日別アーカイブ: 2020年1月13日

1月のサロン「サラ・ベルナール最後の巡回地、松濤にてベル・エポックを偲ぶ」

3連休最後の成人の日、AEAOサロン倶楽部・1月の会を開催いたしました。
 
「ところで、サラ・ベルナールって誰?」
 
日本でも演劇やフランス文化に詳しくない人たちには、その名を知られているとは言えない100年前の女優、サラ・ベルナール。
 
2018年秋より日本全国を巡回中の「サラ・ベルナールの世界展」も、いよいよ最後の巡回地である松濤美術館にて、残すところあと半月となりました。空前の繁栄をしていたとされるフランスの19世紀後半〜第一次大戦までの「ベル・エポック期」のミューズとして生きたサラ・ベルナールにまつわるアイテム(写真、ポスター、舞台衣装、宝飾品、絵画)を見ながら、今一度この時代を振り返ってみました。


  
サラ・ベルナールはもちろん女優としての第一人者でしたが、実は彼女は画家でもあり彫刻家でもありました。特に彫刻作品はサロンにも入選するほどの出来栄えで、今回の展覧会でもサラの彫刻作品が展示されていますが、ロダンが嫉妬したのも納得するほどの見事なもの。


 
ミュシャ、ラリックといった天才アーティストたちを惹きつける魅力はどこになったのか、彼女の生き様とその時代、女性が1人で生きていくためには洗濯女かお針子さんか娼婦になるかしかなかった、そんな時代に芸術を庇護し、芸術を愛し芸術に愛され、社会を牽引していった1人の女優の生涯を、本展日本側監修者・岡部昌幸先生の解説でお話いただきました。