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北関東への遠足 Vol.1

6月も今日でおしまい、すでに真夏のような気温の日が続いています。

今月は、本協会のメンバーの方々のお招きで、水戸&笠間と館林にそれぞれお邪魔してきましたので、その様子をレポートしたいと思います。

<水戸・笠間篇>

まずは6月3週目に訪れた水戸。東京からは特急「ひたち」や「ときわ」に乗れば1時間10~20分程度で駅に着きます。駅にお迎えにいただき、そのまま車で茨城県近代美術館へ向かい、現在開催中の「アーツ・アンド・クラフツとデザイン」展の鑑賞です。入場券購入時に「何でもよいのでお花や動物の柄のものをお持ちでしたら割引がございますよ」というので、日傘の柄やハンカチの柄までOKという寛容さ、なんと全員割引が適用されました!

ウィリアム・モリスからフランク・ロイド・ライトまでと副題のあるこの展覧会、テキスタイルに壁紙から家具工芸品、そしてジュエリーまでと多分野に渡っての作品の展示で見応えがあります。この規模の展覧会を東京で行っていたら、こんなにゆったりしたスペースでは見られないでしょうし、会期が終わりに近づくと混み合い、繊細なジュエリーや金銀細工をショーケースに顔を近づけてじーっと鑑賞することなどできません。こういうのは本当に地方の美術館の有難いところです。

常設展も含め、建物の空間構成も素晴らしい美術館でした。

その後は車で笠間に向かいます。以前、当協会の遠足で笠間日動美術館と春風萬里荘(旧北大路魯山人邸)を訪れましたが、さすがに時間がなくて訪問できなかった茨城県陶芸美術館で「ティーカップ・メリーゴーラウンド」展が開催中ということで、こちらを訪ねる…前に、お蕎麦屋さんでランチをいただきました。美味しいお蕎麦屋さんでした。

私たちはメリーゴーランド、と呼んでいますが正確にはMerry-Go-Roundなのですね。19世紀半ばから20世紀半ばまでの約100年間に焦点を当て、ティーカップやコーヒーカップが各国の名窯ごとに紹介されています。アフタヌーン・ティ文化の流行している現在、こうしたアンティークのカップをその窯の特徴や歴史と共に俯瞰していく、楽しい展覧会でした。図録はすでに完売、でもどうやらこの後巡回で東京にも来るようですので、その時に買えるかな!?

途中で学校の生徒たちが集団で入ってきてがやがやしている瞬間があったのですが、この展覧会はそもそもが「楽しく会話をしながら」鑑賞することを推奨していたのです、これも東京なら監視員がすっ飛んできて注意されそうな場面ですが、穏やか、のんびり、ゆるふわ。

登り窯も設置されています。

併設されている陶芸ショップでは、現代陶芸家の作品も販売されていました。

そして水戸と言えば、の偕楽園へお連れ頂きました。この日、東京では34℃、この水戸でも32℃という表示でしたのでこんな暑い日にお庭の散歩が果たしてできるかしらと思いきや、森林や竹林の気温の緩和効果を身をもって体験しました。全く暑くないのです!

桜やつつじの季節には人出も多いようですが、そうでない時期は人もまばら、好文亭もゆっくり見学でき、風薫る中でのティータイムは至福の時間。

今回のお招き、訪問地からお店の選定まで完璧な遠足をオーガナイズいただいたW様ご夫妻、本当に有難うございました。