AEAOサロン倶楽部」カテゴリーアーカイブ

国内研修旅行 「明治村と、ノリタケの森」DAY1

今年は梅雨がまだ明けない中、AEAOでは1泊2日の国内研修旅行を行いました。行先は観光地として人気の…イマイチな(!)名古屋。ところが我々アンティーク好きの民にとってはこの地は学びの宝庫なのです。今回は2日間で明治村、ヤマザキマザック美術館、ノリタケの森を見て回りました。

今回の旅行は現地集散。かつては海外研修でも当協会では現地集散型でしたがコロナ禍以降は旅行会社さんを通してのツアー形式で行っています。でも今回は国内、それも5~10分に1本は走っている東海道新幹線の名古屋駅集合ですからみなさんそれぞれの起点からいらっしゃるということで、朝9時10分に集合。豪雨に弱い東海道新幹線ですが、この日は雨にも関わらず定刻運行で助かりました。雨足が強いのが気がかりですが、犬山市では小雨になることを祈って…

名古屋駅からは高速バス1本で明治村まで直行の名鉄バスセンターへ。名古屋人ならみな知っている「ナナちゃん人形」のある場所から出発です。

雨のせいか名古屋市内を出るまではかなりの渋滞、ようやく高速に乗れた頃には電車+路線バスの追いかけ組からすでに犬山駅に着いたとの連絡、最終的に明治村へは追いかけ組が先に着いていました!

明治村に着いたら傘も要らないほどの小雨になってほどよい風も吹き、数日前の猛暑からすれば快適です。まずは村内5丁目の、明治の洋食屋で有名なオムライス料理の『浪漫亭』で腹ごしらえから。予約ができないレストランなので待つことを覚悟していたら、まさかの個室に即案内され大満足、平日で雨天だったことが功を奏したようです。みなさん朝5時起きで、という人も多く腹ペコのお腹になかなかの量ながらペロリ完食。

食後の見学第一弾は、明治村に来てここを見ない人はいないというハイライト的な建物、旧帝国ホテルをガイドさんに案内していただきます。全員首都圏・関東からの参加者なので日比谷の帝国ホテルは知っているのですが、ここに移築された旧帝国ホテルをあらためて目の当たりにし、水平と垂直に展開していく空間演出の面白さに感動、また大谷石やスクラッチレンガのお話など数多のエピソードを交えながら解説していただきました。吹き抜けの「光の籠柱」もピトレスクな魅力を醸し出していますね。

帝国ホテルの見学後は村内見学の自由タイムです。時間的にもすべてを見ることは不可能なので村内ボランティアガイドさんと回る方、予めチェックしておいた建物めがけてまっしぐらな方、重要文化財に焦点を充てて見学する方、なんとなく目についた面白そうな建物に入りながら歩き回る方、みなさん自由なテンポでそれぞれの明治村を楽しみ、バス出発30分前に正門へ集合。回りながらお互いバッタリ会うことも何度もあり、都度情報交換をしつつの見学散策でした。

正門で村内バスの運転手さんに「ハイ明治!」と集合写真を撮っていただいた時には雨もすっかり上がり日差しが顔を出してきました。名古屋へ戻る高速バスは行きほどの渋滞もなくほぼ定時に中心街の栄駅へ到着、名古屋も雨上がりで歩きやすい中、この辺りではラグジュアリーな4星・東急名古屋ホテルへチェックイン。

1時間ほど部屋で休んだ後は夕食に出かけます。

少し早く着いたのでオアシス21の屋上階「水の宇宙船」と呼ばれるエリアへ、ガラスの上を歩く怖さも含めて幻想的な空間です。外国人観光客もかなり見かけました。かつては「名古屋飛ばし」なんて言われていましたが、今や名古屋も侮れませんね!

夕食は名古屋の名物の1つ、八丁味噌だれの田楽のお店「鈴の屋」さんへ。テーブルに置けないほどのお料理で向かいの人との境界線が分からないほどぎっしりの品数でしたが、健康食なのかしっかり歩いたからなのか、意外とこちらもみなさんペロリといただきました。

ホテルへ戻る間にある中日ビル、今年の4月にリニューアルオープンしたのですが屋上テラスが開放されているということで、ここで暫く涼んでホテルへ帰着。スマホをチェックしたらこの日はみなさん2万歩ほど歩いていました!今夜はぐっすり眠れそうですね。

「カルティエと日本 半世紀のあゆみ 結MUSUBI展と奏楽堂」 – 6月のAEAOサロン倶楽部

AEAOサロン倶楽部・6月の会は久しぶりの上野にて、東京国立博物館・表慶館で開催されている展覧会鑑賞と奏楽堂の見学を行いました。今日は朝から大雨、しかも一日中降り続くという6月ならではのお天気、こんな日は人出も少ないのではないか、とポジティブ・シンキングで臨みました。

まずはランチ懇親会&ミニレクチャーをビストロ洋食屋さん「遠山」にて。気取らない日本の洋食をモダンスタイルでというので評判のお店なのですが、確かにフレンチテイストがしっかり。茶碗蒸し風のスープなど絶品でした。名物の「特選デミグラスハンバーグ」も美味しそうでした。

フルコースでお料理をいただいた後、雨の中をまずは旧東京音楽学校奏楽堂へ。日本最古の音楽ホールで、現在では重要文化財として上野公園内へ移築されています。明治の建築で桟瓦葺の木造2階建て、木造の洋館建築は旧岩崎邸を彷彿させます。

ホールの見学はできるのですがリハーサル中は撮影禁止、でもスタッフさんより「今ちょうどリハーサルの休憩中のようですよ」と情報をいただき、グッドタイミングだったようでまず2階のホールへ。パイプオルガンの美しさ、ホール全体のぬくもり感、シャンデリア、カーテンやタッセル、天井装飾などすべてが魅力的です。1階は資料展示室として公開されていました。外には小学校の音楽の授業で習った滝廉太郎の銅像が設置されています(朝倉文夫作)。

そして東京国立博物館、通称トーハクの表慶館へ。この西洋建築・表慶館は特別な展覧会開催中しか内部を公開していないのですが、やはり圧倒される建物です。コンドルの弟子であり宮内省の建築家・片山東熊によって設計されたもので、迎賓館・赤坂離宮とほぼ同時期の建築物。この中で『カルティエと日本 半世紀のあゆみ 結MUSUBI展』が開催されており、カルティエのジュエリーや装飾品、そしてパリ14区にあるカルティエ現代美術財団での展覧会や日本で過去に行われたカルティエ展を追うような展示構成になっていました。

見学後は公式には終了・解散となりましたが、有志の方々で応挙館に昨年オープンしたTOHAKU茶館へ。予約はできない、午後3時以降はいつもほぼ満席、と聞いていたので入れないかもしれないけれど建物だけでも、と雨の中を向かったところお天気のせいかすんなり6名入れました!私たち以外は全員外国の方のようで、恐らく日本人よりも情報をキャッチしているのでしょうね、絵になる「和」の茶館、私たち日本人も「畳ってもう触れる機会が滅多にないのよね~」とまったり。水出し玉露、美味しかったです。

AEAOサロン倶楽部・5月の会は明治生命館と丸の内仲通りのアート散策

GWの狭間の平日最終日、AEAOサロン倶楽部では丸の内界隈の建造物とアート散策を行いました。平日ではあるけれどインバウンド旅行者も徘徊しているし、なんとなくどこかお休み中な雰囲気が漂っています。

11時半に予約をしてあるレストラン「A16」の入口、丸の内ブリックススクエアで待ち合わせ。ここは普段ですと三菱一号館美術館の中庭にもなっているところですが、現在は改装中で休館、いつものレンガ姿がアートで覆われていました。

今日のサロンは定員を増やして総勢8名、お店側から「これ以上の人数ですと難しい」と言われたところで締め切ったのですが、ちょうどよい具合にピザもパスタもシェアできて評判通りに美味しいイタリアンでまずは恒例の懇親会。初めて会う人同士でも食卓を囲むとすぐに仲良くなれますね!

お腹が満足したところで、丸の内仲通りのストリートギャラリーについてのミニレクチャーと共に彫刻のインスタレーションを鑑賞します。

この辺りは1890年代、明治政府からの要請で岩崎彌之助(三菱2代目社長)が丸の内一帯を取得し、三菱ヶ原と呼ばれていたそうで、今では「三菱村」などと呼んでいますね。

さて、歩いてすぐの明治生命館へ。1997年に重要文化財に指定された建物ですが、やはり一帯の中でも風格が違いますね。「様式建築の名手」と言われた岡田信一郎による設計で、1934年に竣工された古典主義の威風堂々とした建物。5階分のコリント式オーダー、底部が頭部より太く微妙な膨らみのあるエンタシスの柱など、外観からも圧倒される建物です。

西口より中に入り、警備員の方に見学を申し出てエレベーターで2Fへ。順路に添って見学をします。会議室、応接室、食堂などが一般公開されています。

ふんだんに使われている大理石、チューダー朝やスパニッシュ様式の家具、天井や梁のレリーフなど、戦前の日本の財閥の富や力を感じますね。

見学後は再び仲通りで草間彌生やジム・ダインの彫刻を鑑賞したり、高級ブティックを冷やかしたりしながら、ここももうすぐ建て替えとなる帝国ホテルへ。帝国タワーは6月末でクローズになるのでこれが最後でしょう、写真展も開かれていました。

本館でライトの椅子やホテル全体の模型、ランデヴーラウンジの多田美波氏による壁画などを鑑賞、地下のブティックでもアンティークショップなどを覗いて愉しみました。

昨日の東京は雨で寒い日でしたが、今日は幸いお天気も回復して太陽も姿を現し、街歩きに理想的な気候でしたね。ご参加いただいたみなさま、お疲れ様でした。

AEAOサロン倶楽部4月の会・「雑司が谷 旧宣教師館(旧マッケーレブ邸)と護国寺蚤の市」

AEAOサロン倶楽部・4月の会は護国寺近辺の散策で、まずは毎月第2土曜日に開催されている「護国寺骨董市」に行きました。2003年より開催されている骨董市ですので、もう20年以上になりますね。この骨董市、朝7時からスタートしており、私たちの集合時間10時45分ですともう業者さんやプロの目利きたちが一周した後、という様子ではあるのですが、お天気のよさと散り桜による花吹雪の風情もあり実に多くの人たちでにぎわっていました。

ここでもインバウンド需要があると見え、神社系の骨董市では品物名も値段も書いていないことが珍しくない中、英語表記で外国人客ウェルカムなスタンドも見受けられます。多くの外国語が飛び交っていました。

護国寺の本堂は重要文化財ですし、ジョサイア=コンドルのお墓など、多くの有名人もこの護国寺に眠っています。

30分ほど骨董市をブラついた後は、護国寺から近くの、奥まった民家の中にポツンとある隠れ家ビストロへ。ここでしっかりフルコースをいただきつつ、お喋りに花を咲かせました。

日本のフランス料理のフルコースは現地に比べるとポーションの違いが明らかで、最後まで美味しく(苦しくなく!)いただけますね。

美味しいお料理でお腹を満たした後は、いよいよ雑司ヶ谷旧宣教師館(旧マッケーレブ邸)へ向かいます。Google Mapを頼りにくねくねした道を緩やかに登っていくこと15分、見えてきました、住宅街にひっそりと可愛く存在する洋館が!

今日は学芸員による月1回のギャラリー・トークがあり、これに参加する形で見学をします。最初にお庭から外観の建築を説明いただき、その後内部を案内していただきました。「カーペンターズ・ゴシック様式という、19世紀後半のリヴァイヴァル様式の中でも特に北米で興ったデザイン様式でこの館は建てられています、とはいえ大工さんは日本人なので、内装部分のいくつかに和風っぽい意匠もあったりするのです」と。

豊島区に現存する最古の近代木造洋風建築で、ここは明治40年にアメリカ人宣教師ジョン・ムーディ・マッケーレブが自らの居宅として建てた館。布教、教育活動の拠点としても使用しており、太平洋戦争の勃発でアメリカへ帰国するまで34年間、この館に住んで暮らしていた住宅です。宣教師の館ということで、他の明治建築の洋館に見られる豪華さや華美さはなく、実に質素な造りながら、リビングルームの暖炉の装飾やベイウィンドーなど、洋館ならではの魅力が詰まっています。

この館の魅力は何と言っても全面ガラス窓という開放性ですが、その分やはり冬の寒さは相当だったようで、マッケーレブ宣教師の奥様はほとんどお住まいにならなかったとか。後から年表を見ると、どうやら何度も結婚されており、最後の結婚は80代!

マッケーレブ氏がこの館を手放し帰国した後、日本人の所有者が入れ替わり所持していましたが、昭和62年に豊島区の登録有形文化財となり、その後指定文化財を経て現在では東京都指定有形文化財となっています。もうこれで、ここを建て壊してマンションが建つ、ということもないわけですから、近隣の住民の方たちにとっても良い方向で残ったわけですね。

AEAOサロン倶楽部・3月の会「皇居三の丸尚蔵館でみる明治のラグジュアリー」

3月3日・お雛様の日、今日はAEAOサロン倶楽部で皇居三の丸尚蔵館の展覧会を鑑賞、その後皇居をゆっくりと散策し、遅めのランチはパレス・ホテルでたっぷりのフルコースをいただき、ホテル・アーケードを愉しむというラグジュアリーな大人の女子会となりました。

皇居三の丸尚蔵館は昨年11月に一部リニューアル・オープンし、開館記念展である「皇室のみやびー受け継ぐ美ー」展の第2期が本日まで開催。実はまだ「一部」しかオープンしておらず、全面リニューアル・オープンは2026年の予定です。

なぜリニューアルしているのか…それは所蔵品が増えすぎたので収蔵庫を拡張する必要が出てきたから。元々この博物館はかつて「三の丸尚蔵館」(「皇居」の文字は入っていません)として1993年にオープンしました。1989年昭和天皇の崩御の際、遺族である現上皇さまと香淳皇后により国庫に寄贈された美術品約6000点を展示する施設として作られたのですが、秩父宮妃の遺品、香淳皇后の遺品、高松宮妃の遺品…とどんどん追加収蔵され、収蔵庫に入りきらなくなったというのがリニューアルの理由です。

日本国民が誤解していることに、「皇室は私有財産を持てない」「相続税はかからない」がありますが、実は皇室の方々も私有財産というのものがあり、これらは相続の際には相続税の対象になっています。昭和天皇の崩御の際、国有財産なのか天皇の私物なのか不明なものも数多くあり、相続税の計算上、どこまでが私有財産なのかを定める必要があった、そしてそのときの遺品財産整理で国へ寄贈されたものが三の丸尚蔵館の誕生へとつながります。

2023年、この三の丸尚蔵館の管轄官庁が宮内庁から文化庁へ移った際に「国宝・重要文化財」指定を開始しました。従来宮内庁が管理していた美術品は、文化財保護法による指定の枠外だったのです。本展覧会の第1期ではあらたに指定された「国宝」が出品されていました。

今日は第2期「近代皇室を彩る技と美」、この全4期までの展覧会の中では最も出品数の多い期なのです。日時指定予約制となっており、私たちは11:00-11:30の入場枠。こういう場合、この枠の入場者は11時より早めに来て待つため列となりますので、敢えて11:10に集合とし、場外で簡単なレクチャーを行った後、余裕で11:20ごろに入場しました。

そのおかげかそれほど混んでもおらず、また写真撮影も一部を除いて可能。ゆっくりと明治工芸の超絶技巧から大正天皇の日常品、そして昭和のはじまりのゆかりの品々を鑑賞できました。

ミュージアムショップもまだできていないのですが、場外に仮設の皇居スーベニアショップができており、ここでカードや図録などは販売されていました。

1時間ほどで鑑賞を終え、せっかくの雲ひとつない晴天の中、少し皇居を散策しました。白鳥濠を通って本丸地区の天守台まで、緩やかとはいえ上り坂。ここでカロリーを消費しておかなくては。まだお花見には早い季節ですので、それほど混んでいなかったのも気持ちがよかったです。外国人率がとても高く、十ヶ国語以上の外国語を耳にした気がします。

大手門へ戻り、13時過ぎにパレス・ホテルへ到着。ロビーの装飾も華やかですね。

グランド・キッチンでコース料理をいただきます。どれも美味しく、量もたっぷり。特にデザートのフルーツとサバイヨン / 桃のソルベはボリューミー過ぎてもう何も入らないほど。2時間ほど楽しく会食&懇親をしました。帰り際には東京マラソンの参加者(サポーター?)も現れ始めていました。

地下のアーケードで、ここでしか買えないペストリーショップでのマロンシャンティイを買ったり、カガミクリスタルや真珠専門店のショーウィンドーを覗いたりしながら、帰途につきました。

ご参加のみなさま、有難うございました。4月のサロンは「雑司が谷 旧宣教師館(旧マッケーレブ邸)と護国寺蚤の市」です。