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ホテル・オークラの家具調度品がオークションに!

 海外では、ホテルのリニューアルの際に、家具調度品をオークションで一般市民に売り、その費用を改装費用の一部に充てる、といったケースがよくあります。
 

 たとえば、2013年のパリ・ホテル・クリヨンのオークション。ホテル・クリヨンは、日本の天皇陛下もお泊まりになられた、コンコルド広場を一望できる、由緒ある老舗の高級ホテル。ベッド、カーテン、バスローブ、食器、カトラリー、ワイン、ドアマンの制服・・・ありとあらゆる備品・調度品がオークションにかけられ、コンシエルジュのキャビネットボックスやセザールのバーテーブルは、その落札額と共に、当時話題になりました。

 

セザールのバー・テーブル

セザールのバー・テーブル


 
コンシエルジュのキャビネットボックス

コンシエルジュのキャビネットボックス

  
  

 2014年には、同じくパリのホテル・ルテシアが全面リニューアルのため、同様に一切合切をオークションに。アール・ヌーヴォー、アール・デコの家具がすべてオークションにより、一般の人の手に渡っています。
 

 日本では、こういう話はあまり聞かない・・・と思っていたところ、なんと先日リニューアルのため、いったん閉鎖されたホテル・オークラ東京の「旧本館」の家具・備品がオークションにかかることになりました。
 
 hotel-okura-tokyo
  

 オークションは11/4(水)より、7週にわたって開催されるそうです。インターネットでも参加できます。こういったものが、やがてアンティーク家具として大切に保存されていくのは、嬉しいですね。
 

 詳しくは、こちら
 
 


オークションハウスはネット化へ進み、小売りはダイレクト販売へ逆戻り?

 当協会の秋の海外研修は、オークションハウスにフォーカスを当て、実際に美術品・工芸品のオークションがどのように行われているか、その舞台裏を垣間見ます。
 

オークション・ハウス DROUOT

オークション・ハウス DROUOT


 

 海外研修に関するお申し込み・お問い合わせは、こちら
 

 さて、世界最古のオークション会社はどこでしょう?というのはアンティーク検定・2級の問題にも過去に出ていますが、これはサザビーズ。1744年、サミュエル・ベーカーが、蔵書を売却するためにロンドンにて設立されました。インターネットによる入札システムを取り入れたのも、サザビーズが最初ですが、このサザビーズが、eBayと提携をしてネット・オークションをスタートさせたのが今年。eBay内の専用プラットフォームでオークションの様子を配信し、決済などでもeBayのシステムを利用することになります。
 

 他のオークション会社も、インターネット入札システムは既に行われており、今後どんどんネットによる入札が増える、と言われています。紳士淑女の社交の場としての存在でもあったオークションハウスも、だんだんと様変わりしていくのでしょうか。
 

 ところが、日本のヤフオクなどのインターネットサイトにおけるアンティーク品・骨董品・美術品の落札率は、実はかつてほど良くはありません。ディーラーさんたちの間でも、「(格安品を除いて)ネットでは売れない」と言っています。これは、実際にモノを見て触って確かめてからでないと、というのと、やはり出品者と落札者の信用だけで行われるシステムであり、上記の、オークショニアがいて鑑定士が鑑定した作品とは、根本的に違うからでしょう。
 

 そして、クレーマーが多いのもネットの特徴。ネットの世界は、裾野が広がる分、マーケットも開きます。街の骨董店・アンティークショップなどに足を踏み入れたことのないような人も、お客さんとなります。アンティーク品という理解のない人が、「どこそこに疵があった」「剥げていた」などと言いがかりを付けるので、かつてはネットで販売していた人も、直接のコミュニケーションを求めての販売へ、と戻ってきているようです。
 
 信用が確定しているものはネットで買える(サザビーズでセールとなる美術品、メーカー品のミネラルウォーター・・・)が、よくわからないものは、手に取って触って、納得した上で直接買う、というのがこれから消費スタイルになるのでしょうか?
  

 参考サイト:ウェブ化する世界最古のオークション・ハウス:サザビーズ、eBayと提携
 
 


オークションのカタログ

 美術品、アンティークなどのオークションの開催にあたっては、カタログが発行されます。これらは一般の書店やkioskで購入するものではなく、オークションハウス、オークション会社で直接購入します。

 
 最近ではインターネットでカタログそのものが一定期間閲覧できたり、有料会員向けのwebサービスなどを行っているところも多いですが、紙のカタログそのものは、後々の資料として大変重要な役割を果たします。
 

 ある工芸品がほとんど同じ品で、同じ年代、同じ状態のものでも値段が違う場合、その値段の差の理由の1つに、「来歴」があります。有名人が所有していた(例えばアラン・ドロンのコレクションだった、という場合)、然るべき場所にて所有・保管されていた(例えばモナコ宮殿にて展示されていた、という場合)、といった例がありますが、これと同様に「xxx年xx月xx日のooオークションカタログに掲載された」というのも立派な来歴になり、そのオークションが高名なものであればあるほど付加価値が付きます。
 

 そもそもオークションでカタログを作成するのは、手間と費用がかかります。もちろんカタログそのものは有料で販売していますが、カタログ制作費が販売代金でカバーできないケースは多いので、カタログに掲載される品というのは、一定以上のレベルのもの、と言ってもよいでしょう。
 

 オークションでもカタログを発行しないレベルのもの(主に「箱オークション」と呼ばれる、比較的安価な品をまとめたオークション)は存在します。こういったオークションであっても、Lotごとの簡略な内容とエスティメート(評価額)を記したリストが作成されるのが一般的です。
 

 そしてオークションカタログそのものが、「品」として値がついて、やがてオークションに出品される、といったことも起こります。
 

 例えば2009年にグラン・パレで行われたイヴ・サン・ローラン&ピエール・ベルジェの世紀のオークション、このカタログはそもそも6冊セットで200ユーロで販売されていたものですが、現在1000ユーロ以上の値が付いているようです。
 

「世紀のオークション」 グラン・パレ会場

「世紀のオークション」グラン・パレ会場

 

6冊セットのカタログ

6冊セットのカタログ

 もちろんすべてのカタログがこうではなく、逆に古書店などでは終了したオークションカタログが投げ売り状態の安い均一価格で売られています。そんなカタログでも、文献資料として役立つものもたくさん埋もれているので、興味のある分野のオークションカタログを数冊じっくり読み込んでいくと、時代の傾向、市場価格なども色々とわかることが多いです。
 

 オークション・カタログを制するものはオークションを制す!?