何名かのキャンセル待ちの方にはご参加いただくことができず、大変申し訳なく思います。
 
 このお店は何をいただいても美味しいのですが、スペシャリティと称される、有機自然農法の野菜たちのプレートは、まさに野菜の宝石!毎日その日の新鮮なお野菜で構成されるのでしょう、メニューにはこのように日付が入っています。

 
 

 12時からスタートした会も、5品の美味しいお料理とワインと楽しい会話で、あっという間に15時を回ってしまいました。

  
 
 
 1月より、本書を章ごとに読みほどきながら、あれこれ言い合う「読書会」が開催されます。こちらもワンショット形式で、毎回お好きなときにご参加いただけます。現在1月、2月はすでに満席となっておりますが、3月以降の読書会は来年早々にupいたします。お気軽にご参加くださいね。
 
 

いよいよ最終回、第6回読書会

 パイ インターナショナルより発売されました「西洋骨董鑑定の教科書」の出版を機に、4月より毎月1回、本書をみなさんで読みほどきながら、ときにはツッこみ、ときには批評し、原書(英語)を部分的に読んで理解したり理解できなかったり・・・といった「読書会」を開催してきましたが、いよいよ最終回となりました。
 

 今回は「コレクタブル」の章。コレクタブルとは、コレクト=蒐集するに値するもの、という意味で、その人が自分にとって価値があると思えばなんでもコレクタブルになります。グリコのおまけでも海岸に落ちている貝殻でも・・・これらはさすがに美術品とは言えませんが、それでも多くの人が欲しがれば、その価値は上がるのです。
 

 本書によれば、コレクタブルにとって大切なのは、CARDだと言います。
 

 C=Condition コンディション
 A=Age 年代
 R=Rarity 希少性
 D=Desirability 入手したいかどうか
 

 そしてさらに2つのP、すなわちProvenance(来歴)とPretty(美しさ)が加われば、それは立派なコレクタブル・アンティークになるのです・・・だそうです。
 

 今日はアンティーク・ドール、テディ・ベア、キルトやサンプラー、そしてコスチューム・ジュエリーについて、みなさんで意見交換をしながら読んでいきました。

 
 

 これらコレクタブルのアイテムも今やオークションに出品されますし、アンティーク・ドールなど何百万円もの値段がついて落札されますね。
 

 「西洋骨董鑑定の教科書」に関する読書会は、各章ごとに行ってきましたが、いったんはこれにて終了です。また機会をみて、再開したいと思っています。
 

 ご参加者のみなさま、本当に貴重な意見をありがとうございました。
 
 

絢爛豪華な明治の輸出家具

 ジャポニスム2018で、パリでは若冲展をはじめ、様々な日本関連の催し物が開催されていますが、そのきっかけとなったのは、1858年の安政五カ国の条約。これを機に日本は開国し、外貨獲得のために輸出を展開するのですが、当時日本が海外で売れるものとは、生糸と「美術工芸品」しかなかった、というのはなんとも皮肉にも誇らしいことではないですか!?
 

 10月のAEAOサロン倶楽部は、その明治輸出工芸の中でも家具に注目し、芝山象嵌、青貝細工、仙台箪笥といった明治の工芸の美が西洋でどのように受け入れられていったのか、横浜家具って?といったことをみなさんで学んでいきました。
 

 プレ・レクチャー会場は、土日は歩行者天国となって気持ちよい銀座・中央通りに面したダンヒルの中にある、リニューアルされたダンヒル・バー。以前はいかにも正統派英国バー、という古色蒼然とした重々しい雰囲気だったのですが、最近とてもモダンになりました。ここでライトランチをいただきながら(メニューはどれも絶品です!)、日本の漆がポルトガル人に見出された15ー16世紀から明治までのお話などを交えて、明治工芸の家具というものを見直してみました。
 

 そして、歩いてすぐの京橋、LIXILギャラリーで開催されている、「海を渡ったニッポンの家具〜豪華絢爛仰天手仕事〜」展の見学です。タイトルが決して大げさではなく、本当に仰天してしまうような手仕事で、見事なもの。象嵌、螺鈿、もう手の込んでいることといったら、あっぱれです。
 
 

 

 しかしながら、これだけ家具が主張していると、なんだか息詰まるなあと思うのは現代人だけではなかったようで、すでにアール・デコ、モダニズムの波が押し寄せていたヨーロッパでは、やがてこの豪華絢爛さが「派手すぎ」「下品」と捉えられるのか、はたまた日本側も同様に、伝統の詫び・寂びを見つめ直すのか、もうこのような作品は作られなくなっていきます。
 

 そのほんの短い間に海を渡った日本の家具の里帰り品を、みなさんで驚嘆しながら鑑賞しました。
 
 小さな会場ですが、他の鑑賞者も「うわぁ、これはすごい」「いやはや見事だねえ」「ひゃあ〜」と感嘆詞づくし・・・それほどまでに圧倒された作品たちでした。
 
 

第5回読書会は、銀器を語る

 8月はお休みをしていました読書会が再スタート、9月はメタルウェアを読み解いていきました。
 

 本書「西洋骨董鑑定の教科書」は翻訳書であるため、著者の文化バックグラウンドが日本人とは異なり、また普段聞き慣れない言葉も多く、「これは一般的な用語だろうか?」「これは、こう言い切るにはちょっと偏りがあるのでは?」「この翻訳は的確だろうか?」と、批判精神と共に読んでいます。決して間違いを指摘する意図ではありません。解釈は国や時代で異なっており、またかつて定説とされていたことが今では覆されてきたり、見直されてきたりしています。そもそも「本に書いてあること」を鵜呑みにしない、という姿勢が、新説を生み出すことにもつながるのですから。
 
  

 一人で読んでいると気づかなかったことなどが、みなさんであれやこれや言い合いながら読んでいると、いろいろな文化が混ざって、新しい知識が増えていく楽しさがありますね。
 

 持ち寄った銀器を鑑賞しつつ、刻印の辞典と照らし合わせて、「これは、本体と蓋の年代が2年違いだ!」なんてわかるのも楽しい発見でした。