日別アーカイブ: 2021年10月24日

AEAOサロン倶楽部再開は旧岩崎邸庭園見学で!

みなさんで集まって見学に出かける・・・コロナ前までは当たり前に行なっていたAEAOサロン倶楽部も今年に入り計画準備しては中止・延期が続いていましたが、10月に入り、ようやく実現できました。

今回の「旧岩崎邸庭園へ行こう!」は元々2020年12月に予定していたサロンでしたが、GO TOの反動のせいかどんどん感染者数が増えていた時期、12月でもあったので風邪を引いてもいけないし、春くらいに延期しましょう、と昨年見送っていた会のリベンジでした。

見学は予約制、館内でのガイディングは禁止ということで、あらかじめオンラインによるプレ・レクチャーを行い、あらためて現地に集合、このシステムは現地での直接のガイディングよりもいったん頭の引き出しに入るという点で効果的だったのではないかと思います。つい3時間に聞いたことが3時間後に目の前にあって、そうか、あのお話か、と記憶の引き出しをすぐ開けられますから・・・。

やはり驚くべく点は、この豪奢な洋館が「木造建築」だということです。ジョサイア・コンドルの設計ですが、施主であった岩崎久彌がアメリカに留学をしていたことで、アメリカのカントリーハウスなどに親しみを覚えていたのでしょうか。

全体はジャコビアン様式という重厚なスタイル、イギリス・ルネサンス様式に、イスラム風なモチーフなども散りばめられています。1階のベランダに、ヴィクトリア女王が「世界で最も美しいボーン・チャイナ」と評したミントン社製のタイルが敷き詰められてあったり、2階には金唐革紙と呼ばれる貴重な壁紙が貼られていたり、世界でも稀有の建築とされているのがよくわかります。

当時は洋館よりもはるかに大きかったとされる書院造の和館も、現在は大広間の一棟だけが残されていますが、洋館から直接アクセスできるように設計されています。

洋館の天井高の空間の後に和館を訪れると、なぜかほっとしてしまうのは日本人のDNAでしょうか、現に家族が暮らす部屋は和館の方に作られていたようです。

この和館の中にお茶席があり、予約はできないのですがたまたま通った時間に運良くテーブル席が1席空いていて、参加者全員でお抹茶と上生菓子で一息。

その後は別棟に建っている撞球室と呼ばれるビリヤード場を見学、スイスの山小屋風と解説にある通り、ちょっと異質な、それでいてワクワクするような木造ゴシックの建築を眺め、夕暮れまで存分に楽しめました。