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エクサン・プロヴァンスの邸宅を巡る日 <DAY2>

昨夜の深夜到着+時差もありますので今日は緩いプログラム。集合は11時でそれまでに各自朝食ビュッフェを済ませます。朝食ビュッフェも4星クラスだけあって、豊富なヴィエノワズリーにパン類、パンケーキやキャロットケーキ、フレッシュなフルーツにハム、卵、チーズ、もちろんどれも美味しいのでつい食べすぎてしまいます。

朝食会場でアンヌ先生と1年ぶりの再会を交わしたリピーター参加者さんたち、はじめましての参加者さん、全員で11時にホテルをスタートし、徒歩で午前の見学地であるオテル・ド・コーモンへ。

ホテルから歩いて10分もかからない距離にあるこの界隈はマザラン地区と呼ばれ17世紀の建築群が立ち並ぶ地区です。いわゆるプロヴァンス・バロックと呼ばれる様式で、その特徴は彫刻が施された木製の重厚な扉、プロヴァンスの建築材である蜂蜜色の石、錬鉄のバルコン装飾、そしてニッシュと呼ばれる壁龕装飾で、この街のあらゆるところでさまざまなニッシュが見られます。

ルイ15世の治世下で建設されたこの館の名前は18世紀後半に所有者だったマルキ・ド・コーモン(Marquis de Caumont)に由来し、18世紀フランスのバロック建築と新古典主義の要素を融合したデザインとなっています。2015年に修復され、美術館および文化施設として現在は使用されており、ちょうど私たちが訪れた日は展覧会と展覧会の狭間期間ゆえ、18世紀の状態に復元された室内装飾を十分に堪能する事ができました。

ミュージアムショップも楽しんだ後はランチのレストランへ。今日のメニューはフリカッセ・ド・ヴォライユ(鶏肉のクリーム煮)にリゾット、フランとショコラの二層のガトー、キャラメルソースにほおずきとグロゼイユ(赤すぐり)添え。レストラン選びも大切な要素なのですが、今回も及第点といえましょう。みなさん完食されていました。

午後はもう一つの邸宅、パヴィヨン・ド・ヴァンドームへ。こちらは1665年、ルイ14世治世下に建設された館です。ルイ・ド・ヴァンドーム公が、愛人である美しい未亡人のために建設したという艶やかなストーリーを裏付けるかのように、ファサードのマスカロンはその愛人の顔が彫られていました。バロック建築に影響を受けた典型的な南仏プロヴァンスの貴族の館で、室内装飾は18世紀の雰囲気を感じさせる調度品や芸術作品が散りばめられています。今回はちょうど20世紀初頭にこの館の持ち主であったHenri Dobler(コレクターであり、自身もマルチアーティスト)の展覧会期間中で、コレクション品から自ら手がけた版画や絵画まで展示されていました。

小さな館と庭を堪能した後、この街の大聖堂を見学してそこでオフィシャルには解散となりました。それぞれ三々五々カリソンやヌガーのお店、ラヴェンダーや石鹸のお店などを周り、エクサン・プロヴァンスの街散策を楽しみつつ自由時間を過ごしました。