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DAY1 ベトナム研修

いよいよ当協会初のアジアでの研修、「東洋のプチ・パリ 〜べトナムで愉しむフレンチ・コロニアル建築とアンティーク・マーケット〜」がスタート。ベトナム航空の発着する成田空港に朝6時半に集合です。早朝出発のため前夜成田のホテル宿泊組と、当日始発でいらした方全員が無事集合、コロナ禍以降4回目となるユーラシア旅行社さんでのツアー形式による海外研修ですが、チェックイン時に添乗員さん以外に2名もスタッフさんが来てくださり、頼もしい限りです。

今回の添乗員のYさんはベトナムも何度も訪れている超ベテラン、とても穏やかな語り口ですが抜かりのない差配にきめ細やかなサービス、今日から1週間お世話になります。

ベトナム航空は定時通りボーディング、ドアクローズでいざ出発…と思いきや管制塔の要請により離陸が40分遅れるとの機内アナウンス、結果的には1時間遅れにてテイクオフでした。うーん、先が思いやられる?いやいや、悪いことは先に済ませた方が!?

1時間程度なら長距離便は意外と巻き返すこともあるのですが、元々6時間の飛行時間ですからやはり1時間遅れでハノイの空港に到着、入国審査にバゲージピックアップまでお国柄を反映してか若干スローながらも無事入国しました。

まずはベトナムドンを入手、空港レートはどの国でも不利だと言われていますが社会主義国家ゆえなのかベトナムでは市中と変わらず、また円安のご時世でも幸いにもベトナムも通貨安ということで、欧米の旅行よりは少しは円安の惨めさが軽減されそうな上に、0の数が多いのでちょっとお金持ちになった気分まで味わえてしまいます。

空港の外に出ると、懐かしい(?)アジア独特の湿気と熱気が!12月と言えどベトナム北部のハノイですら生温い風。東京は空っ風の寒気ですからこれはマダムたちのお肌にも良さそうですよ。

予め手配されていたバスに乗り、ハノイ市内へ。バイクを含め交通量の多さに圧倒されながら1時間弱で市街地へ入ります。この日にハノイ大教会、文廟などを見学予定でしたがフライト遅延の上に交通渋滞のため残念ながら文廟は向かったものの外観のみ(ここは明日リベンジ)、教会も内部のステンドグラスなどが夜では見学できないため、まずはホテルへチェックインとなりました。

ハノイのホテルはホアンキエム湖畔にあるアプリコットホテル、5星です。新しいホテルで、アートホテルとして主にベトナム人アーティストのアート作品(絵画、彫刻、工芸)が600点ほどホテル館内に展示されており、客室にまでそれぞれアートが飾られている、素敵なホテルです。普段慣れていない5星ホテル、バゲージもポーターさんがバスから降ろして客室まで運んでくださいました。チェックイン時にはロビーでウェルカムドリンクもいただき、円安惨め国からやってきた私たちもにわか上流客人になった気分。

夕食は「マダムヒエンの店」というハノイでは知らない人はいないほどの有名店、フレンチ・ベトナミアンのレストランへ。ハノイ在住フランス人シェフが開いた創作ベトナム料理ということで、つい最近ではフランスのマクロン大統領も訪れたらしく、有名人の訪問写真も飾られていました。前菜の創作料理、メインのお肉、お魚、そしてデザートのブランマンジェまでとても上品で優しい味、日本時間の夜10時ごろに食べているのにみなさんしっかり完食です。

この国での大変なこと、それは「道路を渡る」行為です。車道の交通は途切れることなく、信号がない、横断歩道はあっても車もバイクも停まらないどころか速度すら緩めない、その中をうまく「運転手と目を合わせず、堂々と走らず歩いて渡り切るテクニック」がないと生きていけません。慣れないと永遠に渡れないであろうこの交通事情ですが、現地の人たちはまるで車の中に「泳ぎに行く」かの如く道路を横切って行きます、あと1秒、あと50cmでぶつかるという崖っぷちの中をかろうじてセーフ、心臓に悪いなぁとハラハラドキドキしながら全員で横になって渡りました。みなさん「1人では無理〜」と言いつつみんなで渡れば怖くない!?

ホテルはホアンキエム湖に面しており、夜のこの湖散策も素敵です。ここでTai Chiをやっている人たちもいました。

夕食後、ホテルからいただいたルーフトップバーでのドリンク券でライスワインというお米で作ったワインを食後酒代わりにいただき、長い1日が終わりました。昨夜は誰もが朝早く、飛行機に乗り遅れないか緊張していましたが今日はぐっすり眠れそうですね。

2025年冬・公式海外研修【東洋のプチ・パリ 〜べトナムで愉しむフレンチ・コロニアル建築とアンティーク・マーケット〜】DAY0

2025年の海外研修、すでに3月に南仏にて実施していますが、今年はもう1回、12月に初のアジア、ベトナムで行うことにしました。

西洋アンティークの研修でなぜアジアに、それもベトナムに行くのかと言えば、今回の目的はアジアにおけるコロニアル建築の見学です。コロニアル建築とは一般に宗主国が本国の建築様式を現地の文化・風習・気候 に合わせて変容させていく様式で、独立前のアメリカではイギリスの建築様式がアメリカの風土に合わせて作られていました。

ベトナムは1887年~1954年にかけては「フランス領インドシナ」とフランスの植民地であり、仏領インドシナ時代のフランスの建築が最も多く残されているのがホーチミンやハノイ。ベトナム戦争があったにも関わらず残されている建造物が少なくありません。またフランスの植民地になる前は中国から侵略されていた歴史もあり、中華とフレンチという二大美食の影響を受けていることもあってベトナム料理は繊細で美味しいのです。旅行中の料理が美味しいというのは大事な要素の一つですよね。

さらに今年はアール・デコ100周年、1925年のパリにおける「現代産業装飾芸術国際博覧会」(通称:アール・デコ博)が開催されて100年目にあたります。この時期のベトナムはフランス領、フランスのアール・デコ建築であるホテルに泊まることが出来ればと思い、2023年からずっとお世話になっているユーラシア旅行社さんに相談したところ、「ベトナムはいいですよ、円安の中、同様にベトナムドンも安いからマジェスティック(1925年開業、ホーチミンのアール・デコ様式建築ホテル)にも泊まれるように組んでみましょう」とご協力いただきました。

日本から6時間で行けて、時差が2時間というのも魅力的です。ヨーロッパへの15時間近い飛行時間はやはり体力的にもお財布的にも厳しいですよね。

12月の日本は沖縄を除いては真冬で、日照時間も最も少ない陰鬱な季節。そんな時に南国ベトナムで太陽に当たり、平均年齢の若い新興国でエネルギーをもらえれば、という思いで募集をしたところ今回は総勢10名での研修旅行になりました。

当協会での本来の研修スタイルは、あまり移動することなく1〜2箇所に連泊してゆっくり滞在型スタイルなのですが、今回は5泊7日で3箇所に動きます。そう何度も訪れることもなさそうならば、思い切って北部、中部、南部と異なる顔のベトナムを垣間見てみようという好奇心溢れる欲張り根性がつい出てしまいました。さてどうなることでしょう。

研修旅行説明会はベトナム・フレンチの素敵なお店で

今日は、今年12月に予定しています「東洋のプチ・パリ 〜べトナムで愉しむフレンチ・コロニアル建築とアンティーク・マーケット〜」の海外研修説明会をユーラシア旅行社さん主催で行いました。場所は丸ビル内のレストラン「カサブランカシルク」内個室、東京駅ビューのスポットです。

11時半より30分ほどは、アペリティフをいただきながら「フレンチ・コロニアル建築」に関してのセミナー。フランス領インドシナの成り立ちと共に、ベトナムにおけるフランスの様式建築やモダニズム建築について、訪問予定地を写真で追いながらご紹介、またベトナムの陶磁器「バッチャン焼き」「ソンベ焼き」、そしてベトナムのグルメについてのお話もいたしました。

旅の満足度のバロメーターは天候と食べ物とはよく言われますが、宿泊も大切な要素。今回はすべて5星ラグジュアリーホテルで、パリのクリヨンやロンドンのクラリッジス級のホテルもベトナムだからこそ実現できるのです。なんと今や世界で「安い旅行先」として挙がっているのが、ウズベキスタン、ベトナム、そして日本だとか!

書籍『ベトナムに誕生したパリ 建築のハノイ』(文 大田省一 写真 増田彰久)などをご紹介しながら、洗練されたベトナム・フレンチのランチコースをいただきます。フランス料理のようにコース形式のサービスです。

日本でいただく、エレガンスなベトナム料理ですからどれも美味しいのですが、旅行会社さんの説明では本場ベトナムでも食事でお腹を壊したり体調不良になったりする人は極めて少ないとのこと。旅行中はつい欲張って普段以上の量を食べてしまうのに加えて、どうしても油を摂りすぎるのが旅先での注意点ですが、ベトナムのお料理は野菜が多いことで繊維質が十分含まれているのか、日本人の胃に合うのでしょうね。

今回のコースもどれも美味しく堪能しました。説明会にご参加いただいたみなさま、有難うございました。

ご興味を持たれている方、是非ご一緒いたしましょう。お問い合わせ、お申込みはこちらよりお願いいたします。

東洋のプチ・パリ 7日間 ~ベトナムで愉しむフレンチ・コロニアル建築とアンティーク・マーケット~

アンティークの聖地、リル・シュル・ラ・ソルグへ <DAY4>

今日は日曜日、フランス中で土日はアンティーク市が様々なところで開かれています。
エクサン・プロヴァンスから小一時間ほどの距離にある「ソルグ沿いの島」という意味のこのアンティーク村でも常設ショップ以外に毎週日曜日にブロカントが開催されており、今日はこの村へとやってきました。

バスを降りた瞬間、「風が…寒い…」、そう、南フランス独特のミストラルが起こり、気温は15℃でも体感温度は7℃という風の冷たさ、陽は暖かいのに風が冷たいというコントラストの中でしたが、まずはこの可愛らしい村を建築を含め一緒に見学致しました。

午前中は教会の周りにもマルシェが出ていて、ハーブや石鹸、香辛料、オリーブ、とありとあらゆる特産品名産品が出ています。ゆっくりマルシェを冷やかしたいところですが、吹きっさらしの風が若干身体に堪え、風のない入り組んだ路地を歩きながら一通り旧市街を散策したところで川沿いにあるランチのレストランへ。

今日のメニューは日本人向きな、リコッタチーズを入れたイカ墨のラビオリ(真っ黒!)にアサリ添え。アサリは添えのレベルではなくラビオリを覆い隠すようにたっぷりと。デザートはパヴロヴァ。見た目ボリューミーなのですが軽いのと美味しいのでペロリといただいてしまいました。

午後からはフリータイムでアンティーク常設市をそれぞれ周ります。小さな村の中ですから、バラバラに出かけてもどこかで仲間にバッタリ出くわし、戦利品の報告をしつつ、15時過ぎには午前中はミサで入れなかった教会へなんとなく全員が集合。イタリア・バロック色がかなり強烈なこの教会、外観は比較的あっさりなのですが内部装飾はバロック中のバロック、ベリーニ的な装飾がふんだんに施されています。

教会見学をたっぷりしてバスに戻り、エクサンプロヴァンスのホテルへ。

そして今日はアンヌ先生と一緒の最終日、フェアウェルディナー&ディプロマ授与式を兼ねて街中のレストランで夕食を頂きます。3コースディナーにワイン付で、それぞれのチョイスを楽しみました。

アンヌ先生とは今日でお別れです。名残惜しい夜のひと時を一緒に過ごし、さて明日に向けて宿を変わるためパッキングです。

2025年海外研修「プロヴァンスとリヴィエラのアンティークを巡る旅」がスタート! <DAY1>

今年の海外研修は南フランスでのアンティークを巡る旅、エクサン・プロヴァンスで開幕です。
例年ですと3月中旬〜下旬に行っていたのですが今回は月を跨いで4月初旬まで。というのも南フランスではシーズンは4月からオープンすることが多く、3月中は多くの施設がまだシーズンオフで開館していなかったりお店がお休みだったりということがあるのです。

今回も昨年、一昨年に引き続きユーラシア旅行社さんで日本発着のツアーを作っていただき、羽田空港から添乗員付きのツアーでいらっしゃる方、現地集散で現地研修だけ参加される方、研修に合わせて前乗りで現地入りした方、研修後、ツアーを離脱して滞在を延長する方、とさまざまな参加方法でみなさんエクサン・プロヴァンスに集合です。ツアー本体には常に笑顔で元気で明るいスーパー添乗員(みなさんで愛情を込めて「エリちゃん」と呼ばせていただきました)が同行しています。筆者はアンヌ先生を伴いパリよりTGVで少し前に入りましたが、羽田空港を朝出発したツアー本体組がパリでマルセイユ行きに乗り換えて、マルセイユからバスでエクサン・プロヴァンスのホテルに到着したのは深夜でした。

セザンヌホテル(この街ゆかりの画家としてあまりにも有名なセザンヌの名前はあちこちで使われています)は旧市街のすぐそばに位置、とても清潔で感じの良いホテルです。アメニティはロクシタンで、フランスにしては珍しくシャワージェルだけでなくシャンプー、コンディショナーまで備わっていました。ウェルカムドリンクもミネラルウォーターがガス入りガスなし1本ずつにコーヒーやハーブティー、そして何と日本並みにタオル地のスリッパまで。私たちの滞在は荷物の移動を避けるべくなるべく宿泊場所を変えない(今回は2箇所)ことにしており、そのために居心地の良いホテルを探すのは必須なのですが、今回のセザンヌホテルも大当たり。バスタブがないのは昨今のトレンドで(バスタブがあることでホテルとしての評価が下がるのです。エコではない、環境に優しくない、と見なされる)、現地的にはプラス評価なのですが、風呂文化の国からほぼ丸一日かけて遠路はるばるやってきた我々の湯船に浸かりたいという欲求は残念ながらしばしお預けです。

明日からの精力的な研修に備え、今夜はゆっくり休むことにいたしましょう。