アカデメイア」カテゴリーアーカイブ

新アカデメイアは『紅茶とアフタヌーン・ティにまつわる英国の歴史』

7月よりスタートしました、新アカデメイア。今期はアンティーク・スペシャリストの青山櫻先生によるシリーズで、英国の歴史を紅茶やアフタヌーン・ティからアンティークの視点で学んでいきます。

青山櫻先生は、横浜・青葉台で実店舗を構えるアンティーク・ショップのオーナー。お母様の代から継いで現在は代表ですが、若い頃から買い付けなどで英国を何度も訪れており、ショップで扱うお品も圧倒的に英国アンティークをメインとされています。

今回のお話は、「お茶」が発酵の過程で緑茶から紅茶まで変わっていくこと、その「お茶」がヨーロッパに伝わった二つの潮流、お茶で重要なクイーン・アン女王、キャサリン・オブ・ブラガンザ王妃などの逸話、そしてお茶のためのモート・スプーン、ティー・キャディ・ボックス、シュガー・ニッパー、シュガー・シフターなどを、実際にお店にあるものも見せていただきながらご紹介いただきました。

かつてはハンドルのつかないティーボールとソーサー、実は同じ容量であり、ソーサーでお茶を飲んでいたという様子を描いた版画などを見ながら、実際にデモンストレーションで水を入れてみると…ソーサーにちゃんと入る量なのですね!

来月はコーヒーVS紅茶、青山先生の苦手なコーヒーも登場します!

本アカデメイア、オンデマンドにも対応していますので、ご興味ある方は是非お問い合わせください。

オークション下見会へ!

今日は、今季のアカデメイア「アンティーク鑑定士のエキスパートになる!」の実地講座で、オークションの下見見学会を行いました。4~5月はサザビーズやクリスティーズのオークションの出品物についてのdescriptionを紐解いていくオンライン講座でしたが、6月は実際のオークション出品物を目の前で手に取って見ていきます。平日の昼間にもかかわらず、今回は富山、長野、茨城からも参加者が集結、まずはお昼前のカフェにてサンドイッチなどをつまみながらのミニレクチャーです。

オークションの成り立ち、歴史、世界の三大オークション、日本における伝統的なオークション、日本の公開オークションシステム、ちょっと特殊なオークション用語などについて一通り学び、そして今回のオークション出品物について、記載の用語の意味なども理解して、いよいよオークション下見会会場へ向かいます。

今回は日本における売上ベースで最大シェアを保つ毎日オークションの西洋装飾美術の下見会にお邪魔させていただきます。年に数回開催される同社の西洋装飾美術オークション、毎回数百点もの出品物が並び、その規模も最大ながら分野も多岐に及んでいます。大物は家具、シャンデリア、ランプ、ステンドグラス、オルゴール、絨毯、もちろん陶磁器、銀器、ガラス類も普段ではなかなかお目にかかれないものが展示、下見会の目的は作品のコンディション・チェックですので特別に記載がある品以外は基本触ってみることができます。またオークション会社のスタッフさんも会場内にいらっしゃるので、詳しく知りたい出品物については更なる情報を得ることもできます。差支えのない範囲で色々教えてくださいます。

成り行き以外の出品物には予想落札価格が出ていますので、これもある指標になります。同じようなものなのに、なぜこれは安めの評価なんだろう、と思ってよくよく見るとキズがあったり、人気のないモチーフだったり、数が出回っているものだったり…マーケットですから必ず値段には理由がある、そう思ってみていくのも興味深いです。

このミュージックチェア、マーケトリー部分に音楽のモチーフはないし、楽器を演奏する椅子にしてはどうかなあ、と思って尋ねたところ、これは座面の中がオルゴールになっていて、人が座るとその重みで音楽が鳴る仕掛けのものだそうです。初めて見せていただきました。

他にも日本ではあまりお目にかかることのないアール・ヌーヴォー期の作家のパート・ド・ヴェールの作品、北欧アーティストの家具など、勉強も兼ねてたっぷり鑑賞させていただきました。

今回オークションにトライしてみようかな、という方は早速受付で手続きをされ、またネットでも出来ますので翌日のLIVE BIDで挑戦しようという方など、みなさんさまざまな思いが交錯した、楽しいひとときでした。

7月より新アカデメイアがスタートします。

「紅茶とアフタヌーン・ティーにまつわる英国の歴史とアンティーク」、6月15日よりお申込み開始です。こちらもよろしくお願いいたします。

クリスティーズ・オークションを読み解く!

今月のアカデメイアは先月のサザビーズに続き、クリスティーズ。どちらも世界的に知られている二大オークションハウスですが、クリスティーズは元々美術商が創立した会社、18世紀から一貫して美術品の貿易の中心であり続けたハウスです。

昨年の11月にNYのクリスティーズのオークションでルネ・マグリットの《光の帝国》(1954)が約188億円で落札され、シュルレアリスム作品としてレコードを更新したことでも話題になりました。

ルネ・マグリット『光の帝国』© Christie’s

今回は2025年3月~4月にかけて行われたクリスティーズNYのオンライン・オークションの出品物と、2024年11月にパリで行われたクリスティーズ・パリのライブ・オークションの出品物の中から、家具、銀器、陶磁器など5点を見ながら、それぞれの作品の知識、装飾の表現方法、記載方法などを学んでいきました。

© Christie’s

さて、次回はいよいよ実地見学、オークション下見会を回りながら実際の作品を見ていきます。どんなものが出ているのか、楽しみですね!

新アカデメイアがスタート!

本協会主催のアンティーク講座・アカデメイア、4月より新しいシリーズがスタートしました。テーマは『「アンティーク鑑定」のエキスパートになる!』、本協会代表が進行役を務めています。

第1回は、サザビーズ・オークション。世界最古の近代オークション・カンパニーでその名も有名ですが、元々は書籍の競売を行ったのが発端、美術オークションに力を入れ出したのは20世紀も中ごろに入ってからのことでした。現在ではインターネットによるオンライン・オークションもさかんで、オークション・カンパニーとして世界で最初にオンライン・オークションを手掛けた会社でもあります。

今回は今年3月に行われた « Design Including Art Glass by Louis Comfort Tiffany from The Doros Collection »に出品されている作品の中から数点について、そのdescriptionやcondition reportなどを読み解いていきました。

@ Sotheby’s

ティファニーのファヴリル・ガラス、ガレの陶磁器、ギマールのメトロのデザインのパーツ、そしてフィン・ユールの椅子について取り上げ、アール・ヌーヴォー期からミッド・センチュリーまでの装飾工芸の世界をおさらいも兼ね、オークション特有の用語や状態を表す際にどのような表現をするのか、そして現代のニーズとして鑑定士の評価額と落札結果からどんなことが言えるのか、そんなオークションにまつわることをみなさんで語り合いました。

@ Sotheby’s

来月はクリスティーズのオークションを行います。見逃し配信もありますので、ご興味のある方は是非今からでもお申込みください。「アンティーク検定試験」1級の対策としても有効です!

アカデメイア、今期シリーズ「マンガでわかる西洋絵画の見かた 聖書編」いよいよ最終回!

15回にわたって1冊の本を専門家に解説してもらいながら読み解いていく読書会、ようやく最終回を迎えました。西洋絵画の中でも、見る際に背景がわかっていないとなかなか理解できない宗教画でどうも日本人としては苦手な分野なのですが、おかげさまで画家の描くテーマの内容に少しだけ近づけた気がします。

最終回は、今更ですが「キリスト像」、聖書にイエスの容姿の記述はないのですが、それを歴代の画家たちはどのように描いてきたのかの作例を見せていただきます。ところで数年前に話題になった、レオナルドの作品とされる「サルヴァトール・ムンディ」、これを今後どこかで見られる日は来るのでしょうか。

そして、見ていて一番ほっこりする「聖母子」。実は聖母マリアがテーマとして描かれるようになったのは中世の後期から。授乳の聖母、花園の聖母といったテーマが有名ですね。

その他「聖家族」「聖会話」「三位一体」「ピエタ」など、いくつかの有名なテーマについての作品も見ていきます。「無原罪の御宿り」に関連して、不思議のメダイ(奇跡のメダイ)の図像に関しても、どのような言葉が刻まれているのか、その背景などについてあらためて学びました。

〆は「天国」と「地獄」。ヒエロニスム・ボスの2作品を比べてみると、地獄もワンダーランドとして楽しそうですが、やはり清々しい天国へ行きたいものですね!

受講者さんのお一人より、このようなメッセージをいただきました。

❝長い道のりを、お疲れ様でございました。漠然としていたキリスト教というものが、かなり具体的に理解できるようなってきたような気がします。これからも絵画や本や映画の中に発見して、楽しめることと思います。ありがとうございました。(A.O.様)❞

中山久美子先生、長い長い15回コースの解説、本当にありがとうございました。