2019年秋・公式海外研修がスタート

2019年秋・公式海外研修がスタートしました。

当協会の研修は毎回テーマが定められ、そのテーマを深めるための集中研修となり、「短期留学」の形式を帯びています。講師も解説者もすべて現地の専門家をつけており、美術館鑑賞であってもいわゆる一般の旅行ガイドの解説とは意を異にします。そのため全く基礎知識がないまま参加するとついていけないのではないか、と心配される方もいらっしゃいますが、初日の講義では基礎から通訳付きで概要を学ぶことで、どなたでも参加することは可能です。

唯一の条件は「1人で海外旅行ができること」。海外旅行を一緒にしましょう、というスタンスではないため、自身で旅行の手続きをし、集合日時に集合場所へ集まる、という形式で行っています。

その条件、通常であればフライトとホテルを旅行会社なり航空会社なりで予約して、とそれほどハードルも高くないのですが、今回はスタート日の2〜3日前にかつてない大規模な台風が日本へ上陸。案じていた通り予約していたフライトが欠航になって、変更手続きを余儀なくされた参加者も何人かいらしゃいましたが、みなさんの「意地でも参加するぞ!」の熱意が伝わったのか、全員無事に初日を迎えることができました。

今回のテーマは「テーブルを彩るフランス陶磁の世界」。
第1日目の今日は、午前中にフランス陶磁国家認定鑑定士のアリーヌ・ジョスラン=コナンによる講義、主にルーアンの陶器を中心に、グラン・フーやプティ・フーの焼成と釉薬、絵付けの違い、時代ごとの特徴、市場価格などを学びます。

午後はブラタモリならぬ『ブラアンヌ』、アンヌ・コリヴァノフによるドルーオー会館オークション見学、Carré Rive Gaucheでの陶磁専門ギャラリーやパレ・ロワイヤルに新しく出来たセーヴルのショールームなどを訪ね、初日から充実した研修となりました。