アンティーク検定」カテゴリーアーカイブ

第2回アンティーク検定講習・3級、ショーメ展とカフェ・ロブションにて無事終了!

 まだまだ夏日が続く9月の土日2日間にて、第2回アンティーク検定講習・3級が行われました。
 

 今年2018年よりスタートいたしましたアンティーク検定講習は、講習に参加することでアンティーク検定試験と同等の資格を取得できるシステムです。試験の日程が合わない、そもそも試験が苦手、一人で教科書を読んで勉強するより講習で楽しく学びながら取得したい、いろいろ聞きながら勉強したい、普段はなかなか講座に通えない・・・そんな方達の要望に応じて行っています。
 


 
 3級は土日の2日間で12単位を修得します。
 

 講習科目:6科目 全12単位(合計12時間)
 
– 西洋美術史入門
– 西洋陶磁器
– 銀器
– ガラス
– 家具様式
– 宝飾芸術(ジュエリー)
 

 

 集中講座ではありますが、一緒にランチを食べたり、ティータイムを設けたりして、リラックスした雰囲気で行なっています。
 

 今回の参加者は全員全講習を参加、30分待ちの三菱一号館美術館で開催の「ショーメ展」も見学し、無事全員が修了証を手にしました。
 

 


 

 修了証授与のカクテル会場に考えていた CAFE1894 はやはり満席(ここは残念ながら予約ができないのです)、でも涼しい風が吹いてきた時間でしたので、カフェ・ロブションのテラスにて行いました。それぞれのアンティーク・コレクションのお話、海外での体験談などに花が咲きました。
 

 次回の第3回アンティーク検定講習・3級は2019年1月を予定しています。
 
 

いよいよ第7回アンティーク検定試験

 本日は、第7回アンティーク検定試験が実施されます。1週間前には、1級受験者を対象とした対策勉強会が、昨日は2級と3級を対象とした直前対策勉強会が実施されました。参加者の受験生はみなさん真剣にノートを取って、講義に臨んでいました。
 

 

 
 毎回、検定試験直前に行われる勉強会には、かなりのピンポイントでのヒントが隠されています。しかしながら、勉強会の目的は出題をバラすことではなく、あくまでも西洋装飾美術の世界、西洋工芸の世界の基本的な「知っておくべきこと」をお伝えすることにあり、ここをチェックして見ればものの見方がわかりますよ、と指南するもの。
 

 そうは言ってもここは日本、西洋装飾の世界はそう日常に身近にあるものではありません。こういうのをチッペンデール様式と言いますよ、と言われても、チッペンデールの椅子はそうそうお目にかかれるものではありません。そこが外国文化を学ぶ辛さでもあります。
 

 幸い本年は、「西洋骨董鑑定の教科書」(発売元 パイ インターナショナル)という、イギリス人のアンティーク・エキスパートの著書の翻訳が刊行されたことで、現物を見たことがなくても鮮明な画像で、チッペンデールの椅子の特徴を学ぶことができるようになりました。
 

 まずは頭の中に基礎知識を仕入れて、そして現物を見にヨーロッパに行って納得する、という方向、また逆に何もわからずインスピレーションで「いいな」と思ったものを持ち帰り、はてこれはどういうものなのだろう、と調べ上げる方向、どちらから入っていってもいいのではないかな、と思います。
 

 受験生のみなさま、頑張って合格しますように!
 

西洋骨董鑑定の教科書、ついに発売!

 この度、パイインターナショナル社より、「西洋骨董鑑定の教科書」がついに発売になりました。
 
 

 美術史を学ぶための書籍は巷に溢れているのに、装飾美術を体系的に学ぶための本はなかなか見つかりません。とはいえある分野に特化したものーたとえば「ウェッジウッド物語」(日経BP社)、「リモージュボックス」(平凡社)、「ウィリアム・モリス」(河出書房新社)、「魅惑のアンティーク照明」(西村書店)ーといった本ーはありますし、洋食器のブランドやお店紹介のような本もそれなりにあります。そもそも装飾美術とは、使って愉しむためのもの、堅苦しい理論めいた本などなくても、興味を持ってコレクションしていくうちに、自然と覚える・・・当協会の設立者もそのように思っており、いわゆる「教科書」「検定本」を作ることには、あまり積極的ではありませんでした。
 

 日本人は真面目なので、教本があれば、教本を読んでガリ勉してしまいます。英検受かっても、喋れないじゃないか・・・というのも、英検攻略本で効率よく勉強すれば、検定試験は受かる、でもそれって英語のコミュニケーションを身につけたことになる?というのと同じで、モノを見ないで触らないで、買いもせずに、ただ本で覚えた知識で「アンティーク鑑定ができる」なんて人を作りたくはなかったのです。
 

 しかし、それはやはり傲慢な考えだったのかもしれないと思うようになりました。自然と身につける、なんてことは、よほどの情熱や時間をかけないと難しいのです。ここは日本、西洋ではありません。代々伝わる、おばあちゃんが使っていたチューリーンや、銀のシュガーシフタースプーンや、アンティークドールは、日本の家庭にはないのです。
 

 それに美術史も同じ、ただ絵を見ていても絵がわかるようにはなりません。絵画はそもそも誰もが簡単に理解できるものではありません。そう、美術は教養なのです。ちゃんと絵がわかるようになるためには、専門的な知識(たとえばアトリビュートなど)を学ぶ必要があります。解説書を読んだり評論を読んだり・・・1つの美術展が開催されるたびに、山ほど関連図書が刊行されているのも、そういう書物の助けなしには、理解できないからなのです。
 

 そうは言っても本を出版するというのは並大抵のことではない、今や書店は年々減り続け、本を読む人口も減り続け・・・やがて紙の本は消滅するのでは、とささやかれているご時世。出版助成もなかなか「公共性」がないゆえに応募基準を満たせず、という状態でした。
 

 そんな折、美術書や豪華本の出版で定評のある、パイインターナショナルさんより、イギリスのアンティーク専門家の本を翻訳刊行するにあたって、監修をお願いできないだろうかというご依頼が、当協会を通じてありました。これは神の思し召しか!?と、当協会を挙げて全面協力させていただくことに。
 

 このような経緯でもって関わらせていただいた本書ですが、ものすごい情報量がぎっしり詰まっており、また分野によっては日本語がまだ確立していない語句も多くあり、連日連夜、原書出版社、編集者、翻訳者を交えての研究、議論が続きました。
 

 椅子の脚一つとっても、日本語では「椅子の脚」、しかし原書ではどの部分を指すかによって語彙がいくつもあります。背の部分も同じ。「家具職人はこういう言い方をする」「いや、でも一般的にその言葉は誤解を招く」といったようなことが、多くありました。語彙が少ないということは、そのものの歴史が浅い、ということでもあります。そう、日本に西洋の家具や照明器具が入ってきたのは歴史的にも新しいので、燭台の枝の数によって呼び方が違うなんて文化はなかったのでした。
 

 本書が出版されたことによって、西洋装飾美術の世界を理解する手助けの一つとなれば、こんなに喜ばしいことはありません。
 

 画像を眺めているだけでも楽しめる豪華な教本ですので、ぜひ手に取って見てくださいね。
 

 本書は当協会でも販売しています。
 
  
 

アンティーク検定講習2級・後半の部

 この週末は、アンティーク検定講習2級・後半の部が行われました。アンティーク検定講習でも2級は、一発試験で合格する代わりに、4日間24単位すべての講座を出席し、最後にチェックテストが行われます。時間も体力もお金もモチベーションも覚悟も必要な、それなりにハードルの高いものだと思いますが、誰1人脱落することなく、最後までやる気満々な講習生たちでした。
 

 後半初日は、テーブルアートの歴史と宝飾芸術についての講座。よくアンティーク市場のテーブルウェアでも「これは、何に使うもの?」と疑問に思うカトラリーなどがありますが、「XXに使うものです」とただ用途を知るだけでなく、なぜそういうものが登場しているのか、テーブルアートの歴史と背景はどうだったのか等を奥深く学びます。宝飾芸術も同じ、宝飾・ジュエリーというものの役割が変化してくる歴史や背景を知ることによって、なぜこの時代にこういうものが出て来たのか、がわかるようになります。
 
 

 

 午後は移動して、ロイヤルパークホテル・ザ汐留のバーラウンジで、陶磁器の授業。早めに行って席のセッティングをしていたところ、なんとTVスクリーンがあり、男子フィギュアのフリーが放映されているではありませんか!しかも、羽生選手、宇野選手の登場・・・結果はもうご存知の通り、日本勢が金銀を独占!すっかり気分も高揚したところで、高級3大食器と言われるマイセン、セーヴル、ヘレンドの磁器に関する講座を、ちょうど当ホテルでのストロベリーフェアのケーキ&お茶とともに行いました。
 

 その後は目の前のパナソニック汐留ミュージアムに移動して、ヘレンド展を見学し、初日は終了。
 

 2日目は、家具(椅子)の歴史でスタート。画像を見て、これはどの時代のどういう椅子か、を鑑定します。脚の形で推定できるもの、木材の種類で推定できるもの、使用されている材質で推定できるもの、そんな鑑定の材料について、学びます。
 

 外国語の授業では、オークションカタログに記されている用語(英語)は何を意味するのか、一般にはこの英語はこういう意味だけど、美術用語ではこういう意味にしか使わない、そんな業界に特化した英語を学びました。たとえば立体の作品のサイズを表記する場合、幅、高さ、奥行き、これらをどんな順番で表記するか、知っていますか?
 
 
 

 みなさんでイタリアンのランチをはさんで、午後は20世紀の西洋美術史、そしてアール・ヌーヴォーとアール・デコという2つの装飾様式について、輪廻の視点からのお話で紐解いていきます。単にアール・ヌーヴォーは曲線です、アール・デコは直線です、といった様式の特徴を頭に入れるのではなく(そんなことは受講生たちはとっくに学んでいますから)、美術とは、装飾とは、といった深い概念を洞窟絵画の時代から遡って考えるという、哲学のような講座でした。
 

 

 晴れて24単位すべて終了した後は、カクテル&授与式。受講生のみなさま、先生方、本当にお疲れ様でした。

 

 次回のアンティーク検定講習は、2018年9〜10月を予定しています。
 
 

アンティーク検定講習2級・前半の部

 1/27-1/28の2日間にわたって、アンティーク検定講習2級が行われました。2級は、12単位24時間の集中講習が4日間で行われ、すべての講座を出席することで、修了証が授与されます。初回の講習にもかかわらず、福岡や大阪から泊まりで参加の受講生もあり、大変画期のある講習会となりました。
 

 2級の講習会に参加するには、アンティーク検定の3級をすでに取得していることが必須条件です。したがって、全くの入門者ではなく、一通りの基礎知識があることが前提となります。
 

 初日・午前は、まず装飾美術の独特な用語をおさらいしました。3級ではバロックやロココ、ネオクラシックといった大雑把な様式を知って入ればよいのですが、2級では、ブール、ビザール、ロカイユ、カルトゥーシュ、フェストーン、アンピール、エクレクティシズム・・・知らない人なら舌を噛みそうな用語がたくさん出てきます。
 

 そして、「紙モノ」と言われる、版画や写真に関しても、知識を深めます。紙の修復家の講師の解説で、写真と写真製版の違い、ヴィンテージプリントを見るときのチェックポイント、版画の種類や歴史を早足で学びます。
 
 

 

 午後は、ケーキ&お茶と共にガラスと香水瓶に関するレクチャーを行なった後、松濤美術館にて開催中の「ラリックの香水瓶」展を見学。会期の最終日に近づいているだけあって、多くの見学者で賑わっていました。
 

 2日目は、朝から夕方まで、ぶっ通しでの講座です。銀器に関するレクチャーの後は、装飾美術や美術品のマーケットの動向について、現実にアートマーケットで仕事をしている講師より、楽しい業界話や裏話をご披露いただきました。
 
 
 
 みなさんでのランチ時には、赤ワインで気分をほぐしていた受講生も!?
 

 午後は、西洋美術史の通史を初期ルネサンスから19世紀末まで、実に400年分の西洋美術を一気に解説いただき、講師も受講生もヘロヘロになりながらも何とか終えることができました。美術史の流れを知ることは、西洋装飾美術・アンティークを学ぶ上で不可欠ですが、なかなか通史を一度に学ぶ機会はないものです。世に書物はあふれているものの、噛み砕いてわかりやすく解説してくれる人がいるといないとでは、理解度も大違い、そんな世界を4時間たっぷり堪能しました。
 
 
 
 遠方からの参加者を含む受講生のみなさま、講師の先生方、お疲れ様でした。後半は3週間後の週末に行われます。