パリ・アンティーク・ビエンナーレの研修が終了しました。
(研修生のみなさま、集中講義、お疲れ様でした。)
今回の研修では2度に渡ってビエンナーレ会場を訪れました。
ここに展示されているものは、もちろんミュージアムピース並みの逸品ばかりですが、その展示物は果たしてホンモノなのでしょうか?一流の骨董ディーラーたちの商品ではありますが、偽物が混じっていることはないのでしょうか?誰がどのようにしてその真贋を保証してくれるのでしょうか?
世界中のアンティーク・骨董業界のディーラーが集うビエンナーレですから、そんな問題に当たる機関が当然存在します。
今回は Compagnie Nationale des Experts(ナショナル鑑定士カンパニー)がその役に当たります。約150人のExpert-marchand(鑑定士ディーラー)を抱えるこの組織、24のカテゴリー別に、それぞれ鑑定エキスパートたちがその名を連ねています。
そのカテゴリーを一部紹介すると、こんな分野があります。
銀器
オリエント及び東洋芸術
20世紀と現代装飾美術
宝石
陶磁器
16世紀〜20世紀のデッサン(素描)
時計
イコン
古書
古銭
写真
布、絨毯、タピスリー
・・・
では、鑑定士にはどのようにしてなるのでしょう?
国家資格があるのでしょうか?どんな資格を持っていれば鑑定士になれるのでしょう?鑑定士は鑑定だけを生業にしているのでしょうか?
追い追いお話していきましょう。