遠足」カテゴリーアーカイブ

神戸での国内研修旅行・1日目

11月のAEAOサロンの一環として、1泊2日にて国内研修旅行で神戸へ行きました。7月の名古屋に続き、国内研修第2弾です。

みなさんでまずは山陽新幹線の新神戸駅へ集合、今年は新幹線も災害や事故で急に運休したり休業したりという事が何度かありましたが、日頃の行いが良いのか(!)運行に問題はなく、また東京の朝は冷たい雨模様だったというのに神戸は2日間とも晴天でポカポカ。旅は天気と食事で決まると言いますが、お天気も最高でした。歩くと汗だくになるくらいな陽気です。

駅に直結しているANAクラウンホテルが今回の宿泊地、利便性もさることながら神戸の街や港が見渡せる展望階に部屋を取りました。まだチェックインはできないので荷物を預けて、神戸の中心・三宮へ地下鉄で移動します。

先週までは兵庫県知事選でにぎわっていたこの駅周辺もこの日は平常でのんびり、常に人口密集な上にインバウンド客が大型スーツケースを持って右往左往している東京のような光景はあまり見られず、どことなくのんびりした雰囲気を感じました。

目を付けていたランチのレストランを探し、順番待ち。「並ぶところは美味しい」の定説通りで次々と人が名前を書いて並びます。私たちはグループだったのでなかなか席が空かなかったのですが、ほどなくして着席、評判通りの美味しい定食にありつけました。すべて地元の食材を使ったものばかりで、待った甲斐もありました。

ランチ後は今回のハイライト見学地であるヨドコウ迎賓館を訪ねるべく、阪急電車に。映画「阪急電車 片道15分の奇跡」の話などをしながら乗り込んだ車両は1910年の開業時からのマルーンカラー(茶色系統)のレトロバージョン、グッドデザイン賞を受賞しているのですね。

芦屋川から歩いて最後は坂を上った丘陵地にそびえたつヨドコウ迎賓館。言わずと知れた巨匠フランク・ロイド・ライトの設計です。7月の名古屋研修では明治村で旧帝国ホテルを見学しましたので、行かれた方は記憶も新しいでしょう。帝国ホテルと同じ大谷石に幾何学的な彫刻、木組み装飾や飾り銅板などライトの特徴が随所に見られます。屋上のバルコニーから陽の光を浴びて眺める大阪湾までの贅沢な展望に、一同「ああ、癒される~」と笑顔に。

見学後はぶらぶら芦屋川沿いを歩きながら、また同じ阪急電車で三宮へ戻り、神戸の中華街・南京町へ。横浜中華街をコンパクトにした感じですが、やはり活気づいていますね。有名どころの『老祥記』には長蛇の列、ここは常時すごいのだそうです。

連日少子高齢化の弊害ばかり聞かされて若干うんざりな中、この南京町には中高生や若い人たちがたくさんいて、食べ歩きに興じる笑顔を見ていると不思議な生命力を感じます。

とはいえ食べ歩く元気のない我々は(ヨドコウ迎賓館でたっぷり歩いたのです!)、中国茶のカフェにてしばし休憩。世界で有名な中国茶専門店『天福茗茶』 の日本1号店なのです。かつて上海に駐在していたメンバーから中国茶のお話などを聞きながらゆっくりお茶で体力を回復し、すぐ隣の旧居留地エリアを散策。大丸神戸店、神戸市立博物館、十五番館など名だたる建築にイルミネーションが点灯した街路を歩いていると、阪神・淡路大震災後の復興にどれだけ市民の方々の努力があったのかをひしひしと感じます。

夕食はこの居留地で評判と雰囲気のよいBar & Bistro 64 というお店を18時半に予約していたのですが、予定が順調すぎて早めに入れるかお伺いしたところ快諾いただき、早めのディナーに。一品料理を何皿か取ってみなさんでシェアしたのですが、どれもこれも美味しくて写真を撮り忘れるほど。最後の〆のわさびパスタなど絶品でした。

ディナー後は、今年春にリニューアルオープンしたという神戸ポートタワーへ。歩くと若干距離があるのですが、ちょうど良い交通機関もなく腹ごなしに散歩を兼ねて歩くことに。途中で合ってるかしら?と迷っていたらすぐに通行人が駆け寄って教えてくれたりして、本当に親切な街です!

時間予約制で20時の回を取っていましたが、15分前から入れるということでこちらも早めに入場、予約QRコードをかざして、という例のシステムに四苦八苦しながらも展望台へ上がって眺める神戸の街と海の夜景、夜でも寒くなく風もなく、穏やかな空気の中を十分楽しみました。

神戸ポートタワーからホテルへは最寄り駅から地下鉄を乗り継ぎ、21時前にはホテルへ到着し、チェックイン。お部屋は28階で、窓からの眺めは山側も海側もあって、旅情たっぷりです。みなさん今日は18000歩くらい歩いたと思います。夜は各自お部屋でゆっくりくつろぎました。

辻清明の茶会

猛暑真っ最中の8月の最初の日曜日、協会の非公式活動ですが有志を募って辻清明の茶会へ参加させていただきました。当協会のアンティーク検定総監修者である岡部昌幸先生が名誉教授をされている帝京大学の茶道部が、年に数回この辻清明の茶室で茶会を開催しており、今回私たちにもお声をかけていただいたのです。何の作法も心得ない入門者の上に「畳に座れない」ミドル&シニア世代なのですが、やはり銘品でお茶がいただけるというので、メンバーの中で車を出していただき日曜日のお出かけとなりました。

場所は多摩の連光寺の近く、高台にあるせいかそれまで汗を拭き拭きだったのが、近づくにつれ涼しい風が出てきて、不思議と汗が引いてしまいました。

この日は何部かに分けての茶会席が進行しているのですが、私たちは到着後、まずは辻清明の御子息の方に登り窯を案内していただきました。辻清明が亡くなられてからは火入れをしていないということで、神々しさが辺り一帯に漂っています。工芸の伝達は家族よりも弟子と言いますが、御子息から生前のご様子や、土を探してくる苦労話、この登り窯の使用についてのエピソードなど色々と興味深いお話を聴くことができました。

西洋の陶磁器のカテゴリーとは若干異なりますが、この焼き締めというのはストーンウェア(炻器)のことですので、通常釉薬は使いません。それではただの土を成型して粘土にして窯に入れれば無地の作品が出来上がるかといえば全くそうではなく、登り窯のどの位置に置くかで煙の方向や火の温度によってどういう景色が表面に表れるのか、そういったことをすべて頭の中で計算して焼くのだそうです。温度管理は勘によって行われるのだそうで、熟練の技なのでしょう。この窯では80時間ほどかけて焼成し、同じ時間をかけて冷却していたようです。

そんなお話を伺った後、茶道部の学生さんから「茶会の準備ができました」と茶室へ案内されます。独立したお茶室で、靴を脱いで、躙口から上がります。頭をぶつけそうになり、とても優雅な姿勢とは言えないまま全員上がったところで、茶会スタート。宝来屋さんのお菓子と芳翠園のお抹茶、そして今回は水指も茶碗も菓子器もすべてクリスタルガラスでした。辻清明のクリスタルガラスも初めて拝見しました。夏の強い日差しが、この茶室でのガラスの影にゆらゆら輝きます。

軸は岡部先生の所蔵品、小早川清の『ひなげし』で、この作品についての解説を茶道部の方に頂いた後、みなさんでちょっとした談義を。日本画家でもフランス印象派を知らない訳はなく、どことなくそんな描写が見られるところなど、美術館では監視員に怒られるような距離で鑑賞できるのも醍醐味ですね。

茶会席の後は、母屋で作陶時のお道具を見せていただいたり、ご家族の方々や他のご参加者の方々と懇親をしたりして、なんだか時代が止まったかのような不思議な時空間に身を置いたひと時でした。

竹久夢二学会のバス・ツアーに参加して

当協会の監修者・岡部昌幸先生が理事を務めている竹久夢二学会のバスツアーに有志の方々と参加しました。

朝8時出発、なんとバスは「竹久夢二生誕130年記念号」!こんなバスがあるのですね、バス内にも夢二の作品が飾られている、テンションの上がるバス内にて岡部先生のレクチャーを受けながら東京から高崎へ向かいます。

高崎市美術館で開催中の「竹久夢二のすべて」展を見学、また旧井上邸の外観も見学できました。

展覧会見学後は伊香保へ向かいます。まずは水沢うどんを食べに清水屋さんへ。もちもちのうどんの美味しさに舞い始めた雪景色の風情も趣があります。

そして竹久夢二伊香保記念館へ。館内でご説明をいただいた後、大正ロマンの館、夢二黒船館を短い時間でざっと見学。夢二の作品はもちろんですが、この館にはアンティーク好きにはたまらない家具調度品、装飾工芸品が満載です。

もう少し時間がほしかったところですが後ろ髪を引かれる思いで記念館を後にし、夢二のアトリエやアート・イン・レジデンスの建物に近づいたころには一面雪景色に!それでも束の間の晴れ間に屋上に出て榛名山が鑑賞できました。