第3回アンティーク検定・お役立ちブログ3

 第2回アンティーク検定の3級に出た問題です。
 

 「ヨーロッパの工芸界では、チャイナといえば磁器、ジャパンといえば陶器のことである」
 

 ◯X式で答える問題です。
 

 もちろん、答えは、X。
 

 チャイナといえば磁器、は正しいのですが、ジャパンといえば陶器、ではなく、漆です。
 

 第1回、第2回アンティーク検定2級の英語の問題にもありましたが、Japanningという言葉の説明、これは漆という言葉が入っていれば、正解です。受験者の中には、いわゆる19世紀後半にヨーロッパで起こった、「ジャポニスム」と間違いした説明の解答が見られました。
 

 チャイナと言えば、磁器。これは、ヨーロッパでは長い事、磁器製法が解明されずに磁器を作る事ができず、中国から輸入された磁器に頼っていた期間が長かったため、チャイナ=磁器、だったのです。
 

 ボーン・チャイナについて。
 ティーカップの裏に、BONE CHINAなどと入っているものがあります。
 

ボーン・チャイナのチョコレートカップ(19世紀前半)

ボーン・チャイナのチョコレートカップ(19世紀前半)


 

 ヨーロッパの人でも、陶磁器のことに詳しくない人などは、「なんだ、これは made in China か」なんて言う人もいますが、とんでもない。BONE CHINAというのは、イギリス独特の、骨灰磁器のこと。BORN CHINA(中国で生まれた)ではありません!
 

 骨灰磁器?一般の磁器と何が違うの?イギリスだけにしかないの?
さあ、調べてみてください。
 

*10/30(金)の、よみうりカルチャー恵比寿センターでの対策講座の授業は、このボーン・チャイナについてのお話です。更に詳しいお話に迫ります。(途中入校可)