日別アーカイブ: 2026年3月21日

イギリス貴族とタウンハウスのおはなし

アカデメイア「イギリスのマナーハウスと過ごし方」第3回は、青山櫻先生より「タウンハウスと社交 〜その役割と都会での生活〜」のテーマについて解説いただきました。

少しイギリス文化を齧ったことがある人ならだれでも知っている、「カントリーハウスは貴族の領地の本邸、タウンハウスはロンドンの別邸」ですが、ロンドンがなぜセカンドハウスなのか…それは、議会政治と関係があるというお話から始まります。

イギリスの爵位がいつどこから始まったのか、現在公・候・伯・子・男はそれぞれ何家くらいあるのか、そして王家との関わりや役割は何か、一代貴族と呼ばれる騎士の称号とは、と王室や貴族のヒエラルヒーについて学びます。紅茶のアール・グレイとはグレイ伯爵という意味ですが、伯爵の好んだ茶葉がそのまま品名になりましたね。

イギリスの貴族は貴族院の議員ですので、議会が開催されている間、各領地の貴族たちはロンドンに住む必要があります。その際単身赴任ではなく、奥様やお子様、使用人なども一緒に連れて来て、社交を愉しむ、というより義務として社交をします。舞踏会、観劇、お茶会、競馬…そんな社交の場で、それぞれドレスコード、マナーコードが作り上げられていくのですね。

こちらはかつてのスペンサー家のタウンハウスですが、現在はロスチャイルド家が管理をしており、週末だけ一般公開されているようです。インテリアを見るとロスチャイルド色が表れていますね。

セカンドハウスとはいえ、ロンドンのタウンハウスを庭も含めて維持していくのは大変なもので、やがてタウンハウスを共有で持ちましょうというアイデアからクラブハウスというシステムが生まれます。会員制社交クラブであり、ほとんどが男性専用のジェントルメンズ・クラブですが、中には女性も可のところや女性専用のクラブハウスもあるようです。そして、基本は泊まれる宿泊施設となっているのだとか。ホテルではなくこんなところに泊まってみるのもイギリスの貴族になった気分が味わえますね。

3回の座学講座を通して学んだイギリスの建築、その集大成として来月は実地見学会です。残念ながらイギリスに行くには遠すぎますので、旧前田侯爵邸本邸洋館を訪れたいと思います。オンライン講座・オンデマンド講座でご受講いただいたみなさまと、リアル懇親会を楽しみにしています!