AEAOサロン倶楽部・5月の会は、旧前田侯爵邸を訪ねて 

月1回のAEAOサロン倶楽部、今月は旧前田侯爵邸を訪ねる会でした。この企画は過去に2回、緊急事態宣言やまん延防止措置で建物閉館に伴って延期されており、3度目の正直。日程を再調整したものの、GW後にまた感染拡大が起こって中止にならないかヒヤヒヤドキドキでしたが、無事に開催されました。申し込み開始と同時に5名の定員が埋まってしまいました。

本AEAOサロン倶楽部、以前はもっと多くの人数で行っていましたが、会食・飲食を伴うことから現在ではかなり人数を制限しています。そのためタイミングが悪くお申し込みいただけなかった方、申し訳ありません。

まずは東京大学駒場キャンパス前での待ち合わせで、キャンパス内にあるフレンチ・レストラン、ルヴェソンヴェールにてランチをいただきます。東京大学に足を踏み入れる!というのでちょっとテンション高い方々(といってもこの日は外部の検定試験が実施されていましたし、そもそも大学校内の入校はかつては自由でしたよね…コロナ禍で「本学関係者に限る」などと掲示がありますが、どの大学も近所の人たちが抜け道に使っていたりして)、えっ、キャンパス内にフレンチ・レストランがあるの?と昨今の大学事情に驚きの方、みなさんでおしゃべりしながら、そして新緑の中に佇む歴史的建造物の建物をデジカメに収めながら、レストランへ。

我々は11時開始と同時に予約していましたが、オープン前から人が並んでいて、12時にはほぼ満席状態に。以前は知る人ぞ知る、の隠れ家的フレンチだったのですが今やメディアにも登場していますし、人気のレストランです。ちなみに本郷や南大沢にもお店があります。

お料理をいただきながら、「ああ(行けない)フランスの味だわ!」なんて歓心しつつコースをぺろっと平らげてしまいました。これから歩くのですから、体力付けは完了です。

東大のグラウンド付近にある西門を抜け、駒場通りを北上して(お屋敷街ですね!)、駒場公園の入り口・東門へ。ここから入って和館を通り抜けると、チューダー様式の洋館が出現します。

約1万坪の敷地に、地上3階地下1階建ての洋館と、渡り廊下で結んだ2階建ての純日本風の和館を竣工したのが昭和4~5年。当時「東洋一の大邸宅」と呼ばれ、使用人が100人いたとされていますが、個人の邸宅で鉄筋コンクリート構造の屋敷ということからも、その財力は窺い知れますね。

建物内部は、2016年~18年にかけて行われた保存修復工事により当時の暮らしの内装を復元されています。明治末期~昭和初期にかけて建てられたこのような和洋館並列型住宅では、洋館は接待用に使用し家族は和館で暮らすというスタイルが多い中、前田家では洋館暮らしをしていました。侯爵夫妻の寝室、書斎、テーブルウェア、各種調度品からヨーロッパの一流の暮らしを昭和初期に実現していたのですね。

当初の計画にはなく、途中で必要性を指摘されて建設したとされる和館も見事なものです。また違った景色が縁側から臨めます。

この日は前日の雨が上がり、そして気温はそれほど高くもなく蒸し暑くもなく、これから梅雨の季節に入る前に芝生を楽しもうとピクニックをしている人たちが芝庭にいて、子供たちの声が響き合うゆったりした午後でした。

AEAOサロン倶楽部、6月はヨックモックミュージアムにて、ピカソの陶芸を鑑賞します。