いよいよ最終日、帰国のフライトは夜便ですので、それまでは自由行動です。最後のベトナムをそれぞれ思う存分楽しんでいただけるよう、敢えて丸一日フリーデーにしていました。ホーチミンは大都市ですし、ホテルは街の中心部にありますから、ショッピングもマッサージも好きに楽しめます。もし疲れていたら、ホテルの部屋も夜の出発まで使えますのでお部屋でのんびりすることも可能です。
ご一緒したいという方のために、今日は日本語のできるベトナム人女性アテンダーを予め手配、週末だけ開催されているアンティーク・マーケット・カフェを案内していただくことにしており、朝9時に、キキさん(ベトナムの方のお名前は我々日本人には発音しにくいので、みなさん愛称がありますね)がホテルにお迎えに来てくださいました。8年前に日本に実習生として滞在したいたというキキさん、来年は日本にスキーに行くそうです。



蚤の市は大抵どこの都市でも土日開催というのは世界共通なのでしょうか、このホーチミンでもここは土日のみ開催のマーケットです。入場料5万ドンは中でフードかドリンクに替えられるので、有料とはいえ実質無料のマーケット、ホテル中心部からバスで20分ほどで到着しました。大型バスは中に入れないため、大通りから知る人ぞ知るマーケットへの狭い入口までは徒歩で歩きます。1週間前に下見に行ってくださったおかげでスムーズに入れました。






骨董屋の店主というのも世界共通なのか、みな煙草を吸ったりコーヒーを飲んだりしながら隣の店主とおしゃべりに夢中、売れても売れなくても構わんよ、という世捨て人風な装いを表面的にはしながらも購入意思のある客は逃がさないというなかなかのしたたか者ですが、我々の中にも購入品のプライシングをしていて、この値段なら買うよ、でなければ帰るよ、という手ごわい客なので駆け引きをも含めて楽しみました。
入場料と引き換えのドリンクも美味しく、雰囲気も十分に楽しみ、次なるショッピングはベトナム南部のソンベー焼きなどのお店が集うちょっとおしゃれなエリアへ。冷房バスで快適に移動できるので有難いです。
Amaiというお洒落な現代食器屋さんがあるのですが、そのアウトレット店的な grade b というお店、正規店からディスカウントされたお値段で売っており、他にもカゴ雑貨、アクセサリーなどワクワクするアイテムが豊富です。




ソンベー焼きのお店、クラフト店、アートなども揃う可愛いお店のある界隈でしばしショッピングを楽しんだ後、この近くのレストランでランチです。予めキキさんが冷房部屋を予約しておいてくれたおかげでスムーズに入店。みなさんの持ち金ドンの現金を最終日の今日ここで使うべく、そして最後の晩餐ならぬ昼餐、まだ食べていないものを食べよいうということであれやこれや議論するも落ち着いたのはベトナム風キノコ入りクレープのバインセオと焼きそばならぬ海鮮焼きフォー、そしてミニタルトのような何かを注文。待つ間、半分の方はすぐ真下にあるブティックでお買い物。
バインセオはライスペーパーに包むのですが、ライスペーパーをサーブされた際にお水がなく、まさかこのパリパリのまま包むの?この付けだれソースと野菜の水気で水分が出るんじゃないの?なんてよくわからないまま食べようとしていた頃に、お買い物チームに付き合ったキキさんが戻り、正しい食べ方を教えてくれました。お水、なんとライスペーパーの容器の反対側の溝の部分にあったのでした!


お料理は割り勘、ドリンクはそれぞれ、というので添乗員Yさんが細かくお一人ずつの会計を計算してくださり、支払いが済んだところでバスにて一旦ホテルへ戻ることにしました。戦利品を部屋に置いて次に向かうのは日本人マダムがベトナム人ご主人とホーチミンで開いているという伝統的な手工芸品のお店、キト。特にお店の2階には南部陶器ライティウ焼きのコレクションも圧巻、アンティーク、ヴィンテージの質もセンスもよい焼き物が並びます。
ここのスタッフさんはみなさん日本語も話せるので、色々相談が出来ました。アオザイは基本仕立てるので、今日の午後やってきて今日持って帰るというのは難しいのですが、普段でも1日で仕上げる、今日は特別に午後8時にホテルに届けますよ、とオファーを頂きました。
アオザイはさすがに体型に自信がないと着こなせそうもないのは街行く美しいベトナム女性を見て実感、ちょっと手が出そうにありません。でもアオザイ風のワンピースというのもあって、このお店ではサイズも柄も豊富、しかも丈程度のお直しなら10分でしてくれる、というので何人かが試着をして買っていました。ベトナムの物価からするとそれなりのお値段ですが、どうせなら質の良いものを買いたいですよね。



その後も近くの雑貨屋さん、チョコレート屋さん、刺繍屋さんなどをキキさん、ホアンさんに案内していただき、ここで高島屋ホーチミン店やサイゴン・センターに行く組とお別れし、最後にしてまだ食べていないあの名物、バインミーをテイクアウトすべく有名なお店に Nhu Lan へ向かいます。1968年創業の老舗ということで、地元の人でにぎわうお店、ここでバインミーを作ってもらいホテルヘ戻りました。キキさん、一日お付き合いありがとうございました。現地の女性の視点でいろいろお話も聞けて楽しかったです。


別行動組もそれぞれホテルへ戻り、お部屋で一休憩、シャワーを浴びたりバインミーとフルーツでの夕食を取ったり、戦利品のパッキングをしたりし、名残惜しくもマジェスティックを去る時間がやってきました。
部屋のカードキーは無効化した後、プレゼントに持ち帰ってもよいということで、素敵な100周年記念のホテルカードを思い出に、空港へ向かいます。

当たりますように!

ホアンさんのトークは漫才なのか天然なのか…「右手に見えるこの『さくら日本語学校』は有名です、ここで学ぶと正しく美しい日本語が身に付きます、私はここに通っていません」「ここは美術大学です、私は受験しましたが2回落ちました。以降アートは楽しむのを専門にしています」「ベトナム人は常に夢を抱いて暮らしています。私も宝くじを毎日買います」など、とにかく笑いのツボにハマることだらけでオチャメな方ですが、家ではティーンエージャーの娘さん2人のお父さんだそうで、家族団らんの日曜日に朝から夜まで私たちのお仕事に終始笑顔で付き合ってくださいました。宝くじを路上でさりげなく買うホアンさん、「だってお婆さんが暑い中立っていて可哀想だったから」と心優しいお人柄が表れていました。
すっかり日も落ちたホーチミン国際空港へ到着、ホアンさんとお別れし、搭乗手続きへ。搭乗ゲートもイミグレーション手続きもすごい人であふれているものの、そして特に係員などが配置されているわけでもないのに、静かにゆっくり列が進み、出国後の最後のショッピングエリアへ。もう時刻は22時を回っているのにお店はほぼ開いています。免税品だからか価格表示はUSドルでした。
ボーディングカードに記載されているのとは「違う」ゲートから(幸いお隣!)バスで運ばれ、タラップを上って成田行き機内に乗り込んだら、もう日付が変わろうとしていました。機内で爆睡しそうですね。