アンティーク検定講習2級・前半の部

 1/27-1/28の2日間にわたって、アンティーク検定講習2級が行われました。2級は、12単位24時間の集中講習が4日間で行われ、すべての講座を出席することで、修了証が授与されます。初回の講習にもかかわらず、福岡や大阪から泊まりで参加の受講生もあり、大変画期のある講習会となりました。
 

 2級の講習会に参加するには、アンティーク検定の3級をすでに取得していることが必須条件です。したがって、全くの入門者ではなく、一通りの基礎知識があることが前提となります。
 

 初日・午前は、まず装飾美術の独特な用語をおさらいしました。3級ではバロックやロココ、ネオクラシックといった大雑把な様式を知って入ればよいのですが、2級では、ブール、ビザール、ロカイユ、カルトゥーシュ、フェストーン、アンピール、エクレクティシズム・・・知らない人なら舌を噛みそうな用語がたくさん出てきます。
 

 そして、「紙モノ」と言われる、版画や写真に関しても、知識を深めます。紙の修復家の講師の解説で、写真と写真製版の違い、ヴィンテージプリントを見るときのチェックポイント、版画の種類や歴史を早足で学びます。
 
 

 

 午後は、ケーキ&お茶と共にガラスと香水瓶に関するレクチャーを行なった後、松濤美術館にて開催中の「ラリックの香水瓶」展を見学。会期の最終日に近づいているだけあって、多くの見学者で賑わっていました。
 

 2日目は、朝から夕方まで、ぶっ通しでの講座です。銀器に関するレクチャーの後は、装飾美術や美術品のマーケットの動向について、現実にアートマーケットで仕事をしている講師より、楽しい業界話や裏話をご披露いただきました。
 
 
 
 みなさんでのランチ時には、赤ワインで気分をほぐしていた受講生も!?
 

 午後は、西洋美術史の通史を初期ルネサンスから19世紀末まで、実に400年分の西洋美術を一気に解説いただき、講師も受講生もヘロヘロになりながらも何とか終えることができました。美術史の流れを知ることは、西洋装飾美術・アンティークを学ぶ上で不可欠ですが、なかなか通史を一度に学ぶ機会はないものです。世に書物はあふれているものの、噛み砕いてわかりやすく解説してくれる人がいるといないとでは、理解度も大違い、そんな世界を4時間たっぷり堪能しました。
 
 
 
 遠方からの参加者を含む受講生のみなさま、講師の先生方、お疲れ様でした。後半は3週間後の週末に行われます。