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春の国内研修旅行は工芸の街、金沢にて DAY2

まずは朝食でスタートなのですが、前日にフロントで確かめたところ、団体のお泊りもあって朝7時~8時半は混み合う、とのこと。朝食会場は6時半から開いているということで、各自適当に入りましょうとしたところ、6時半過ぎには多くの方がすでに朝食ルームへ。金澤焼きそばや金沢の郷土料理もたくさんありました。ここで初めて「ああインバウンドの方もそれなりに居るんだな」と思ったほどで、金沢の街では京都や浅草のような外国人の団体ぞろぞろ観光客は見かけず2~3人の個人旅行で、しかもお行儀のよい方ばかりだった気がします。

朝食を早めにしたのは混み合う以外にもう1つ、朝9時からオープンしている九谷焼の食器店がホテルからすぐの長者武家屋敷跡界隈にあることがわかり、元々予定していた金沢21世紀美術館のオープン前に急遽行っちゃおう、ということにしました。希望者を募ったところ全員参加となり、みなさんで。9時前に到着したところ既にオープンしていて、創業200年の窯元・鏑木商舗さんから色々説明もいただきました。また本漆を用いたアクセサリー屋さんなどにもついふらふら~っと。個人旅行はこういう出会いが楽しいのですよね。そして普段から物の良し悪しの分かる方々だけに買い物時の決断は早いのです。

昨日の予報では今日は雨がぱらつくという話でしたが、なんと晴天に変わりしかも夏日の25℃になるとか。ちなみに東京は荒天で体感温度13度で冬に逆戻りしているようです。

ホテルに戻りチェックアウト、ホテルから宅配で荷物も送れますし預かってももらえますので、各自それぞれ手続きをした後、徒歩で金沢21世紀美術館へ。現代アートの美術館としてすっかりこの街に定着しています。今回はコレクション展を鑑賞。あの有名なスイミング・プールの地下からの鑑賞は予約制でなんと170分待ちでしたので諦めましたが、地上から地下の鑑賞者を見ることはでき、お互いに手を振り合ったりしました。

有名なタレルの部屋も鑑賞できました。このお天気、最高の鑑賞日よりでした。

ちなみに2024年1月1日に発生した能登半島地震で天井ガラス板が一部落下するなどの被害があり、その大規模改修のため2027年5月から長期休館するようです。

金沢21世紀美術館からバスに乗って、次なる目的地・ひがし茶屋街へ。美しい出格子と石畳が続く古い街並みのエリアで、国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されています。

ここには着物を着たコスプレ外国人観光客もいたりして、江戸時代の街並みに加えて和菓子や伝統工芸品のお店が立ち並び、日中は車両通行禁止なので散策が楽しめます。きんつばを買ったり、加賀くるみを買ったり、金箔の入った酒器を買ったり、とあちこち寄っているとあっという間に1時間が経過。今日のランチはすぐお隣の主計町茶屋街のエリアにありますので、そちらへ移動。

前日は和食が続いたので、今日のお昼はスペイン料理屋さんでいただきます。シェフのランチコースのお魚、お肉、パエリア料理と好きなものをみなさん選び、オプションの加賀棒茶チーズバスクケーキも付けて、カジュアル・コース料理をいただきました。お店の入り口ではスペイン産のチーズやワイン、オリーブなども販売しています。

東京での忙しいランチタイムに慣れていると、金沢はスペースも時間もゆったりしていて、それでいて食材は新鮮でどれも美味しく、すっかり金沢の虜になってしまいました。

ランチ後は、一足早い新幹線で帰る方や荷物をホテルに取りに戻る方と、ひがし茶屋街にある安江金箔工芸館に寄る方に分かれての行動。先発組は先に近江町市場へ、後発組は金箔工芸館で金箔の作り方や作品を鑑賞した後、近江町市場へ。その町の胃袋である市場を眺めるのは料理をする人もしない人も楽しいものですよね。

最後に金沢駅でお土産や夕食の某寿司などをたっぷり買い込んで、新幹線で帰途に着きました。北陸新幹線かがやきは富山から大宮間が行きも帰りもほぼ満席、それでもこうして直通で東京から行けるのですから、ずいぶんと近くなりましたね。「また行こう」「今度はもう土地勘も身に着いたので人を案内できそう」とみなさんそれぞれの金沢の旅を楽しんだようです。ご参加のみなさま、お疲れ様でした。次は秋にどこに行きましょうか!?


春の国内研修旅行は工芸の街、金沢にて DAY1

5月29日・30日と金沢にて国内研修旅行を実施いたしました。昨年の名古屋、神戸に続き今回は金沢の地を選びました。選定の決め手になったのは、1)東京から新幹線で直通で行ける、2)2020年に国立工芸館が東京・北の丸公園から金沢市に移転し開館、その建物も含め興味関心、3)金沢は伝統的に焼き物、漆、金箔などの工芸の街であり、西洋装飾にも影響を与えた、4)観光地が市街に固まっており、街歩きをしやすい、公共交通機関で主だった観光地に行ける、5)食べ物が美味しい、などでしょうか。

今回も前回・前々回同様現地集散です。金沢駅に正午に集合。これに合わせて東京から新幹線で来た方、朝一番の新幹線で早めに到着して金沢を一早く満喫した方などさまざまですが、まずは旅行で大事なお天気は日照りもなく寒くもなく雨でもない、絶好の旅行日和で何より。

朝活組も全員が正午に金沢駅に集合、まずは駅から路線バスに乗り香林坊で下車、宿泊ホテルへ荷物を預けに行きます。今回も4星ホテルで広めのお部屋をシングルユーズで手配。香林坊の中心にある老舗のクラシックホテルですので安心です。荷物を預けた後ランチタイムまで少し時間があったので、せせらぎ通りや長者武家屋敷跡界隈を散策、ほどよく古い街並みを散策した後、『金澤玉寿司』にてランチをいただきます。

普段は西洋アンティークに興味のある方々の集まりですのでフレンチなどを入れることが多いのですが、金沢と言えばお魚でしょう、という訳でお寿司は外せないですよね。到着するとすぐにコースで出していただき、少し運動した後なのもあって、みなさんペロッと完食、お魚はもちろん、シャリまで美味しい。多くの方がイカだと思って食したお寿司は実は水蛸だったり、ネタも北陸ならではでしょうか、新鮮なお魚たちでした。

あっという間にお寿司のコースを平らげ、第一の目的である国立工芸館へ。特に予約はしていないので、途中でしいのき迎賓館に寄ったりお店を冷かしたりしながら、国立工芸館へ。2020年に開館したばかりですのでところどころで案内がなかったりして途中で迷いましたが、中村記念美術館(お茶道具の素晴らしい美術館です)のスタッフの方が丁寧に教えてくださり、「美術の小径」を上っていったところに威風堂々とありました。

移転開館5周年記念の『花と暮らす展』を鑑賞、お花をテーマにしたガラスや陶磁器、漆などが展示されており、どれもさすが国立工芸館が所蔵するものばかりの銘品でした。

少し歩き疲れたので、目の前の兼六園に入る前にお茶でもしましょう、と入ったのは金沢21世紀美術館前にある『金沢20世紀カフェ』という昭和レトロな喫茶店。ご高齢のマダムがお一人で切り盛りしている風ですが、特に込み合ってもなくゆったりした空間、こういうのが落ち着くのよねということで、これまたみなさんレトロなコーヒーフロートやソーダフロートを注文。ものすごい量で出していただきました。

リフレッシュした後は目の前の兼六園へ。加賀藩主前田家の庭だったところで、日本三名園の一つですから金沢に来てここを訪れたことのない人はいないでしょう、既に来た事がある方も初めての方も、訪れる季節によって移り変わりのするこの広大な庭を存分に愉しみました。

その後ホテルへ徒歩で戻ってチェックイン。夕食の時間までは休憩タイムです。お部屋が広く、また展望もありましたので癒されます。

夜はホテルから近くの評判のお店、『のど黒めし本舗いたる』へ。正確にはのど黒めしはお昼の時間帯しか営業しておらず、夜は『酒と人情料理いたる』で頂くのですが、控え目なコース料理を頼んでいたところ、食べきれない量のコースが!そしてどれも唸るような美味しさです。半個室のようなところで、わいわい騒ぎながら金沢のお料理、十分堪能させていただきました。

ホテルから4分のお店ですが、腹ごなしに少し片町から木倉町を歩きながら遠回りをしてホテルへ帰ってきました。みなさん15000歩くらい歩きましたね。それでは明日に備えてゆっくり休みましょう。海外と違ってバスタブもあり、アメニティも充実しているので手ぶらで泊まれるこの気楽さは国内旅行の醍醐味です。


神戸での国内研修旅行・2日目

2日目の朝、ホテルでの朝食は各自自由に。老舗の京料理『たん熊 北店』の和定食と、なんと11月18日にリニューアルされたばかりという豪華な朝食ビュッフェ、迷いますね。ランチがフレンチのコースなので、和定食を選んだ人が多かったようです。

2日目の朝活(自由参加)は、ホテルからすぐの場所にある竹中大工道具館。誰もが知っている竹中工務店ですが、大工道具の博物館というのは日本で唯一だそうで、伝統のものづくりが見直されている今、きっと面白いに違いない、とオープンと同時に駆け付けました。まずは建物の木の香りにほっこり、ゆったりした館内は木と大工道具の展示が続き、特に知識がなくても楽しめます。常設展以外に開館40周年記念企画展の「日光の彩色と金工」展が開催されていました。

ホテルに戻ってチェックアウト後は、歩いて北野異人館街へ。お天気もポカポカな上に坂もあって、汗がかけるほど。数ある館の中で、コロニアル様式の英国館、そして装飾性の高い(過剰な?)美術品を展示しているというプラトン装飾美術館(イタリア館)の2館を訪問。英国館にはシャーロック・ホームズの部屋も再現されていました。プラトン装飾美術館にはワインカーブや様式庭園にプールまで。

この北野異人館の風物詩ともなっている風見鶏の館 は耐震改装工事中で内部には入れませんでしたが、外観を見ることはできました。

ランチはこの界隈に佇む、花と緑に囲まれた一軒家レストラン「パラディ・北野」さんでのフレンチ・コース料理を。元スイスの貿易商社社長の居宅がそのままレストランに改装されたということで、建物は天井の高い贅沢な造りでした。お料理も新鮮な野菜をたっぷり使った前菜のテリーヌ、淡路島直送の玉葱のポタージュスープ、メイン(鯛のパイ包み焼き、または牛ホホ肉の赤ワインソース煮込み)、デザートと量もたっぷり。

食べたら消化!と、最後の目的地は神戸布引ハーブ園、約10分のロープウェイで頂上まで。クリスマス・マーケット「古城のクリスマス2024」が開催されているというのでこの時期は特別料金でしたが、ハーブ園の山頂から心地よい風に吹かれながら山々と神戸の街並みを一望、また香りの資料館でなども楽しめました。

日が暮れたらイルミネーションが点灯し幻想的な「古城のクリスマス」の雰囲気になるのでしょうが、そこまで待つのは諦めて、早めにロープウェイで麓まで降り、そしてホテルで預け荷物をピックアップ。ここで解散とし、そのまま新神戸から山陽新幹線で戻る方、大阪へ出る方などに分かれて終了となりました。

2日間、たっぷり食べ、歩き、笑い、そして学び、と参加者一同仲良く楽しく過ごした研修旅行でした。ご参加いただいたみなさま、お疲れ様でした。


神戸での国内研修旅行・1日目

11月のAEAOサロンの一環として、1泊2日にて国内研修旅行で神戸へ行きました。7月の名古屋に続き、国内研修第2弾です。

みなさんでまずは山陽新幹線の新神戸駅へ集合、今年は新幹線も災害や事故で急に運休したり休業したりという事が何度かありましたが、日頃の行いが良いのか(!)運行に問題はなく、また東京の朝は冷たい雨模様だったというのに神戸は2日間とも晴天でポカポカ。旅は天気と食事で決まると言いますが、お天気も最高でした。歩くと汗だくになるくらいな陽気です。

駅に直結しているANAクラウンホテルが今回の宿泊地、利便性もさることながら神戸の街や港が見渡せる展望階に部屋を取りました。まだチェックインはできないので荷物を預けて、神戸の中心・三宮へ地下鉄で移動します。

先週までは兵庫県知事選でにぎわっていたこの駅周辺もこの日は平常でのんびり、常に人口密集な上にインバウンド客が大型スーツケースを持って右往左往している東京のような光景はあまり見られず、どことなくのんびりした雰囲気を感じました。

目を付けていたランチのレストランを探し、順番待ち。「並ぶところは美味しい」の定説通りで次々と人が名前を書いて並びます。私たちはグループだったのでなかなか席が空かなかったのですが、ほどなくして着席、評判通りの美味しい定食にありつけました。すべて地元の食材を使ったものばかりで、待った甲斐もありました。

ランチ後は今回のハイライト見学地であるヨドコウ迎賓館を訪ねるべく、阪急電車に。映画「阪急電車 片道15分の奇跡」の話などをしながら乗り込んだ車両は1910年の開業時からのマルーンカラー(茶色系統)のレトロバージョン、グッドデザイン賞を受賞しているのですね。

芦屋川から歩いて最後は坂を上った丘陵地にそびえたつヨドコウ迎賓館。言わずと知れた巨匠フランク・ロイド・ライトの設計です。7月の名古屋研修では明治村で旧帝国ホテルを見学しましたので、行かれた方は記憶も新しいでしょう。帝国ホテルと同じ大谷石に幾何学的な彫刻、木組み装飾や飾り銅板などライトの特徴が随所に見られます。屋上のバルコニーから陽の光を浴びて眺める大阪湾までの贅沢な展望に、一同「ああ、癒される~」と笑顔に。

見学後はぶらぶら芦屋川沿いを歩きながら、また同じ阪急電車で三宮へ戻り、神戸の中華街・南京町へ。横浜中華街をコンパクトにした感じですが、やはり活気づいていますね。有名どころの『老祥記』には長蛇の列、ここは常時すごいのだそうです。

連日少子高齢化の弊害ばかり聞かされて若干うんざりな中、この南京町には中高生や若い人たちがたくさんいて、食べ歩きに興じる笑顔を見ていると不思議な生命力を感じます。

とはいえ食べ歩く元気のない我々は(ヨドコウ迎賓館でたっぷり歩いたのです!)、中国茶のカフェにてしばし休憩。世界で有名な中国茶専門店『天福茗茶』 の日本1号店なのです。かつて上海に駐在していたメンバーから中国茶のお話などを聞きながらゆっくりお茶で体力を回復し、すぐ隣の旧居留地エリアを散策。大丸神戸店、神戸市立博物館、十五番館など名だたる建築にイルミネーションが点灯した街路を歩いていると、阪神・淡路大震災後の復興にどれだけ市民の方々の努力があったのかをひしひしと感じます。

夕食はこの居留地で評判と雰囲気のよいBar & Bistro 64 というお店を18時半に予約していたのですが、予定が順調すぎて早めに入れるかお伺いしたところ快諾いただき、早めのディナーに。一品料理を何皿か取ってみなさんでシェアしたのですが、どれもこれも美味しくて写真を撮り忘れるほど。最後の〆のわさびパスタなど絶品でした。

ディナー後は、今年春にリニューアルオープンしたという神戸ポートタワーへ。歩くと若干距離があるのですが、ちょうど良い交通機関もなく腹ごなしに散歩を兼ねて歩くことに。途中で合ってるかしら?と迷っていたらすぐに通行人が駆け寄って教えてくれたりして、本当に親切な街です!

時間予約制で20時の回を取っていましたが、15分前から入れるということでこちらも早めに入場、予約QRコードをかざして、という例のシステムに四苦八苦しながらも展望台へ上がって眺める神戸の街と海の夜景、夜でも寒くなく風もなく、穏やかな空気の中を十分楽しみました。

神戸ポートタワーからホテルへは最寄り駅から地下鉄を乗り継ぎ、21時前にはホテルへ到着し、チェックイン。お部屋は28階で、窓からの眺めは山側も海側もあって、旅情たっぷりです。みなさん今日は18000歩くらい歩いたと思います。夜は各自お部屋でゆっくりくつろぎました。